ゴリラとピグミーの森 (岩波新書)

  • 岩波書店 (1961年8月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (322ページ) / ISBN・EAN: 9784004160991

みんなの感想まとめ

テーマは、アフリカの奥地に生息するゴリラとチンパンジーの生態についての探求と、現地のピグミー族との交流を通じた文明の変化です。著者は、日本モンキーセンターの調査の一環として、現地の人々をスタッフに迎え...

感想・レビュー・書評

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  • 1960年におこなわれた日本モンキーセンターの第三回アフリカ類人猿学術調査の記録です。

    著者は、アフリカの奥地に住むゴリラとチンパンジーの生態を研究するための予備的調査をおこなうため、ピグミー族と呼ばれる現地の人びとをスタッフに雇い、ジャングルやサバンナの探検をおこないました。本書では、ゴリラやチンパンジーの生態についてのくわしい報告はなされておらず、おおむね著者の探検の記録をつづったエッセイといったようなスタイルになっています。それでも、現地の人びとのすがたを著者の視点から生き生きとえがきだしており、文明と出会い変容しつつあるアフリカの社会のありかたをうかがい知ることができる内容になっています。

    また、今西錦司を領袖とする日本のサル学の草創期の活動の実態を知ることができるという意味でも、興味深く読むことができました。

  •  著者は、当時三十代前半だろう。一人で、アフリカに行って、限られた予算の中で、調査の旅を続けた。アフリカの諸国がちょうど独立していく時代で、旅先も混乱していた。単に発展途上国を旅してきたという紀行文とは違って、ミッションを持って行っている。まぁ、すごい旅だ。
     この本を読みたくなったのは、山極寿一さんの本がきっかけだ。京極さんが、ゴリラの群れの中に入って生活するという調査をした。そのような調査が、いつから、どんな先輩研究者によって始められたのかを知りたかった。でも、「ゴリラ」(今西錦司)にも、この「ゴリラとピグミーの森」にも、ゴリラの群れの中に入る場面は出てこない。はて、ゴリラの群れに入り始めたのは、いつ頃なのだろう。そのうち、ほかの本を探そう。

  • 1961年刊行。著者は京都大学理学部助教授。◆本書は第三次アフリカ類人猿学術調査の一般向け紀行文。◇個体命名法・餌付け法・現場における観察・フィールドワークの重視という特異な方法論を生み出した日本の類人猿研究。もともとニホンザルの研究(もっと初期は馬の研究にも用いたよう)で生み出されたものであるが、これを大々的に展開したのがアフリカの類人猿調査においてである。本書で描かれる第三次は、コンゴ内乱で観察地の変更を余儀なくされ、また、マウンテンゴリラとの邂逅・追跡が上手くいかず、予備調査に止まってしまった。
    そのため類人猿調査記録としては、チンパンジーについては勿論、ゴリラ調査としても隔靴掻痒と言わざるを得ない。◆かえって、調査に同行し、あるいは著者が出会った現地の人々の生活記録としての意味の方が重要視されることとなった感はある。つまり、象狩や現地の具体的生活、一夫多妻制の意味、部族間の通婚の難しさ等、相互関係の有り様も描かれるが、これは現代では記録が相当困難なものと見うるからである。◆類人猿研究の第一人者の一人が著者であるが、アフリカ原住民の民俗的調査の一般向け書として楽しむべき書と言えようか。
    あのルイス・リーキー博士と著者との邂逅と、彼の性格の一端も知れる。

  • (1973.08.09読了)(1973.04.27購入)
    *解説目録より*
    人類に最も近い類人猿の一つゴリラは、今や絶滅に瀕しつつある。ゴリラが住む森の中には、アフリカ最古の民族で、身長150センチに満たないピグミー族「小人」が文明から置き忘れられ、原始的な狩猟採集の生活を送っている。ニホンザルの研究者として知られる著者が、1958,60年の二度にわたり、アフリカ奥地の森林にゴリラを追跡し、またピグミー族と生活を共にした貴重な記録である。

    ☆伊谷純一郎さんの本(既読)
    「日本動物記2 高崎山のサル」伊谷純一郎著、思索社、1971.11.01
    「日本動物記3 幸島のサル」伊谷純一郎・徳田喜三郎著、思索社、1972.02.01

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