生きる場の哲学――共感からの出発 (岩波新書)

著者 : 花崎皋平
  • 岩波書店 (1981年2月20日発売)
3.25
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004201472

生きる場の哲学――共感からの出発 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • 花崎さんもまだ迷いながら生を歩んでおられるのだろう。もうちょっとこなれたものを読みたかった。

  • 2017.3.6
    「Ⅰ共感と自己への関心」のみ読了。それ以降はなんか社会思想の話になってきていまいち興味からずれてしまった。優しさの思想、優しいとは「人を憂う」と書くというのはなかなか好きな言葉である。
    主体形成と対象認識。我ー我関係と、我ー汝関係。我々は生まれた瞬間に、もはや誰とも同一化できないものとして存在する。しかしなぜか、我々には同一化の渇望がある。その渇望によって、共感によって誰かと何かを共有し、同一化の意志が働く。しかし誰かと理解し合おうとするほど、同一化しようとするほど、私とあなたの間の差異は際立つ。その差異が、私が誰でもない私であることを浮かび上がらせ、自己への関心を育む。あの人でもなく、この人でもない私は、何者だろうか。そうして自己への関心により自己理解が進んでいく。自己理解が進むほどに、より他者のことを理解できるようになり、より共感できる範囲が、深さが、大きくなっていく。共感と同一化、差異と自己への関心、これらを循環的に繰り返すことで、他者との関係は、そして自己との関係は、螺旋状に深化していく。
    しかしその前提としての、同一化への意志、共感とは一体、なんなのだろうか。なぜ我々は、誰かと共感したい、一つになりたいと思うのだろうか。精神分析的に考えることもできるが、いまいちピンとくる説明はない。共感も、なぜ我々は他者に共感することができるのだろうか。他我問題としても提出することができる。なぜ我々は、他者の心を認識できるのか。
    見えない心をなぜ認識できるのか、そしてそのような見えない心を持った他者と、心を持つ私との関係性。この関係性が深まることが、生きることの深まりであろう。心の問題、関係の問題、いかに生きるかの問題について、参考になる知見を提供してくれた本。また気が向いたら、Ⅱ、Ⅲも読みたい。

  • とてもいい本。

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