文化人類学への招待 (岩波新書)

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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004202042

感想・レビュー・書評

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  • 読んでから少し間を置いてしまった。

    文化人類学は、根本から異なる価値観を観察し、正しく認識すること。
    「互酬性」って高校生の時の授業で聞いたような言葉だけど、まさにそこに価値観の違いが最もあらわれるようだ。
    「市場社会においては1人1人が断ち切られているがために交換が行われる。贈与交換の行われているような社会では、1人が全体と再びつながるために、社会的紐帯を再強化するために交換が行われる」。なるほど。

    神聖という要素も含め、対象への「恐怖」が「排除」につながっていく、という面は日本でも数多くあっただろうし、女性においてもそうだったかもしれない。
    バークの主張「政治という仕掛けが最終的に試みるのは、常に排除の原則を働かせることによって上下の関係を作り出し、最終的には何らかの犠牲の祭儀を行うことを通して収支決算する」に納得。
    演劇や道化といった政治の一面は今でも生きていそう。
    その中で権力側のスケープゴート化があり、「死と再生」というテーマが数多くみられることにも着目したい。

  • [ 内容 ]
    ポーランドの知的風土に始まり、交換という経済行為の背後に見えがくれする宇宙論的構図、女性が開示する文化のルーツ、政治の演劇的解釈など、現実の多義性を読みとき文化の全体像を回復しようとする試み。
    文化人類学が内包する知の挑発的部分のありかを示し、学問の形式を使って知の深層にふみこもうとする人のための入門書。

    [ 目次 ]


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    [ 参考となる書評 ]

  • 人類学の機能論についての説明がメインだとみた。四章の「女性の宇宙論的位相」はすごく面白かったから何回も読みなおす必要がある。女性の持つ強大な力を抑えるために築かれてきた様々な制度等、しかし年に一度その力関係を転倒させる儀式の存在。その背後に横たわる宇宙論的意味。奥が深いぜよ。また機能論からは離れて、ヴィトケビッチの捉えた構造・制度からはみ出す人間の深いある部分の存在。やっぱり人類学は自分の好奇心の方向にあってる気がする。

  • 元は、市民講座で講演したものを、文章化したらしい。
    初心者でもとてもわかりやすく、それでいて専門的な内容です。

  • 2010年8月7日読了

    大学時代に買った参考図書をようやく読み終わった。昔と違って、文化人類学のような形而上の学問への関心が薄れたせいか、文化人類学への興味関心は薄まった気がする。

  • 「交換」を中心に、人と人との繋がりについて述べている。
    貨幣を必要としないコミュニケーションの基本を調べることで
    発展の過程が垣間見える。

  • メモ)
    P196 心理的統一、アイデンティティの一貫性の不在…ヴィトケヴィッチ

  • 門外漢ですが、非常に分かりやすい

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著者プロフィール

1931年北海道生まれ。アジア・アフリカ言語文化研究所、同研究所所長、札幌大学学長等を歴任。文化人類学者として、西アフリカ、インドネシア、カリブ海諸国等でフィールドワークを行う。道化・トリックスターの分析、中心と周縁理論、近代日本の負け派に着目した敗者学を通じて、国内外の思想界に衝撃を与え、その広い学識は、文学・芸術等の分野にも影響を及ぼした。2013年逝去。

「2015年 『回想の人類学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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