- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004202592
感想・レビュー・書評
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靖国神社は、本質的に日本古来の土着的な信仰に由来するものではなく、明治期に創作された政治装置であることを再認識。なんでも靖国神社に祀られた人は遺族が弔うことが論理的に不可能らしい。
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靖国神社の公式参拝は政教分離の原則に違反するという立場に立つ著者が、戦前の国家神道の成立過程と、その中で靖国神社が占めてきた位置について検討をおこなっています。
首相の靖国神社参拝が、特定の宗教法人を優遇する行為に当たるのかという点については議論の余地はあるかと思いますが、本書によっていちおう、国家神道と靖国神社の歴史についての事実的な経緯をたどることができます。
戦後の講和体制との関係で靖国神社公式参拝を批判する意見も広く知られているのですが、本書にはそうした側面からの議論はほとんどありません。その意味で、靖国神社をめぐる問題の全貌を知るには他の本で補う必要があるように思います。 -
難しかった
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[ 内容 ]
かつて靖国神社は、国民を「天皇の軍隊」に結びつけるきずなの役割を果してきた。
今日では一宗教法人となっているが、近年、現職首相の参拝が慣行化し、また国家護持を求める動きも執拗にくり返されている。
本書は、靖国信仰がどのようにつくられ、戦争への国民動員にいかに利用されたかをたどって、今日の靖国問題の意味を明らかにする。
[ 目次 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
授業関連で。
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かつて靖国神社は、国民を「天皇の軍隊」に結びつけるきずなの役割を果たしてきた。今日では一宗教法人となっているが、近年、現職首相の参拝が慣行化し、また国家護持を求める動きも執拗に繰り返されている(本書より)。1984年発刊で、85年の中曽根元首相参拝よりも以前のものだが、この問題をちゃんと歴史的に学ぶ上では非常に参考になります。巻末の参考文献紹介からも著者の真摯な研究姿勢が感じられます。是非一読を!