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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784004203308
作品紹介・あらすじ
近代芸術に屹立するワーグナー。彼に対する共感と反発。本書は伝記研究の最新の成果をふまえ、彼自身および『ニーベルングの指環』など彼の作品に潜む魔力の秘密を明らかにする。
みんなの感想まとめ
多彩な才能を持つワーグナーの生涯と作品に迫る本書は、彼の音楽だけでなく、劇作家や思想家としての側面も丁寧に描写しています。著者は、ワーグナーが近代芸術に与えた影響や、彼の作品に潜む魔力の秘密を探求し、...
感想・レビュー・書評
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ワーグナーの生涯をたどった簡潔な評伝です。
本書が刊行されたのは1986年で、バイロイト音楽祭百周年にあたる1976年から、ワーグナー没後100年にあたる1983年を経て、ワーグナーにかんする議論がさかんになっていた時期となります。著者は「あとがき」で、そうした研究状況を踏まえつつ、「多岐にわたる「総合芸術作品」のイメージに災いされて、個別の学問の領域での研究の踏みこみがなされずに来たうらみがあった」と述べています。こうした問題意識に根ざしてのことだと思われますが、本書の冒頭で著者は、1976年のバイロイト音楽祭におけるパトリス・シェローの『ニーベルングの指環』を高く評価し、「劇詩人と作曲家が一心同体であるという稀有な芸術家でワーグナーはあるのだが、演出家としての彼がそれと肩を並べるところにあったのかどうかは別の問題なのだ」と述べています。
また、やはりこの時期に再燃したワーグナーの反ユダヤ主義にかんしても、ニーチェの妹の夫であるフェルスターの反ユダヤ主義宣伝活動への署名をワーグナーが拒否したことを指摘し、ヒトラーやゲッベルスによるワーグナーへの言及をそのままワーグナーの考えと同一視することが誤っているといいます。著者によると、反芸術的な金券資本や「近代」そのものに対するワーグナーの反発が、「ユダヤ人」に象徴されるものに向かっていたのであり、ワーグナーの反ユダヤ主義がナチスのそれのような単純なものではなかったことが論じられています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(1986.04.01読了)(1986.02.21購入)
(「BOOK」データベースより)amazon
作曲家としては勿論のこと、劇作家、思想家、美学者として、ワーグナーほど多彩な役割を演じた音楽家は他に例を見ない。同時に、ワーグナーほど毀誉褒貶の振幅の激しい作曲家もいない。稀代の風雲児の複雑に織りなされた生涯を底流するものは何であったか?創作の軌跡、出生の謎、女性問題、対ユダヤ人観、政治との関り、経済問題など、さまざまな面から大芸術家の実像に迫る。
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