自民党と教育政策: 教育委員任命制から臨教審まで (岩波新書 黄版 335)

  • 岩波書店 (1986年4月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (198ページ) / ISBN・EAN: 9784004203353

作品紹介・あらすじ

教育問題はいま最大の争点の一つだが、日本の教育を支配してきたのがここ30年政権の座を占めている自民党であることは見逃されてはならない。「戦後教育」への批判に始まる自民党の教育政策は、教育の理念、教科書、教員対策、大学問題をめぐってどう実施されてきたか。「政治の論理」が「教育の論理」に先行する、教育政策の歴史を跡づける。

感想・レビュー・書評

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  • 1986年刊行。末に年表あり。

    戦後の教育改革で生まれた自由と民主主義を基本にした教育がいかにして明治期のような家父長的な教育へ変えられようとしてきたかという話が書いてある。
    特に今読んで印象に残るのが、国会審議を無視した採決(警官を議場に入れて議長を守った上で)、お友達を集めた審議会といった乱暴な取り決めである。今も変わらず。そして、そうやって決めたという経緯については忘れられ(知らずに)、決まっているんだからそうせよという「中立」的な要請が説得力を持つようになる。
    また、自民党の教育政策が日教組の勢力を弱めて選挙に勝つために、それを第一の目標に行われたという点も指摘する。日教組と共産主義への嫌悪感から、子どものためではない政策は実行されてきた。これも、今も変わらず、ネトウヨ連中のアイデンティティになっているし、自民党で声の強い連中も同様だ。
    アンチ国民主権という意識で集まった人たちが自民党を形作り、国民の権利を国家へとじわじわと委譲させていく政治をしているということが描かれており、30年前に描いた日本の姿が現在まで地続きであるのが分かる。
    古いが、今も広く読まれるべき本になっている。

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