ニーチェ (岩波新書 黄版361)

  • 岩波書店 (1987年1月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004203612

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

ニーチェの思想や生涯を体系的に解説した本書は、彼の影響力や思想の深淵に迫る内容が特徴です。著者は、ニーチェの「力への意志」や「永劫回帰」といった難解なテーマに取り組みつつ、彼の生い立ちや時代背景を丁寧...

感想・レビュー・書評

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  • ニーチェの生い立ちから思想の体系的な解説、そしてニーチェの与えた影響まで扱った入門書。永井均の『これがニーチェだ』しか読んだことがなかったため、初めてまともなニーチェ像を学ぶことができた。ページを繰るたびにこれまでの視点がひっくり返るような刺激的な内容で面白かった。

    ソクラテス以後のキリスト教〜近代理性社会を〈力への意志〉に基づく仮構とみなし、ギリシア悲劇のようなアポロ的なものとデュオニュソス的なものが架橋された世界、すなわち美による救済がもたらされた世界を理想とした。〈力への意志〉という根源的原理によって世界を認識することは、〈力への意志〉そのものも対象となり、全てが解釈=仮構となる危険性を孕む。ゆえにニーチェは〈永劫回帰〉の思想、つまり現在の状態も以前起こったこと、もしくは未来も起こることであり、繰り返されるものなのだという現状肯定の思想(というよりも神秘的な体験?)を体現した者を〈超人〉として、〈力への意志〉による解釈の連鎖を乗り越えようとした。が、この〈超人〉や〈永劫回帰〉が理解されず、キリスト教や近代理性はルサンチマンの産物に過ぎないという主張が、キリスト教や近代理性に抑圧された人々(弱者)のルサンチマンを駆り立て、ドイツのナショナリズムへと利用されてしまった。

    〈永劫回帰〉や〈力への意志〉の解説はそこまで深くなく、新書では扱いにくいのだろうか? 理解しきれない部分があった。

  • 『悲劇の誕生』についての解説は、まことに明快でわかりやすい。しかし、「力への意志」、「超人」、「永遠回帰」などについては、その思想そのものが難解なためか、どう解説していけばよいのか、筆者自身も戸惑っている印象を受けた。

  • ニーチェの生涯と思想についてわかりやすく解説している本です。

    著者は、氷上英廣のもとでニーチェについて学んだ研究者で、本書はニーチェの入門書として長くスタンダードな地位を占めているといえるのではないかと思います。内容にかんしてもオーソドックスといえるもので、ニーチェの思索が展開される背景にあるヨーロッパ文化史を参照しつつ、ニーチェがそれらにどのように対峙してみずからの思想を形成していったのかということが解き明かされています。

    こうしたスタンスで書かれているため、ニーチェの思想が秘めているラディカルな魅力を削いでしまう危険性もなくはないのでしょうが、入門書としては安心して読むことのできる内容だと感じました。

  • よくまとまった、リベラルで穏当な解釈。入門書としてはよいんだろう。

  • フォトリーディング&高速リーディング。
    ニーチェは死んだ。

  • 一時期、ニーチェにはまって読んだ本。

  • 配置場所:摂枚新書
    請求記号:134.9||M
    資料ID:58603696

  • なんで道化とか仮面みたいなモチーフが現代で流行っているのかを知りたければニーチェを読めばいいと思うし、むしろニーチェを読まなければならないといっても過言じゃない(多分)。

    本書はニーチェの思想、それからそれが生まれるまでのニーチェが置かれた歴史の状況が非常によく書き記されていて、さすがは三島先生。この内容を新書レベルにまでまとめられるその能力は恐れ入る。

    某有名なニーチェ本みたいなのも興味を持つきっかけとしてはいいのかもしれないけど、ニーチェの思想を語るのであれば少なくともそのコンテクストは押さえておく必要があり、そのためには本書のようなものを手始めに触れておくのは必須だなと、最近「ニーチェが言っているのは要するに〜」と図説レベルだけで語ってしまう人に出会ってそう思った次第。

  • ニーチェの書いた本を読んでも、とらえどころがなく、うまく理解できませんでした。
    本書で、背景となる歴史、文化、時代が分っていなかったからかもしれないと思いました。
    ニーチェが不得意な人が、読んでみるとよいと思われます。

  • ソクラテス以降の「奴隷道徳」の枠組みの下で、ルサンチマンによって覇権を握ってきた近代思想を真っ向から糾弾したニーチェの意義を、彼の人生に沿いつつ解説している。ナチスによる悪用など、多くの誤解に晒されてきたニーチェの思想を、西欧思想に対する批判者として意義付ける本書の内容は、ニーチェ理解の基礎となるものだろう。

  • [ 内容 ]
    西洋の理性中心主義とキリスト教道徳を容赦なく批判し、力への意志、神の死、永遠回帰を説き、生は認識を通じて美となるべきことを主張したニーチェ。
    ハイデガーからドゥルーズ=ガタリまで、彼なくして二十世紀思想は語りえない。
    『ツァラトゥストラ』など深い孤独の思想を読み解き、彼の批判が現在の状況とどう関わるかを考える。

    [ 目次 ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 08/08

  • ニーチェについての本です。

  • ニーチェの人生をつまみ食いできます。
    彼の思想の裏にあった歴史的なものがわかって良い。

  • とてもわかりやすくよかった。

  • 自分が学生の頃、三島憲一さんの本をよく読んでました。

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著者プロフィール

三島 憲一(みしま・けんいち):1942年東京生まれ。東京大学人文科学系大学院博士課程中退。大阪大学教授、東京経済大学教授などを歴任。大阪大学名誉教授。専攻は社会哲学、ドイツ思想史。

「2024年 『資本論 第一巻 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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