ルソン戦―死の谷 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004203780

作品紹介・あらすじ

昭和19年暮れ、フィリッピン。日本軍はレイテ決戦で壊滅的打撃を受け、ルソン持久作戦に移る。第1回学徒出陣の学徒兵としてこの作戦に投入された著者は、飢えと疲労の行軍のなかで病いを得て倒れ、「死の谷」とよばれた谷間の病院で終戦を迎える。極限状況におかれた人間の姿を、四十余年を経たいま、痛恨の思いで振り返る。

感想・レビュー・書評

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  • 1987年刊行。著者は法政大学教授。著者は昭和18年12月学徒出陣、後にフィリピン戦線に配属された。本書はその際の著者の戦争体験記である。来る日も来る日も徒歩による行軍、戦病による入院・闘病の記録、あるいは戦病死(栄養失調が多い)していく戦友の模様で埋められる。所々挟まれる陸軍批判、特に事実上の自決強要と戦病者放置のありよう、外ではなく、内の上から下への命令遵守のためだけの軍紀の振りかざしの現実は痛い。また、補給不備のための戦病者が1/3というのも、戦わずして部隊壊滅を招来していた事実を雄弁に語る。
    さらに、山下奉文と武藤章に対する、著者の対照的な印象論が目を引く。

  • 2003年7月20日

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