子どもの宇宙 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.91
  • (63)
  • (70)
  • (71)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 791
レビュー : 63
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004203865

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 昔から、将来自分が誰かの親になることにはそこはかとなく不安でした。
    でも、子どもはすごい勢いで変わっていくもので、こちらがその都度真剣に、自分とその子を大切にしながら話していければ。
    大丈夫なのかもしれない。一度間違えても、深くて広い子どもの心はまたぐんぐん進んでくれるのかもしれない。と、まだまだ夢のなかの私だけど思いました。

  • 児童文学や事例から子どもの心を心理的に解説。
    平易で読みやすく、児童文学への興味も高まる。

  • 子どもへの温かな目線から書かれた名著。角張った専門書は読みたくないと思う方でも、ゆったりと穏やかな気持ちで読めるはずです。

  • 子どもの心の感度は高く、
    それは
    自分が毎日精一杯で刻々と変化し、
    成長しているからではないかと思うのです。

    そう、イキイキ度と心の感度は影響しあっているのではないかと。

    子どもは言葉で表現することに制限があるが、
    それだけに心の表現の広がりを大きく感じ、
    自分の中の宇宙と向き合うことがあるのでは?

    そんな思いを気づかせてくれる一冊。

    また読み返そうと思う一冊。

    私たちも子どもだった。
    私たちに大きな計り知れない宇宙があることを
    振り返させられる。

    さて?今の私たちの宇宙は???

    それは勇気をくれ、
    また、すこし悲しみをも感じさせる。

    もともとあるものだから、
    その宇宙を感じ返したい・・という気持ちがわいてくる。

    そして、
    子どもは生きていると感じているからこそ、
    性の違いや死への興味を抱くのだろう。

    すべては新しく、
    すべてを大切に感じる輝きを
    すこしづつ毎日に取り戻して生きたいと思う。

    一杯喜んで、楽しんで、
    一杯悲しんで苦しむ。

    そして、
    たえられなくなったら、
    時に周りの人に助けてもらえばいい。。

    イキイキとは、
    そんなことなのではないでしょうか?

    人生とは・・・
    子どものときの広い宇宙を感じ、近づきたいと思う。
    もっと知りたいと思う。

    そして、
    大人になって手に入れた宇宙船に乗り
    宇宙に旅立つ。

    そうしているうちに、
    世界が宇宙船の狭い船内になる。

    そして、
    私たちは晩年に
    はたと宇宙船の窓から宇宙を覗き、
    その広さに思いをはせる・・・

    そんな人生の物語が頭に浮かんだ。

    河合 隼雄さんの眼から見た子どもの世界は深く広い。

    一度では受け取りきらないほどの子どもの宇宙に
    ゆったりと近づいてほしい。

  • 児童文学に映る深層心理や
    そこから伺える自ら回復して行く力を
    子どもも大人も関係なく誰でも持つものとして
    分かりやすく提示して行く本

    児童文学を選ぶ手引きとしても有用性があると思う

    示唆に富む文章が多く、読む度に様々な事を思った
    『超越』についての考察はすごく興味を引かれた

  • 時には児童文学に登場する子ども達から、時には臨床現場のレポートの中から、子どもの中の宇宙の大きさを教えてくれる本。

  • 本書は、子供の中に広がる無限の宇宙のについて、「動物」「時空」「死」など計7項目と関連させながらわかりやすく論じている。説得力が多少弱い部分もあるものの、その内容は非常に興味深い。本書を読めば、「小さい」存在はずの子供が実は非常に「大きな」存在である事がわかるだろう。後、余談ではあるが、本書からは著者である河合さんの謙虚さと人柄の良さがにじみ出ており、その点にも感銘を受けた。

  • 中学の時の塾の先生に勧められて読んだ本。心理学の入門書的な1冊。
    これを読んで心理学に対する興味が大きくなりました。

  • 初めて読んだのは高校生のときだった。当時すごく感銘を受け、いつかまた読み直したいとずっと思い続けていた。あれからウン年。「親」となって読むと、当然自分の立ち位置も高校時代とは違うわけだから、子供の心の成長ということをリアルに捉えることができた。「ひとりひとりの子どもの中に宇宙があることを、誰もが知っているだろうか。」その宇宙を教育や指導や善意という名のもとに破壊しようとする大人。そうだ、自分自身も無意識のうちに破壊行動に出てはいまいか?わが身を振り返り、ドキリとしてしまった。この本の魅力は、決して説教臭くなく、たくさんの児童文学をテキストに「子どもの宇宙」の素晴らしさを語ってくれるところにある。子どもの可能性ってすごい!と思わされるのと同時に、数々の名作児童文学の面白さにも改めて気付かされるのだ。初めて読んだときは、この本がきっかけで児童文学にのめりこむこととなった。なので別の読書ノート(絵本・児童文学ブックガイド)で紹介しようか迷ったほど、ブックガイドとしても素晴らしい一冊なのである。ちなみに、とり上げられているのはミヒャエル・エンデ「モモ」、カニグズバーグ「クローディアの秘密」、バーネット「秘密の花園」、灰谷健次郎「子どもの隣り」他、是非読みたいと思える作品がたくさん!今回読み直し、著者の逝去が心から残念でならない。この本をバイブルに、無限の子どもの宇宙を私なりに探り続けていきたいと思う。

  • 子供の宇宙とは、広大で無限の広がりを持つ内面と言ってもよいのかも。大人は、子供がそんな宇宙をもっているという事を、その外見の小ささからうっかり忘れがち。この本は、児童書を題材に子供の宇宙への探索が始まる。しかし、それは自己の世界への探索につながっているよう。

全63件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

河合 隼雄(かわい はやお)
1928年6月23日 - 2007年7月19日
兵庫県多紀郡篠山町(現・篠山市)出身。京都大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。文化功労者。元文化庁長官。1952年京都大学理学部数学科卒業後、京都大学大学院で心理学を学びつつ、数学の高校教諭を兼業した。
天理大学で助教授時代にユング研究所に滞在し、ユング派分析家の資格を取得。日本における分析心理学の普及と実践に邁進。箱庭療法導入者としても知られる。欧米の心理療法を日本文化に根ざす仕方で導入を試みており、日本論・日本文化論の著作も多い。
主な受賞歴に、1982年『昔話と日本人の心』で大佛次郎賞、1988年『明恵 夢を生きる』で新潮学芸賞、1992年日本心理臨床学会賞受賞、1996年NHK放送文化賞をそれぞれ受賞。1995年紫綬褒章、1998年朝日賞、2000年文化功労者顕彰。
なお2012年に一般財団法人河合隼雄財団が設立されており、そこで本人の名を冠した「河合隼雄物語賞・学芸賞」が設けられている。

子どもの宇宙 (岩波新書)のその他の作品

子どもの宇宙 (岩波新書) Kindle版 子どもの宇宙 (岩波新書) 河合隼雄

河合隼雄の作品

ツイートする