活字のサーカス 面白本大追跡 (岩波新書 389)

  • 岩波書店 (1987年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004203896

感想・レビュー・書評

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  • 何故椎名本に惹かれるのか?思いのままに旅をし、現場読みをし、あらゆるものに関心を持ち、現状日本を俯瞰し、川のせせらぎを聞きながら、酒をチビリチビリと飲み、文庫新書を読みながら眠くなったら寝る。といった、誰もが出来そうで出来ないことを何なくやっているシーナさんへの憧憬からだ。好きなことをするのが人生なのだ。
    当時(奥付に1988.6.21と書いている:そんなことを何故していたかは覚えていないけど)、あの岩波新書で話題となっていたが、何故岩波にシーナさんなのか?という疑問を持っていたが、本書を25年を経て読んでみてバチコーンと解った。岩波新書は自主的精神の確立が目的であり、本書は正に合致している。

  • アウトドアと読書というと対極にあるようなイメージだが、しかし、椎名誠はその両極をあわせ飲む万国世界跳梁跋扈重篤活字中毒者である。一人用のテントの中で、シエラカップのウイスキー片手にヘッドランプで本を読むのが人生最大の幸せというのだから、念が入っている。僕も旅は好きだが、基本的に街を見るのが中心で、椎名誠のような冒険旅行はしたことがない。僕も本は好きだが、基本的に一般人向けの本が中心で、椎名誠のような中毒患者ではない。岩波新書にしてはめずらしい、毒にも薬にもならないエッセイ集だが、自分はまだまだ人生を楽しみ切れていないなあと思わされる一冊だった。

  • 冒険譚の現地読みほど贅沢な読書はないよなー。沢野ひとしの脱力系イラストがすこぶるよい。

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/TW00089049

  • 10月4日購入。
    10月5日から通勤時間を利用して読む。
    10月28日の帰りのバスで読み終えた。

    昼休みに『おっせかいニッポン』を読んで吹き出し、顰蹙を買ってしまった。一人で笑っているから、かなり気持ち悪いって思われたに違いない。

    「おい!タカクラケン!何したんだ」の声掛けが、リアルな『とらわれの身の小さな窓』も、昭和を思い出せて懐かしい気分になる。逆に背筋がゾクリとしたのが『水の中の静かなひとびと』の”海底に坐禅する自殺者”だ。この話とそっくりの滝壺版なら聞いたことがあるけど、海での話の方が怖さを感じる…。笑える話の中にそっと挟まれた奇妙な話は真実味があって怖い。

    読みたい本がドンドコ増えてしまう愉快な本だ。

    ☞椎名さんの本をもっと読みたい。候補は…『シベリア夢幻』『インドでわしも考えた』『川からのながめ』『さまよえる湖』

  • カバンの底の黄金本
    蛭的問題
    オトコの夢
    明るいインド
    隣りの狂気
    水の中の静かなひとびと
    ドロリ目談議
    とらわれの身の小さな窓
    知の天動説
    極限生活者の日常的問題
    おせっかいニッポン
    豊饒の行列
    役人たちの安全
    ブキミな日本人
    ポケミスの女
    ロマンの現場読み

    著者:椎名誠、1944世田谷区、作家
    イラスト:沢野ひとし、1944愛知県、イラストレーター

  • シーナの読書四方山話。
    あっちへころころ、こっちへころころなエッセイだが、とても面白い。
    挙げられている本のどれもを知らないが、興味を持たせるシーナの文章によって今すぐに本屋に行って、手に持ちたいと思う。

    初版は1987年だが、この本でシーナが疑問に思っていることや、違和感を覚えていることのほとんどが30年経つ今でも変わらぬ光景として日常にあり続けることには、苦笑いである。むしろ悪化している可能性もあることを思うと、空しさすら覚える。

    本書で、大黒屋光太夫が紹介されていた。この人は以前読んだ「Book Bar」でも紹介されており、本と本が繋がった瞬間を目の当たりにした。

  • 飛行機の中で読むには最適な一冊だった。本を片手に世界を遊びつくす椎名さん格好いい!

  • ◆重度の活字中毒の著者は、電車だろうとジャングルだろうと本を読まないことはないという。ひたすらに本を読み、活字の踊りを楽しむ。著者の思索はさまざまな本と分かちがたく結びついていて、それがこの本をただの読書案内にとどめさせない面白さの源泉なのだと思う。

    ◆そして、その思索のなかには、1987年(2014年時点で27年前)からこんにちに届く、鋭く面白い洞察がいくつかある。ふつうの人がくぐるわけもない踏切にわざわざ「くぐるな」と書かざるを得ない「おせっかいニッポン」(なぜなら、書かないと、クレームをつける”暇なおせっかい”がいるから)。グルメという超個人的な体験が等級化され、その権威認める「うまいもの」に並ぶ無表情な人びとの不気味さを描き出す「豊饒の行列」。もちろんこの本はこう手の日本批判ばかりではないけれど、やっぱり面白さはこういうところの切れ味にあると思う。読書案内の本としてはもちろん、読み物としてもとても面白い一冊。

    * メモ *
    ◆著者は、海外へ冒険にでるときには、邪魔にならない限りの本を持ち運ぶという。その基本セットは、

    翻訳ミステリー:3冊
    翻訳SF:2冊
    時代劇・歴史小説:1冊
    ノンフィクション:2冊
    軽いエッセイ:1冊
    古典(名作):1冊

    の計10冊。

  • オレ流超読書について見つめる機会を与えてくれた一冊であった。

  • 1998年2月4日読了。

  • 割とよく知られている本の紹介が多いので安心した。

    ただし、活字のサーカスというように、
    単なる読書紹介という形式張った並びになっていないので、
    読んでいて楽しい。

    挿絵もすっとぼけている。沢野ひとし作とのこと。
    見ながら読み進むと楽しい。

    出て来る本を何冊読んだかを数えながら読み進んだが、
    10冊はあったので安心した。

  • 単純に面白い。旅行記的な一冊。
    久々に良い一冊です。
    しかし、よく岩波から出版したな。

  • [ 内容 ]
    旅に出る時、どんな本を持っていくか。
    本書はこの「カバンの底の黄金本」の選び方から始まり、SF、ロマン・サバイバル・ドキュメント、そして動物学、海洋学等々のサーカス。
    活字の不思議世界への探険をタテ糸に、日本全国津々浦々、はたまた世界の辺境地においての足による実践的見聞をヨコ糸に織りなす椎名流超読書のすすめ。

    [ 目次 ]
    カバンの底の黄金本
    蛭的問題
    オトコの夢
    明るいインド
    隣りの狂気
    水の中の静かなひとびと
    ドロリ目談議
    とらわれの身の小さな窓
    知の天動説
    極限生活者の日常的問題
    おせっかいニッポン
    豊饒の行列
    役人たちの安全
    ブキミな日本人
    ポケミスの女
    ロマンの現場読み

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 活字中毒というものはオソロシイもので、地の果てでも本を読むものなのだと、妙に感心した1冊。

    本を読まない人は「時間がない」「ゆっくり読むヒマもない」というけれど、
    読む人はどこでも読むし、読まない人は、たぶん、どんなにヒマでも読まない。

    椎名誠という人は、人気作家だし、一年中世界を飛び回っている人だけれど、
    ダイビングボードの中で読み、シベリアで読み、インドでも読む。

    キャンプで「朝まで何もすることがないときに、自分のテントを密閉してヘッドランプをつけて本を読むのが至福のとき」というから恐れ入る。

    この本は椎名誠さんが日々読んだ本を、本にからむ思いや体験といっしょにつづったものである。
    インドに行ったらインドの本を、シベリアに行ったらシベリアの本を、留置所に入ったら留置所の本を・・・

    自分が始めて体験したことでも、必ず先人が体験していて、しかも本になっていることはたくさんある。
    自ら体験することも大切だけれど、そういった先人の思いや体験を本で読むこともすごく大事だと思う。
    だって、自分ひとりで考えたこと以上に、もっともっといろんなことを教えてくれるから。
    ならば、本を読むことほどラクチンなことはないな、という変な感想を持ってしまった。

    椎名誠さんの書く文章は軽快で読みやすい。
    『活字博物誌』『活字の海に寝転んで』『活字たんけん隊』(いずれも岩波新書)と続いている。
    どれも面白いので、4冊まとめてどうぞ。

  •  シーナ本の新書版です。ちょっとめづらしいでしょ。まろ兄いに教えてもらって読んだ。読んだら既に読んでたことが途中で判ってしまったけど面白かったのでそのまま続けて読んだ。(読むという字と続けるという字が似ているのわぁ、なにかわけでもぉ あるのでしょかぁ♪) このように再読してしまう本が結構ある。年に3冊くらいは再読していると思う。再読しようと思ってしているのではない。のっけでは読んでないつもり、なのである。そして途中で再読と判ってもほぼ100%そのまま読了まで押し切っていって最後は押し倒してしまう。押し倒してその先どうするかはご想像にお任せします。 1987年刊行の本である。えーとシーナは44年生まれのはずだからもう43歳か。おれは会社勤めをはじめて6年目だったかな。そんなことはどうでも良い! エッセイである。そして本を紹介する本である。シーナの好きな本というのはだいたい知っていて、ああまたこの本のことを書いてるよなあ、よっぽどすきなんだなあ、という感じ。 そしてわたしもそのシーナが薦める本達に手を出し始めている。 『さまよえる湖』だの『十五少年漂流記』などだ。 あとはとにかく分厚い海外SF翻訳物。これは重くて手が疲れるよね。『ハイペリオン』シリーズなんかがそうね。 その昔路上でけんかしておまわりにたて突き、逮捕されて3日間留置場で過ごしたときのことも書いている。 なんとも嫌な経験だったけど貴重でもあった、ということらしい。ご苦労さんです。

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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