たたかう映画: ドキュメンタリストの昭和史 (岩波新書 新赤版 82)
- 岩波書店 (1989年8月21日発売)
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感想 : 3件
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- Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004300823
作品紹介・あらすじ
亀井文夫は、昭和16年反戦映画『戦ふ兵隊』のため逮捕投獄され、戦争責任を問う戦後第1作『日本の悲劇』もGHQに没収された。以後、東宝争議の指導や骨董屋の経営にも特異な才能を発揮しつつ、米軍基地、原水爆の恐怖、部落差別など戦後日本のタブーを衝く記録映画をつくり続ける-叛骨の映画監督のモンタージュ自伝。
感想・レビュー・書評
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最近自伝を多く読む。
岩崎昶さんと、この亀井文夫さんの自伝は、すごく心に響いた。
今でも新しく感じられるメッセージ。
原爆のドキュメンタリーつくりのエピソードは涙無しに読めない。
淡々とした文体の中に、怒りと、その怒りをまっすぐにドキュメンタリーにうつしていく「たたかい」と、ヒューマンとしての共感とやさしさが垣間見える。
短い本。もっともっと読む。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の記録映画界において、とにもかくにも論じられなければならない亀井文夫監督の記録と発言を、後輩も谷川義雄さんが編集した一冊。記録映画における意図的な再現シーンの活用(いわゆる、ヤラセ!)を積極的に認める亀井監督の理論について、まずは耳を傾けることも必要だろう。それと共に、あの時代状況の中で映画人には何ができたのか、落ち着いて考える契機にもなる本である。
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本を読む人読まぬ人とかくこの世はままならぬpart2より
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