ディズニーランドという聖地 (岩波新書 新赤版 132)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004301325

感想・レビュー・書評

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  • 夢の国と評されるディズニーランドをアメリカ文化や創設者ウォルトディズニー、そして人々の宗教的価値観から考察し、人々があの亜空間に心酔する深層心理も解き明かしている。私たちが何気なく見ていた景観には、数えきれない技法や言われなければ気がつけない小さなストーリーなどが詰め込まれており、ウォルトディズニーを監督とした最高傑作の「ショー」がそこにあるのだと感じた。
    ディズニーに様々な形で関わってきた筆者が書く考察は、ウォルトの幼少期やカリフォルニアの開拓時代の話にまで及び、深いところまで述べられているため、ディズニーが好きな人も一度読んでみると新しい発見があると思う。
    ただ、日本でアメリカ文化色が強いディズニーランドがこれほどまでに受け入れられたのは、ただの需要と供給の一致だけにはとどまらない、日本人のエキゾティシズムとアメリカとの関係があると思うため、他の資料とともに考えるとより良いと思った。

  • ディズニーランドは日本にもある。年間多くの人がディズニーランドに足を運ぶ。ディズニーランドは、ウォルト・ディズニーが作った。ディズニーランドは、世界中にできている。代表的なキャラクターはやはり、ミッキーマウスである。ディズニーランドはもともと子供向けに作られたわけではない。ディズニーが頭に描いていたものは、すべての人の中に潜む、「子ども性」という部分であった。幸せな世界なので何回も言ってみたい場所である。空想の世界である。

  • ディズニーランドとは何だったのか?ウォルト・ディズニーの半生や、アメリカという国の文化的アイデンティティ、グローバル資本主義の流れなど。さまざまな要素が合流することで、不思議の国の実態があぶりだされていく。
    また、デザイナーにとっては、体験とは何か?UIUXデザインとは何か?という観点からも必読の一冊。

  • 2022/03/29

  • 大阪樟蔭女子大学図書館OPACへのリンク
    https://library.osaka-shoin.ac.jp/opac/volume/217796

  • TDLは1983/4/15開園だそうです。#つぶやきブックレビュー

  • ディズニーランドを表面的にではなく、細部まで知りたい人に読んでほしい本です。
    東京ディズニーランドの話ではなく、(TDLの話も出ますが)ウォルトディズニーがディズニーランドという聖地を作るに至った経緯や、ちょっとした小ネタのようなものが綴られています。
    ディズニーをよく知ってる人の方が楽しめると思います。
    面白い!という中身ではありませんが、これを読むことでより一層ディズニーが楽しめるようになると思います。

  • 何故、私が某所を楽しめないかを確認することができた…。単純に子供になりたくないんだということだったのだ。

  • 周りにディズニーファンが多くいて、自分自身とかに興味がない事から、なぜこんなに人を惹きつけるのか、読んでみることにした。

    ディズニーランドでは客はゲスト、賓客と呼ばれ、全てのゲストはVIPであるという接客方針が初期の頃から取られていた。
    どの客にも同じところから入場させる事でランドでの一日を1つのまとまったストーリーとして演出している。そして現代の実生活感覚から切り離す。また、周りが見えにくいように盛り土をして、中からは外が見えない仕組みにしている。
    街全体が実際よりもやや小さめに作られている為、郷愁を覚え、人々を安全で甘美な過去に誘い込む。強化遠近法。一種のタイムトンネル。

  • 中学生の頃初めて買った新書。
    考えつくされたホスピタリティに圧倒され、当時ディズニーへの就職に憧れてた。

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著者プロフィール

 アメリカ文化研究者。東京大学教養学部卒。カリフォルニア大学ロサンゼルス校人類学博士課程修了。1980年から83年にかけて、ウォルト・ディズニー・プロダクションズおよびオリエンタルランド社の嘱託として、東京ディズニーランドプロジェクトに参加。東京大学助手、武蔵大学助教授、東京大学助教授を経て、1996年より東京大学大学院総合文化研究科教授。主な編著書に『ディズニーランドという聖地』(岩波書店、1990)、『事典 現代のアメリカ』(大修館書店、2004、共編著)、『アメリカの世紀』(東京大学出版会、2005、共編著)、共訳書に『ウォルト・ディズニー』(講談社、1983)、『アメリカ政治文化史』(木鐸社、1987)、『ウィメンズ・アメリカ』(ドメス出版、2000)など。

「2008年 『ディズニー化する社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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