密教 (岩波新書)

著者 :
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004301790

感想・レビュー・書評

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  • 同じ仏教でも、一般的に知れ渡っている顕教に対してちょっとマイナーで怪しげな感じのする密教。その密教の発生論、日本密教とチベット密教の異同、曼荼羅や密教の世界観などについて解説しており、最後の方では、欧米の近代合理主義が依って立ってきた二元論だけでは対応し切れていない昨今の様々な問題に、密教的な一元論がそれを補完できるような思考形態を提示できるか可能性について触れて締めています。
    大乗仏教をベースとしながらも、チベット密教はヒンドゥ教を、真言や天台の日本密教は中国で律令制度の影響を受けながら現在の姿を形成してきたかがよく分かりますし、密教だけに限りませんが、布教浸透段階での土着信仰との融合による変形も納得できました。色々なインチキ宗教の教義や儀礼に利用されやすい密教ですが、中途半端な知識に騙されない為にも読んでおきたい一冊ですね。

  • 空海と真言宗、そして欲望を肯定する理趣経との関連を知りたくてこの本に出合った。
    紹介欄には以下のように書かれていました。
    自己の発見としての厳しい行、多くの人を限りなく魅了する曼荼羅、密教は日本文化にも多大な影響を与えてきた。
    密教研究の第一人者で、チベット、ネパール、インド、パキスタンなどへ密教の源流をもとめて調査を重ねてきた著者が、密教の歴史、思想、実践、シンボリズム等をやさしく語り、その現代における意味を問う、となっていました。
    内容ですが、
    1ヒマラヤを越えて
     ——密教の歴史的な流れ――
    Ⅱ人間と宇宙
     ——密教の思想――
    Ⅲ自己の発見
     ——密教の実践――
    Ⅳ感覚で捉える
     ——密教のシンボリズム――
    Ⅴ個から全体へ
     ——密教の社会性――
     1俗と非俗
     2欲望の肯定
     3国家とのかかわり
     4衆生救済を戒とする
     5すべてのものに命が宿る
     6新宗教と密教
     7現代社会と密教
    でした。
    私の知りたかったことについては、Ⅴの1における、「非俗の世界に生きる」「世俗世界での民衆の救済」「空海の中の俗と非俗」。
    Ⅴの2における「欲望と人間」「煩悩をどう取り扱うか」「有相の悉地 無相の悉地」でよく理解できました。
    また、私が理想とする維摩経のことについても触れてあり、私の思っていることで大筋間違いないと確信を得たし新書でした(感謝)。

  • 興味ある箇所だけを流し読み。
    それでも難しい。宗教には疎いなあ、「大乗仏教」すら何かよく理解してない。
    こうなったら岩波ジュニア新書で宗教を一から勉強するか。

  • [ 内容 ]
    自己の発見としての厳しい行、多くの人を限りなく魅了する曼荼羅。
    密教は、日本文化にも多大な影響を与えてきた。
    密教研究の第一人者で、チベット、ネパール、インド、パキスタンなどへ密教の源流をもとめて調査を重ねてきた著者が、密教の歴史、思想、実践、シンボリズム等をやさしく語り、その現代における意味を問う。

    [ 目次 ]
    1 ヒマラヤを越えて―密教の歴史的な流れ
    2 人間と宇宙―密教の思想
    3 自己の発見―密教の実践
    4 感覚で捉える―密教のシンボリズム
    5 個から全体へ―密教の社会性

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  • 密教の歴史から基本的な考え方まで新書サイズにぎゅっと濃縮して書いてあったような気がします。
    勉強するには良いとおもいます。

  • 2冊

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プロフィール

1929年、高野山生まれ。高野山大学密教学科卒業。東北大学大学院インド学博士課程修了。文学博士。高野山大学教授、同学長、同密教文化研究所所長、大本山寶壽院門主、高野山真言宗管長、全日本仏教会会長、真言宗長者等を経て、現在、高野山大学名誉教授。専門は密教学。
主著に『松長有慶著作集』<全5巻>(法蔵館)、『密教の歴史』(平楽寺書店)、『密教』、『高野山』(岩波新書)、『秘密集会タントラ校訂梵本』、『秘密集会タントラ和訳』(法蔵館)、『祈り』、『訳注 般若心経秘鍵』(春秋社)、編著に『インド後期密教』上下(春秋社)がある。

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