平泉: よみがえる中世都市 (岩波新書 新赤版214, 新赤版 214)
- 岩波書店 (1992年2月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004302148
感想・レビュー・書評
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ロマンを掻き立てる平泉の発掘と推理、これからもフォローしたい
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斉藤利男『平泉—よみがえる中世都市』岩波新書 読了。平安末期、京都と並ぶ或いは上回る栄華や文化を誇ったと言われる平泉。平泉がどんな性格の都市であったか解明されていくが、未だ明らかになっていないことが多く、その後どれほど研究が進展したか興味深い。今や世界遺産、まずは観光におでんせ。
2012/07/02 -
【要約】
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【ノート】
・正剛さんの「3・11」のP400で、なぜか目に止まったので。 -
平泉には、一度行ったことがあるのですが、また行ってみたくなりました。
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柳の御所遺跡の発掘が始まった頃の著作。
柳の御所が「伝承」から「遺跡」になっていく当時のもので、その辺のことも興味深いのですが、平泉や奥州藤原氏のことについて、総合的に学ぶことができる、最初の一冊として、やはり岩波新書は頼りになります。 -
(2005.05.23読了)(1998.10.01購入)
1189年9月、源頼朝により、奥州藤原氏が滅ぼされ、藤原氏の住居は、藤原泰衡が火を放って逃亡したために失われてしまった。それ以来住居跡は地下に埋もれ、はっきりした位置は不明であった。
1988年、建設省の北上川一関遊水地事業と国道四号線平泉バイパス建設工事に伴う緊急発掘調査が開始され、奥州藤原氏の居館「柳の御所」が発見、確認された。
この本は、この発掘調査の成果を元に藤原氏の時代の平泉について考察した本である。
●藤原氏
奥州藤原氏は、京都で政治の実権を握っていた藤原氏とつながりがあるのか?
藤原氏の一族で、国府の官人の一人として、今の宮城県南部の亘理の地に赴任していた、藤原経清と安部頼時(今の岩手県の中央部を支配していた)の娘の間に生まれたのが藤原清衡である。したがって、京都の藤原氏とつながっている。
奥州藤原氏の初代、藤原清衡が平泉に居館を築き以後4代(約100年)に渡ってここで、過ごした。
●平泉
残されている古文書と発掘された事実を考慮しながら、藤原氏が暮らしていた頃の平泉の町を再現して見せてくれる。
●ミイラ
中尊寺金色堂に、藤原三代(清衡、基衡、秀衡)のミイラと泰衡の首が収められている。ミイラを作るのは、奥州独自の習俗といわれてきたが、当時の中央貴族の間で行われた葬送儀礼の流れを汲むものであった。
●金売り吉次
斉藤さんは、「義経記」よりもっと古い時代にできた「平治物語」の記述のほうが実像に近いと推測している。「金売り吉次は、もとは公家の青侍で、貧乏なため商人になり、奥州へ赴いて金の売買に携わった。彼が奥州において足場としたのは、平泉ではなく、国府の地、多賀国府だった。」
著者 斉藤 利男
1950年 茨城県生まれ
東北大学文学部卒業
専攻 日本中世史
☆関連図書(既読)
「義経(上)」司馬遼太郎著、文春文庫、1977.10.25
「義経(下)」司馬遼太郎著、文春文庫、1977.10.25
「炎環」永井路子著、文春文庫、1978.10.25
「大塚ひかりの義経物語」大塚ひかり著、角川ソフィア文庫、2004.09.25
「義経」宮尾登美子著、日本放送出版教会、2004.11.25
「奥州藤原氏 平泉の栄華百年」高橋崇著、中公新書、2002.01.25
「源義経」五味文彦著、岩波新書、2004.10.20
(「BOOK」データベースより)amazon
奥州藤原三代の都・平泉。近年の緊急発掘調査によって、従来の平泉・藤原氏像が一変した。出土した多くの遺品や寝殿造の政庁跡などから、地方貴族としての藤原氏の性格や中世の都市生活の様子が明らかになり、中尊寺や毛越寺、衣川地域も含めた「都市平泉」の全貌が浮かびあがる。さらに北方ユーラシア世界への文化的拡がりを展望する。 -
非常に興味深く「平泉」を学べてかなり満足。