印欧語の故郷を探る (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004302698

作品紹介・あらすじ

インド・ヨーロッパ(印欧)祖語の話し手たちはいつどこに生活し、どんな文化をもっていたのか。この先史時代の謎は言語学者はもとより民族学や考古学の分野の人びとをも把えてはなさない。印欧比較言語学の第一人者が「故郷問題」をめぐって展開した学問とロマンと政治の熱いせめぎあいを興味ぶかい研究史として語る。

感想・レビュー・書評

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  • 難しかったけど、勉強になりました。

  • 上記『言語学の誕生』に続いて、比較言語学に関する本であるが、『言語学の誕生』が比較言語学史が中心であったのに対して、この『印欧語の故郷を探る』は、比較言語学の系統樹の中でも特にインド・ヨーロッパ語を取り上げ、その印欧祖語がどこで話されていたかという「故郷問題」にまつわる数々の説を紹介している本。
     ピクテのアジア説から、ゲルマン説、メソポタミア周辺説、南東ヨーロッパ説と、これまで提唱された説も多岐に渡っているようだが、そのそれぞれに納得のいく根拠が示されていて、その都度なるほどと思わされる。鮭、ぶな、馬といった単語や数詞や神、親族名称にまつわる語彙を比較し、さらに考古学の成果をふまえながら、借用や言語接触の問題に迫る。数々の学者や学説が出てくるが、本の最後の方のページにある「印欧語の故郷をめぐる諸説」という、人名とその人の唱えた故郷が地図にしてまとめられている箇所を始めに参照しておくと分かりやすいかもしれない。
     また、「ゲルマン説」とナチズムに関する話(ヒルトv.s.ギュンテルト、コッペルス)は非常に興味深く、言語学が政治の影響を受けるという点で、田中克彦の旧ソ連のスターリンとマルといった話を想起させた。また、特に第3章や第4章は、考古学などの見地から諸言語の語彙の比較、検証をしている箇所が多く、諸言語や文化面に関して全く無知なおれには難しかったが、先史時代や古代の世界史に興味のある人にはとても面白い箇所だと思う。

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