政治改革 (岩波新書 新赤版 281)

  • 岩波書店 (1993年1月1日発売)
3.38
  • (1)
  • (1)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 61
感想 : 5
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004302810

みんなの感想まとめ

政治改革の必要性を深く掘り下げた本書は、1993年の刊行以来、変わらぬ現状を鋭く分析しています。著者は、自民党の政治家が個々の利害に基づく組織運営を行い、その結果として政治理念やヴィジョンの構築が弱体...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1993年に刊行された本。政治改革の必要性が叫ばれながら、一向に改革が進まない現状の分析と、あるべき改革の形を論じた本です。

    55年体制舌の自民党の組織は、個々の政治家の講演会を核にした緩やかな連合体だったと著者は言います。自民党の政治家は、それぞれ自前の資金や票の基盤を持つ起業型の政治家であり、自民党という組織は、そうした議員を追認的に公認し、予算や許認可権限など政府の持つ資源を利権の材料として利用するためのノウハウを提供してきました。その結果、自民党では個々の議員の直接的な利害に関係のない問題、たとえば政治の基本的な理念やヴィジョンを論議、構築する力が弱体化していると著者は指摘します。

    一方社会党は、マルクス=レーニン主義を報じるイデオロギー政党としてスタートした組織ですが、それが若手の問題提起を封殺する組織になってしまっているのではないかと著者は見ています。

    日本では、こうした構造が55年体制として長く続いた結果、もはや改革なしでは立ち行かない事態に陥ったと著者は考えて、改革のための提言をおこなっています。その中でもとくに、与党内での政策決定のプロセスを可視化することの重要性については、自民党政権時よりも民主党政権時に浮き彫りになったように思います。

  • 民主主義の原則である、民衆の運動の視点が弱くないだろうか。
    情報公開は、情報公開請求をどんどんすれば実現するもののはずである。
    日本では、あまりに請求が少なくないだろうか。

    拒絶され、判決でも負けるので駄目だと思い込んでいないだろうか。
    必要なのは、政治改革ではなく、民衆の行動そのものの改革ではないだるうか。

    本書の課題に気がつく人がどれだけいるだろうか。

  • 15年以上前に指摘された政治改革の課題点、中央省庁の権限の強さ、官僚のコントロール、一党支配体制の継続など、自民党政権による利益配分システムがそろそろ見直しをすべき時期に達したとの見解が示されるが、未だもって根源的に改革が進んでいないことに驚きを感じる。

  • たくさん

全4件中 1 - 4件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

山口 二郎(やまぐち・じろう):1958年生まれ。東京大学法学部卒業。北海道大学法学部教授を経て、現在、法政大学法学部教授。行政学・政治学を専攻。『内閣制度』(東京大学出版会)、『ブレア時代のイギリス』『政権交代とは何だったのか』『民主主義は終わるのか――瀬戸際に立つ日本』(以上、岩波新書)、『民主主義へのオデッセイ──私の同時代政治史』(岩波書店)、『日本はどこで道を誤ったのか』(インターナショナル新書)ほか多数。

「2025年 『日本政治、再建の条件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山口二郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×