女帝のロシア (岩波新書)

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著者 : 小野理子
  • 岩波書店 (2004年2月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004303251

作品紹介

「大帝」と尊称され、専制君主として一八世紀後半のロシア帝国を強力に統治したエカテリーナ二世、片や一九歳で女帝のクーデターに加わり、ロシア・アカデミーの初代総裁を務めたダーシコワ公爵夫人。時代に先駆けた二人の女性の波瀾に富んだ生涯を軸に、彼女たちを取り巻き精彩を放つ男たち、ロシアの社会と文学の奥深い魅力を描く。

女帝のロシア (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • (2016.04.27読了)(2016.04.24借入)
    トルストイの『戦争と平和』を読んでいるついでに以前から気になっていたこの本を借りてきて読みました。
    『戦争と平和』に登場するアレクサンドル一世の祖母に当たるエカテリーナ二世について書かれた本です。
    だいぶ前に、池田理代子の漫画で「女帝エカテリーナ」を読んでいるのですが、だいぶ忘れてしまったようです。
    ヨーロッパの皇室や貴族の間では、国を超えた婚姻がよく行われたようで、エカテリーナ二世も、ドイツからロシアに来ています。夫に当たるピョートル三世もエリザヴェータの養子としてドイツから来ています。
    ヨーロッパの上流階級の公用語は、フランス語だったのでしょうか? 『戦争と平和』に登場するロシアの貴族の皆さんは、ロシア語よりもフランス語の方が得意のようです。
    ピョートル三世は、ロシア語が話せなかったようですが、エカテリーナ二世は、しっかりとロシア語を身につけています。
    ピョートル三世は、ロシア統治にあまり興味がなかったようなので、エカテリーナ二世がクーデタを起こし実権を握り、統治しています。
    夫のピョートル三世は、性的不能者だったようで、エカテリーナ二世は、多くの男性を寵愛したようですが、政治の実権は自分で握っています。

    【目次】
    はじめに
    第一章 女帝エカテリーナの生いたち
    第二章 皇太子妃への日々
    第三章 エカテリーナ二世『回想録』
    第四章 エカテリーナの危機、ダーシコワの義憤
    第五章 エカテリーナの「革命」
    第六章 恋のかけひき、女と男
    第七章 ダーシコワの遍歴時代
    第八章 女帝のコメディーとお伽話
    第九章 ポチョムキンとエカテリーナ
    第十章 女帝とアカデミー総裁
    第十一章 別れ、そして晩年
    おわりに
    ロマノフ朝・ダーシコフ家系図
    人名索引

    ●業績(3頁)
    エカテリーナ二世は帝位について34年間、みずから強力に国家を統治した。
    彼女は国を富ませ、版図を拡大し、交通網を整備し、学問芸術を振興し、西欧列強と並ぶ外交的地位にロシアを押し上げた。
    ●ドイツ(84頁)
    ロシアでは清潔でサービスの良い宿屋にあたった旅人は「おかみさんがドイツ女なのだろうか」と思ったそうだ
    ●折檻(99頁)
    18世紀はじめまでロシアでは夫が妻を折檻するのは当然で、その結果、死に至らしめてもなんらの罪にはならなかった
    ●種痘(105頁)
    エカテリーナは「種痘」の存在を知り、それを導入してこの恐ろしい病の流行を止めようと決意する。当時はまだジェンナーの牛痘を使う安全な方法の発明以前で、直接に人体から病原菌を移植するため、いくらかの危険が伴うものであったが、(中略)
    1768年イギリスから専門家を招き、自分が第一号の被接種者になる。
    ●地方制度改革(158頁)
    全国を県に分け、県の下に郡を置き、県知事を中央から派遣するとともに、郡の行政・司法は現地貴族にとりしきらせる。今世紀はじめまで続くロシアの統治機構は、基本的にはエカテリーナとポチョムキンが作成したものである。
    ●科学アカデミー(177頁)
    ロシア帝国の科学アカデミーは、1724年ピョートル大帝によって創立された。それは研究機関であるとともに、大学と中学校を併設し、教育機関を兼ねていた。
    ●ロシア語辞典(186頁)
    1794年、着手から11年かけて『ロシア・アカデミー辞典』全六部は完結した。こののち一世紀にわたって、人々は何かにつけ「それじゃあのアカデミー辞典を見てみよう」と言ったという、詳解ロシア語辞典であり、19世紀はじめには再版もされる。

    ☆関連図書(既読)
    「女帝エカテリーナ〈第1巻〉」池田理代子著、中央公論社、1982/9
    「おろしや国酔夢譚」井上靖著、文春文庫、1974.06.25
    「図説ロシアの歴史」栗生沢猛夫著、河出書房新社、2010.05.30
    「戦争と平和(一)」トルストイ著・藤沼貴訳、岩波文庫、2006.01.17
    「戦争と平和(二)」トルストイ著・藤沼貴訳、岩波文庫、2006.02.16
    「戦争と平和(三)」トルストイ著・藤沼貴訳、岩波文庫、2006.03.16
    「戦争と平和(四)」トルストイ著・藤沼貴訳、岩波文庫、2006.05.16
    (2016年5月4日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    「大帝」と尊称され、専制君主として一八世紀後半のロシア帝国を強力に統治したエカテリーナ二世、片や一九歳で女帝のクーデターに加わり、ロシア・アカデミーの初代総裁を務めたダーシコワ公爵夫人。時代に先駆けた二人の女性の波瀾に富んだ生涯を軸に、彼女たちを取り巻き精彩を放つ男たち、ロシアの社会と文学の奥深い魅力を描く。

  • 「18世紀・封建国家という強力な制約の中にあって、二人のエカテリーナは疑いもなく歴史の歯車を進歩に向けて回した。」
    「乾杯しよう」という著者の締めくくりが感慨深い。

  • エカテリーナ2世

    女帝になるまで 革命の項はおもしろい

    18世紀の話

  • 学校の図書館で借りてきた。

    妙に文章がフェミフェミしていると思ったら、女性が書かれていたのですね。
    なぜかこう、昼ドラとかワイドショー的な、微妙なエピソードが多いような、と思ったのも気のせいではないような気がします。
    文体自体はとても読みやすく、最後までテンポよく読めました。
    史実、歴史や政治・経済的な事よりも、エリザベート女帝(あとダーシコワ女史に関してもかなり詳しい)の人柄についての記述がメインだと考えていいのではと思います。

    ロシア史実に関しては明るくないので、他の文献に当たる前に読みやすい本を読めたのはよかったかなあ、と思います。

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