- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004303275
感想・レビュー・書評
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自然保護と言っているのは本当の天然自然ではなく、人間にとって居心地、または使い勝手のよい自然にほかならない。
開発という名の自然資源搾取が横行しており、また例えば戦争がひとたび起これば、のどかなお題目など一瞬で消し飛んでしまうのは自明である。それは極端としても、人間の存在がそもそも自然破壊である以上、自然保護というのは自家撞着というものではないか。
つまり人間が自然保護いうな、という感じである。
この本でも、安直な開発へのアンチテーゼが底流にあるようだが、それを全否定するわけにも行かないもどかしさが含まれている。
前半は「自然保護思想史」や「自然保護関連学派名鑑」的な内容で、資料的価値はあるんだろうけど読んでいてつまらなく、かなり読み飛ばしてしまった。
最終章(「危機のなかの自然」)で、知床における林野庁の暴挙(針広混交林の伐採)を指弾しているあたりは面白かった。役所のやるこったね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[ 内容 ]
環境破壊が深刻化し、人間の存在そのものがそれを加速しているいま、私たちはどのように自然とつきあっていけばよいのだろうか。
生態系のパイオニアであり、半世紀もの間、自然保護のために精力的に行動してきた著者が、二一世紀に向けての自然とと共存方法を、先人たちの軌跡や、自然誌博物館の設立など自らの体験を踏まえて語る。
[ 目次 ]
はじめに―自然保護のこころ
1 自然保護の軌跡
2 生態学の視座から
3 生物と環境
4 自然を知る
4 危機のなかの自然
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
70年代前後のエコロジー運動の成り立ちなどを参考にしました。
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哲学16