自然保護という思想 (岩波新書 新赤版 327)

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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004303275

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  • 自然保護と言っているのは本当の天然自然ではなく、人間にとって居心地、または使い勝手のよい自然にほかならない。

    開発という名の自然資源搾取が横行しており、また例えば戦争がひとたび起これば、のどかなお題目など一瞬で消し飛んでしまうのは自明である。それは極端としても、人間の存在がそもそも自然破壊である以上、自然保護というのは自家撞着というものではないか。

    つまり人間が自然保護いうな、という感じである。

    この本でも、安直な開発へのアンチテーゼが底流にあるようだが、それを全否定するわけにも行かないもどかしさが含まれている。

    前半は「自然保護思想史」や「自然保護関連学派名鑑」的な内容で、資料的価値はあるんだろうけど読んでいてつまらなく、かなり読み飛ばしてしまった。

    最終章(「危機のなかの自然」)で、知床における林野庁の暴挙(針広混交林の伐採)を指弾しているあたりは面白かった。役所のやるこったね。

  • [ 内容 ]
    環境破壊が深刻化し、人間の存在そのものがそれを加速しているいま、私たちはどのように自然とつきあっていけばよいのだろうか。
    生態系のパイオニアであり、半世紀もの間、自然保護のために精力的に行動してきた著者が、二一世紀に向けての自然とと共存方法を、先人たちの軌跡や、自然誌博物館の設立など自らの体験を踏まえて語る。

    [ 目次 ]
    はじめに―自然保護のこころ
    1 自然保護の軌跡
    2 生態学の視座から
    3 生物と環境
    4 自然を知る
    4 危機のなかの自然

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  • 適当に手にとったこの一冊…

    自然保護運動や事件が知れた

  • 70年代前後のエコロジー運動の成り立ちなどを参考にしました。

  • 哲学16

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