日本酒 (岩波新書)

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レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004303343

感想・レビュー・書評

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  •  日本は水に恵まれていて、至るところに良水が湧く。名水100選のところはほぼ名醸地であるまた、今日では鉄の除去技術は完全であるし、酒の甘辛の調節の技術もいろいろとある。今日では日本中が銘酒の産地である。(p.86)

     4、5年前は容器に凝ったが、今は中身の勝負になってきており、酒屋は中身を知っていることが大切な時代になった。
     店主は勉強に忙しい。仲間の研究会に出て、専門家の話を聞いたり、情報交換したりする。問屋主催のきき酒会に出て、多くの酒造蔵の先のきき酒をし、造り方を聞いたり、成分一覧表などをもらってくる。また、酒造期には酒造を訪問して、造っているところを見たり、造りに参加したり、きき酒とその銘柄の特徴を理解するなど、自分の舌や鼻で確かめてくる。これらをお客さんの説明に役立てる。(p.195)

     うまさけは うましともなく 飲むうちに 酔ひての後の 口のさやけき(p.207)

  • 日本酒は,日本の大切な文化だ。

    著者の秋山氏は,醸造試験所の所長。日本酒の造り方,化学,歴史,人々の関わりについて丁寧に,自分の研究と体験に基づいて解説しています。

    甘口,辛口,旨口,香りと「のどごし」,純米酒,吟醸酒,大吟醸,生酒など。

    p.177,
    「日本酒のメーカーは,昭和10年代には,約7000社,今日では,2000社を割り込んでいる」今は,世界中のいろいろなお酒が売っていますからね。日本酒以外にも,ビール,ワインや焼酎を飲む人も多いです。

    この本を読むと,ますます,美味しい日本酒が飲みたくなります。ゆっくりと楽しみたいです。

    http://caferedsky.blogspot.jp/2014/10/blog-post_11.html

  • 厳しい日本酒製造工程。技術進歩による効率化と安定化。近年の地球温暖化が寒づくりに影響、設備投資が必要になる。バイオ技術の適用が危ない方向にいかないようになればいいが。おいしく日本酒を楽しみたい。

  • 日本酒って面白い!

    きっかけは地方へ出張の際に嗜んだ津々浦々のお酒。日本酒の原材料は水と米だけなのにこれ程味に変化があるのは何故だろう?

    そんな単純な単純な疑問から本書に達すると、日本酒の深淵の一端に触れることとなった。


    特に感動を覚えたのが「生物遷移」である。日本酒は米、水に麹菌と酵母を加え醸造される。その製造過程に滅菌工程はない。空気中の硝酸還元菌と乳酸菌により酸性化され、やがて死滅してしまう。酸性化環境では酵母が活発に働きだしアルコールが生成される。結果ほぼ純粋な酵母培養された酒母が出来る。
    酒作りが盛んだった江戸時代には、まだ酵母の存在は明らかになっていない。にも関わらず微生物を上手く利用する様は先人達の大いなる叡智だ。この一連の生物遷移は美しいと感動してしまった。

    これからお酒を嗜むためのうんちくというツマミになりそうだ。

  • 日本酒に関して造り方や起源、現状等について総花的に触れている。筆者は技術畑の人なのかな。軽い筆致で書かれており、日本酒にまつわる全体、特に酒造りの全体像を概観するには良い。約20年前の本なので、特にバイオ技術の発展に伴う部分は他の本を読む必要があると思う。

  • 武甲酒造見学の予習に再読。
    日本酒の作り方が一からかなり詳しく学べる一冊。
    本書に書かれたような豊かな味覚表現を手に入れ、日本酒を楽しみたいものだ。
    武甲酒造だが、酒蔵の寒さと仕込み樽を覗き、もろみの発酵を見たときの感動がよかった。
    ただ自分はあのような田舎で暮らすのには向いていないとも思った。婿入り計画一歩後退。

  • 「「水の如くさわりなく」というのが良い酒の条件」「太陽の光が七色の光をこめてなお無色である」との言葉を用いて、「水の如く」を説明している」(P29)
    「春の農作業の始まるころには出稼ぎの杜氏たちは故郷に帰る」(P47)
    「三倍醸造酒のイメージがあるせいか、アルコール添加にかんしては嫌われるむきもあるが、この場合のアルコール添加は味を調える効果が大である」(P73)
    「酵母の存在も知らなかった江戸時代に、なぜ酒造りに適した酵母だけを繁殖させることができたのか」(P98)
    「火落菌はアルコールがないと生えにくく、六%くらいのアルコール濃度のときがもっとも好適である。しかし、アルコールが二五%もある日本酒に生えるヤツもいる。まさに、アルコール依存症細菌、「アル中菌」である」(P112)
    「甘く濃い酒が流行していた昭和四〇年代にはそれほどの伸びはなく、せっかく造った吟醸酒も、普通酒に混合される運命であった」「昭和五〇年ごろから国民の懐も少しは温かくなり、高級化、本物志向、ふるさと志向の動きにより、地方酒造家の吟醸酒が次第に楽しまれるようになった」(P123)
    「「桶取引」というのは、A酒造社の原酒をB社が購入し、B社のブランドで販売することで、簡単にいうと、酒造りの下請け体制」(P177)
    「もろみに薄めたアルコールを加えると、香りや味の成分が引き出されてきて、香味はあまり薄まらないことが、国立醸造試験所の試験結果からわかった」(P186)
    「酒を選ぶには、まず自分の好みの酒質を知っておきたい。また、あの人の口にあうのは辛口の酒だろうか、甘口の酒だろうかと思いを寄せるのも楽しかろう」(P199)
    「日本酒の品質の差はごく狭い。しかし、吟醸酒、純米酒、普通酒と、わずかな差を拡大して楽しむことは、無限の喜びが隠されているともいえる」(P206)
    「うまさけはうましともなく飲むうちに 酔ひての後も口のさやけき」(P207)

  • @yonda4

    日本酒に少しは詳しくなりたいな、とブックオフで100円にてタイトル買い。

    化学の物質知識がないと、理解は難しい。

    ただ、日本酒には日本にある多様な水、米、それを醸造する日本人のきめ細やかさがあったからこそ、成り立っている酒なのだとわかる。


    小難しいことは置いておいて、美味しく飲むのが一番。

  • 日本酒についての、イロハがわかる本。お酒好きな方は読んでみては?!

  • 適当に手に取ったこの1冊・・・
    へえ日本酒ってこうやって作るんだなあというのがなんとなくわかった気がしたような・・・
    いわば飲み屋で使えるうんちく本かなあ。

    日本酒度のところなんかはこれ今からでも使えるんじゃねえ?っと近所の酒屋に行ってみたくなった。
    あと地方によって甘口と辛口の違いがあって、まあ食うもん違うから当たり前か・・・そういうことって地方の客さん招いたときつかえるなあと思った。
    内容忘れたら再読してみるかーっと思わせるような軽いノリの文体。

    カラー写真があればもっとわかりやすかったなあ・・・

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