- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004303343
作品紹介・あらすじ
口中にふわりと広がる芳醇な香り、するりとすべって五臓六腑にしみわたる爽やかなのどごし…。人を引きつけてやまない日本酒の魅力の裏には、自然の力の絶妙なバランスと、それを最大限生かそうとする蔵人や研究者たちの心意気がある。日本酒の不思議と味わいのポイント、その起源からバイオテクノロジーの現在までを縦横に語る。
感想・レビュー・書評
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配置場所:摂枚新書
請求記号:588.52||A
資料ID:59400515詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本酒は,日本の大切な文化だ。
著者の秋山氏は,醸造試験所の所長。日本酒の造り方,化学,歴史,人々の関わりについて丁寧に,自分の研究と体験に基づいて解説しています。
甘口,辛口,旨口,香りと「のどごし」,純米酒,吟醸酒,大吟醸,生酒など。
p.177,
「日本酒のメーカーは,昭和10年代には,約7000社,今日では,2000社を割り込んでいる」今は,世界中のいろいろなお酒が売っていますからね。日本酒以外にも,ビール,ワインや焼酎を飲む人も多いです。
この本を読むと,ますます,美味しい日本酒が飲みたくなります。ゆっくりと楽しみたいです。
http://caferedsky.blogspot.jp/2014/10/blog-post_11.html -
厳しい日本酒製造工程。技術進歩による効率化と安定化。近年の地球温暖化が寒づくりに影響、設備投資が必要になる。バイオ技術の適用が危ない方向にいかないようになればいいが。おいしく日本酒を楽しみたい。
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日本酒って面白い!
きっかけは地方へ出張の際に嗜んだ津々浦々のお酒。日本酒の原材料は水と米だけなのにこれ程味に変化があるのは何故だろう?
そんな単純な単純な疑問から本書に達すると、日本酒の深淵の一端に触れることとなった。
特に感動を覚えたのが「生物遷移」である。日本酒は米、水に麹菌と酵母を加え醸造される。その製造過程に滅菌工程はない。空気中の硝酸還元菌と乳酸菌により酸性化され、やがて死滅してしまう。酸性化環境では酵母が活発に働きだしアルコールが生成される。結果ほぼ純粋な酵母培養された酒母が出来る。
酒作りが盛んだった江戸時代には、まだ酵母の存在は明らかになっていない。にも関わらず微生物を上手く利用する様は先人達の大いなる叡智だ。この一連の生物遷移は美しいと感動してしまった。
これからお酒を嗜むためのうんちくというツマミになりそうだ。 -
日本酒に関して造り方や起源、現状等について総花的に触れている。筆者は技術畑の人なのかな。軽い筆致で書かれており、日本酒にまつわる全体、特に酒造りの全体像を概観するには良い。約20年前の本なので、特にバイオ技術の発展に伴う部分は他の本を読む必要があると思う。
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武甲酒造見学の予習に再読。
日本酒の作り方が一からかなり詳しく学べる一冊。
本書に書かれたような豊かな味覚表現を手に入れ、日本酒を楽しみたいものだ。
武甲酒造だが、酒蔵の寒さと仕込み樽を覗き、もろみの発酵を見たときの感動がよかった。
ただ自分はあのような田舎で暮らすのには向いていないとも思った。婿入り計画一歩後退。 -
@yonda4
日本酒に少しは詳しくなりたいな、とブックオフで100円にてタイトル買い。
化学の物質知識がないと、理解は難しい。
ただ、日本酒には日本にある多様な水、米、それを醸造する日本人のきめ細やかさがあったからこそ、成り立っている酒なのだとわかる。
小難しいことは置いておいて、美味しく飲むのが一番。 -
日本酒についての、イロハがわかる本。お酒好きな方は読んでみては?!