よみがえる古代文書―漆に封じ込められた日本社会 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.30
  • (1)
  • (1)
  • (8)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 30
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004303497

作品紹介・あらすじ

奈良時代の下級役人が出張先でやり残したことを思い出し、慌てて確認の手紙を出した-古代の生活が髣髴とするこんな手紙までみつかった。地中に埋もれていた漆紙文書は、軍団のありさまや戸籍・計帳(住民台帳)、そして暦など、いままで知られていなかった豊富な情報を提供しつつある。漆紙文書の描き出す興味深い古代史像がいま浮び上かる。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 奈良時代の古代文書は、おおむね正倉院に保存されているものに限られていたが、漆紙文書というあらたな史料が出てきている。温暖多湿で、しかも酸性土壌である日本では、文書が残ることはほとんどない。しかし、漆のフタとしてかぶせておいた紙が、漆のおかげで劣化からまぬがれて、現代の歴史家にあらたな史料を提供してくれる。いまいうところの、戸籍やカレンダー、手紙など、その種類は様々であるという。とりわけ、東日本などの、中央からはなれた役所の文書は、正倉院には少ないが、これを漆紙文書がおぎなってくれるらしい。
    律令制のもとで、古文孝経がおもんじられ、それを学ぶには孔伝・鄭注を使用すべきことを規定していたという。その後、唐で御註孝経(ぎょちゅうこうきょう)ができてから、日本でもそれを使用すべしとした。

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4004303494
    ── 平川 南《よみがえる古代文書 ~ 漆に封じ込められた日本社会 19940822 岩波新書》19940914
    http://booklog.jp/asin/4004303494
     

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1943年,山梨県生まれ。1965年,山梨大学学芸学部卒業。1990年,文学博士(東京大学)。現在,国立歴史民俗博物館館長 ※2012年11月現在〈主要編著書〉『漆紙文書の研究』(吉川弘文館,1989年),『墨書土器の研究』(吉川弘文館,2000年),『古代地方木簡の研究』(吉川弘文館,2003年),『東北「海道」の古代史』(岩波書店,2012年)

「2014年 『律令国郡里制の実像 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平川南の作品

ツイートする