在日外国人 新版―法の壁、心の溝 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004303701

作品紹介・あらすじ

三五年前のアジア人留学生たちとの出会いをきっかけにして、著者は在日韓国・朝鮮人、留学生、労働者などを取り囲む数々の「壁」を打ち破るために尽力してきた。本書は多くの読者に迎えられた旧版に、戦後補償をめぐる動向、入管法「改正」後の様々な社会的変化を加え、データを刷新してまとめた。真の「国際化」を考えるための必読書。

感想・レビュー・書評

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  • あくまでもメインは朝鮮人(この本での表記)なので
    他の方々にはあまりスポットが
    当たっていないところは留意する必要があります。

    かなり頭の痛い代物となります。
    なぜに人ということの根本は変わりないのに
    こういうことができてしまうのでしょう。

    しかも国籍関係なんかえれぇこっちゃなもので
    理不尽に取り上げられるという
    頭を抱えるケースまで出てくるんだよね。

    なのでこんなことをしていれば
    入管のあの事件も必然だろうと
    感じるのですよ。

    確かに非のある部分もあるのだろうけど
    そうさせてしまう土壌が多分にあったと思うんだ。
    その土壌を改良しない限り
    悲劇は続くと思うの。

  • 中国人、韓国人が圧倒的に多い。
    在日朝鮮人にとっては伊藤博文が1000円札になったときは複雑な気持ちだったそうだ。
    朝鮮学校を出ても国立大学はほとんど入れなかった。韓国の高校を卒業して日本に留学すれば日本の大学に入れるが、日本に来て朝鮮、韓国学校を出ても日本の大学には入れなかった。不思議だが、それでよい。

  • 授業で在日外国人の参政権問題について調べたかったときに、購入した一冊。
    著者が体験をもとに在日外国人の実態について語っているもの。途中で面白くなくなって、放棄した笑
    また外国人参政権について考えたいときは読み直したい。

  • 悲しい
    同じ「人間」がなぜわかりあえない
    人はみんな違う
    ただそれだけなのに、分ける必要がある
    日本の行ったことはいけないことだ
    認めることが大切
    そして繰り返さないこと
    道徳とかそんな問題じゃない
    相手を認める
    ただそれができるようになればいいのではないか
    嫌いでも、好きでも、認めて真剣に向き合う

  • [ 内容 ]
    三五年前のアジア人留学生たちとの出会いをきっかけにして、著者は在日韓国・朝鮮人、留学生、労働者などを取り囲む数々の「壁」を打ち破るために尽力してきた。
    本書は多くの読者に迎えられた旧版に、戦後補償をめぐる動向、入管法「改正」後の様々な社会的変化を加え、データを刷新してまとめた。
    真の「国際化」を考えるための必読書。

    [ 目次 ]
    序章 アジア人留学生との出会い
    1 在日外国人はいま
    2 「帝国臣民」から「外国人」へ
    3 指紋の押捺
    4 援護から除かれた戦争犠牲者
    5 差別撤廃への挑戦
    6 「黒船」となったインドシナ難民
    7 国際国家のかけ声のもとで
    8 外国人労働者と日本
    終章 ともに生きる社会へ

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    [ 参考となる書評 ]

  • 適当に手にとったこの一冊…

    在日外国人が直面した弊害、日本政府の対応の歴史について書かれていたなあ
    人口減少のなか在日外国人、これから日本にくる外国人についての理解を深めなきゃなあと感じた一冊
    特に戦後補償についての記述が初めて知ったので鮮烈だったなあ

  • ぁなたの周りに
    在日外国人は居ますか?




    在日外国人に対する



    日本人の無意識/潜在的な差別意識



    歴史認識の不十分さ



    自分に甘く
    他人に厳しぃ


    そんな法律と人々の意識



    日本人が今まで

    自分を支えるために避けてたことが

    ズバ02書いてぁる





    戦争の時代に強制連行された在日外国人



    戦争が終わって仕事のために来た在日外国人



    そして
    2世、3世…




    私の周りにも居たけど
    問題意識なんてサラ02感じなかった



    自分の内なる差別意識と
    向き合ぅことになりました





    国際化だー

    と高らかに叫ぶ前に
    絶対読んでほしぃ本です

  • この本は主に在日朝鮮人を軸として
    日本の外国人にかかわる法令が
    どのような経緯をたどってきたかについて書いている本。

    まえがきの「日本人は外国人を?害国人?だと思ってるんですか。」
    って言葉は結構印象的だったかも。
    日本って諸外国の対応と比較すると、外国人にかなり冷たい。
    排他的。

    驚いたのは、朝鮮高等学校とかの外国人学校卒業者に
    大学入学資格が認められていなかったこと。
    これ、つい10年前くらいの話だよ。

    あとはうちは使ったことも見たこともないけど、
    伊藤博文の千円札の話とか。
    朝鮮の人にとったら伊藤博文って侵略者なわけで、
    安重根はヒーローなんだよね。
    そんな人がお札になるってことは彼らにとっていかに不快なことか、
    配慮に欠けてるよね。

    解決してるはずなのに
    未だに韓国が賠償を求めてくる気持ちが少しわかった。

  • 戦後の混乱期に吉田茂が「在日朝鮮人は犯罪の温床」という悪意に近い感情を持っていたことが明らかな談話が引用されている◆それが本当に偏見や差別なのかをきちんと調べたいと思った。

  • 大学入試用に買った1冊。
    ちょっと情報が古いかな…。
    でも興味ある者にとっては読み応え有ります。

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著者プロフィール

田中 宏(たなか ひろし)
1937年生まれ。アジア学生文化協会勤務、愛知県立大学教授、一橋大学教授、龍谷大学特任教授を経て現在、一橋大名誉教授。
専門は日本アジア関係史、ポスト植民地問題、在日外国人問題、日本の戦後補償問題。
著書に『日本のなかのアジア―留学生・在日朝鮮人・「難民」』(大和書房、1980年)、『虚妄の国際国家・日本』(風媒社、1990年)、『戦後60年を考える―補償裁判・国籍差別・歴史認識』(創史社、2005年)、『在日外国人―法の壁、心の溝』(岩波書店、1991年/新版、1995年/第三版、 2013年)など。
など。

「2019年 『「共生」を求めて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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