あいまいな日本の私 (岩波新書)

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レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004303756

感想・レビュー・書評

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  • あいまいな日本
    という あいまいな状態に 人格を与えた唯一の作家。

    あいまいな日本の私、が あいまいだ。
    とは 必ずしも言えないよね。
    だって あいまいさを自覚した時点でそれは 属性で
    あいまいでない人とは 一線を画すから。

    そういうことが言いたかったのかどうかは 忘れてしまいました。

  • 9編。7刷3月。図書館本。 141

  • 2016年7月7日、読了。

  • 今期,大学の非常勤でテッサ・モーリス=スズキの『日本を再発明する』を教科書として使っている。今回はとてもいい選択だったと思う。とても授業がやりやすいし,学生の反応もまずまず。もちろん,理解が浅い部分もあるが,そのくらいの難しさを兼ね備えているところも理想的。
    ということで,レポートのテーマとして「日本論・日本人論・日本文化論を読む」という課題を設定した。この件については,西川長夫『地球時代の民族=文化理論』を読んだ時にも,主要な日本論については読んでおかなくてはと思ったが,今回そのいくつかをレポートの課題図書として設定することで自らも読むことにした。
    まず,読み始めたのがこちら。ノーベル文学賞を受賞したときの公演が書名となっているように,1994年の受賞前後の公演の内容を収録したもの。岩波新書の一冊です。

    あいまいな日本の私(1994年12月,ストックホルム・ノーベル賞授賞式)
    癒される者(1994年10月,東京・国際医療フォーラム)
    新しい光の音楽と深まりについて(1994年10月,東京・サントリーホール)
    「家族のきずな」の両義性(1994年11月,東京・上智大学)
    井伏さんの祈りとリアリズム(1994年11月,広島)
    日米の新しい文化関係のために(1992年5月,シカゴ大学)
    北欧で日本文化を語る(1992年10月,北欧諸国)
    回路を閉じた日本人ではなく(1993年5月,ニューヨーク)
    世界文学は日本文学たりうるか?(1994年10月,京都・国際日本文化研究センター)

    こうして目次を見ると,公演がかなり多いことに驚きます。ノーベル賞を受賞するくらいの作家になると公演も主な収入源になるんですかね。大江健三郎の作品はきちんと読んだことがない。以前,母の家に泊まった時に,暇を持て余して書棚にあった日本文学全集の大江の巻をちょっと読んだが,非常に驚いて,今度改めて読もうと思った以来,岩波現代選書の『小説の方法』は読んだが,小説作品には手を出せていない。しかも,『小説の方法』を読んで,彼がミラン・クンデラやバフチンを読んでいることを知って,やはりノーベル賞を受賞するくらいだから,日本の小説家としては珍しく批評もしっかりしている人だという認識は持っていた。
    目次からも分かるが,講演先でその場にあったテーマを選んで素晴らしい話をしている。しかし,ノーベル賞受賞が決まってからはあまりにも頻繁に公演があったので,やはり内容が重複しているのは仕方がない。また,彼には障害を持つ息子さんがいて,そのこと自体を作品に書いているということは知っていたが,その息子さんが音楽家としてCDも出しているという話は初めて知って,しかもその話をいろんなところでしているということだ。
    まあともかく,大江健三郎という作家は国内外にさまざまな目を向けている世界的視野に立った人であるということが再認識できる一冊です。一度きちんと彼の作品を読まなくてはと思いました。

  • 2016/05読了。ノーベル賞受賞記念講演ほか。文学のこと、家族のこと、光さんのこと、光さんの音楽のこと。そして日本のこと。難解な部分が多く理解はできていないけれど、心に響く話ばかりだった。

  • ノーベル賞記念講演ほか全9篇

  • 大江健三郎著。意外な内容で驚きました。

  • 大きく括り、文学、語学、戦争、政治、家族、日本の事などがまとめられている。
    彼のようにすべての日本人とすべての人間が、時代の流れと事柄(教訓、精神などを含め)を文学やその他の媒体を使い理解しようとするならば、良いことだしこの本を理解できるのだろうが、多くの人間が生まれ、死ぬまでに見るものはやはりその人間の時代だけで手一杯なだろうなと思う。
    私は冷めた人間なので、今の時代の者が誤ちを繰り返すのならそれはそれで良い。日本の、各々の国の美しさや精神、魂というものを理解せず共有しないのならばそれで良い。自業自得なのだから。

  • 大江健三郎の本は好きだけど、、難しかった。断片的にしかついていけなかった。

    そもそも大江健三郎の代表作を読んでいるだけじゃなくて、歴史や文学の基本的な教養がないといかんなと思った。

    ただ、彼が考えていることの喫緊さ、例えば日本を発信していくこと、などはすごく伝わってくるので、もう一度知識を蓄えてからまた読もうと思う。

    安部公房 「壁」
    川端康成
    宮沢賢治
    ハックルベリー・フィン
    渡辺一夫 ラブレー
    クンデラ「小説の精神」
    スピノザ
    井伏鱒二
    三島由紀夫

  • おそらく良好なメンタル状態のひとには響かない繊細さである。

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著者プロフィール

大江 健三郎(おおえ けんざぶろう)
1935年、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)生まれ。東京大学文学部フランス文学科卒業。大学在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を、同じく在学中1958年当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞を受賞。1964年『個人的な体験』で新潮文学賞、1967年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、1973年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、1983年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、1984年「河馬に噛まれる」で川端賞、1990年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。そして1994年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。
2018年7月から『大江健三郎全小説』全15巻の刊行が始まる。

大江健三郎の作品

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