日本の「私」からの手紙 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004304241

感想・レビュー・書評

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  • 核の問題を世界的な流れの中にある日本として捉え、平和とつなげてお話をされている本で、こういう素晴らしいノーベル文学賞作家のおっしゃることを日本人(私も含め)はスルーしてきたのではないかということが、悲しくも、申し訳ないように思う。大江健三郎さんの本は昨年から急に読み始めたけれど、今の時代を先取りしているように思う。決して古臭い純文学ではなくて、人間そのものを深く深く見据えていてその先を無意識に描かれているので、未来的だと思う。新書は難解ではなく読みやすいです。…という感想を原発事故前に書き込んでいました。そして今原発事故が起こってしまうと、この本を読んでいてよかったと心から思っています。予言はしていません。でもそうなってしまったときの心のありようを準備することが、自然に出来ていた気がします。生き残るために必読です

  • 文章を書くとき、誰かに何かを伝えようとするとき、私は常に主語を「私」としてから始めたい。これを読んで以来、決めていることだし、他者に対する自分のあり方にも大きく影響していると思う。だから、オーケンは私にとってオールタイムベストなのだ。

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プロフィール

大江 健三郎(おおえ けんざぶろう)
1935年、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)生まれ。東京大学文学部フランス文学科卒業。大学在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を、同じく在学中1958年当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞を受賞。1964年『個人的な体験』で新潮文学賞、1967年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、1973年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、1983年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、1984年「河馬に噛まれる」で川端賞、1990年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。そして1994年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。
2018年7月から『大江健三郎全小説』全15巻の刊行が始まる。

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