ビルマ発展のなかの人びと (岩波新書 新赤版 444)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004304449

作品紹介・あらすじ

日本とは昔から関係が深いビルマ。そこではいま、「開発」を優先する軍事政権と、国民の希望を背に民主化をめざすアウンサンスーチーたちの勢力が緊張関係にある。30年以上にわたってビルマとかかわってきた著者は、人びとの肉声を通じてその生活を紹介しつつ、政治・経済・社会の現状を解説し、在日ビルマ人の暮らしも活写する。

感想・レビュー・書評

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  • あとがきの著者の経歴が興味深かった

  • 昨年お会いしたが、気さくでエネルギーに溢れた方だった。1996年の初版本を読んだため、その後の民主化へ動きは書かれていないが、親しみを覚えるストーリーを交えながら分かりやすくこれまでのミャンマーの姿を伝えてくれる。より詳しく近代史を学ぶのであれば、根本敬さんの「物語 ビルマの歴史 - 王朝時代から現代まで (中公新書)」がおすすめ。

  • 1995年〜96年頃のビルマの姿を描いた本。中井がビルマタウンであることなど、初めて見聞きする話も多かった。

  • ちょっと古いが、その当時のビルマ様子や歴史がわかりやすく書かれている。ビルマに少数民族がいたことや宗教が生活と一体になってることを初めて知った。最近の様子がどうなのか、他の本を、読みたいと思う。

  • 目次(抜粋):
    はじめに
    第1章 多様な国
     1 広大な大地 2 地域の特色 3 ビルマ人の生活サイクル
    第2章 民主化闘争の軌跡
     1 一九八八年に何が起こったのか? 2 国軍は「国のかなめ」 3 民主化勢力はいま
    第3章 市場経済への道
     1 政治状況はどう変わったか 2 「発展」をめざして
    第4章 国際社会のなかで
     1 軍事政権と国際社会 2 民主化勢力を支える国
    第5章 日本のなかのビルマ、ビルマのなかの日本
     1 日本との深い関係 2 在日ビルマ人の日々
    おわりに
     あとがき
     主要参考文献/本書に登場する略語一覧/主要年表

  • (2012/9/1読了)1996年の本なので、その意味では情報は古いが、逆に、当時の状況が良く分かる。

  •  
    ── 田辺 寿夫《ビルマ「発展」のなかの人びと 19960520 岩波新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/400430444X
     
    (20091119)
     

  • [ 内容 ]
    日本とは昔から関係が深いビルマ。
    そこではいま、「開発」を優先する軍事政権と、国民の希望を背に民主化をめざすアウンサンスーチーたちの勢力が緊張関係にある。
    30年以上にわたってビルマとかかわってきた著者は、人びとの肉声を通じてその生活を紹介しつつ、政治・経済・社会の現状を解説し、在日ビルマ人の暮らしも活写する。

    [ 目次 ]
    第1章 多様な国
    第2紹 民主化闘争の軌跡
    第3章 市場経済への道
    第4章 国際社会のなかで
    第5章 日本のなかのビルマ、ビルマのなかの日本

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • (2007.11.13読了)(2007.10.21購入)
    ビルマと30年以上にわたってかかわってきた著者による、ビルマについての紹介の本です。
    第1章 多様な国 (地理・歴史・生活)
    第2章 民主化闘争の軌跡 (1988年~)
    第3章 市場経済への道 (政治・経済)
    第4章 国際社会の中で (軍事政権支援・民主勢力支援)
    第5章 日本の中のビルマ、ビルマの中の日本 (日本軍の記憶・在日ビルマ人)
    1995年までのビルマについて、一通りのことがわかるようになっています。

    ●ビルマ(ミャンマー)
    東南アジアの西の端に位置し、人口およそ4500万。面積は日本の1.8倍近くの67.7万平方キロメートルある。
    ●行政単位(6頁)
    ミャンマー連邦と呼ばれるビルマは行政上、七つの州と七つの管区に分けられている。州は主にその名を冠した民族の人々が多く住んでいる地域で、各管区には主に「ビルマ族」が多く住んでいる。地形から言えば、イラワジ河流域の平原が管区に当たり、州のほうはその平原を取り巻く山岳・高原地帯に当たる。
    ●上ビルマ、下ビルマ(17頁)
    上ビルマの中心マンダレーは、ビルマ最後のコンバウン王朝の王城の地であり、日本の京都と比べられる。下ビルマの中心は、首都ヤンゴンである。ビルマは1937年までは英領インドの一州として統治されていたため、インド系住民の流入が進んだ。植民地時代の後半になると、ヤンゴンの人口の半分以上をインド系住民が占めるようになった。
    マンダレー、ヤンゴンにモーラミャインを加えた三つが、ビルマの三大都市である。モーラミャインは、現在のモン州の州都でサルウィン河がアンダマン海に注ぐ河口に位置している。
    ●観光誘致(112頁)
    1994年10月、ミャンマー政府は、1996年を「ミャンマー観光年」に制定した。
    長い間良きにつけ、悪しきにつけ「時計が止まったような町」といわれてきた首都ヤンゴンは、ここ数年のうちにそのたたずまいを一変した。レンガ造りの古い建物が多い町並みは、現在も日々変わりつつある。
    ●日本の援助(129頁)
    日本は、1988年までは長い間、ビルマに対する最大の援助国であり、日本の政府開発援助の80%を占めていた。
    1989年2月、日本政府は、軍事政権発足後わずか5ヶ月しかたっていないこの政権を正式に承認した。

    日本は、人権よりは経済を優先する。軍事政権によって、日本人カメラマンが射殺されたけれど、それでも、ビルマ軍事政権に対する援助は変わることはないだろう。

    著者 田辺 寿夫(たなべ・ひさお)
    1943年 埼玉県生まれ
    1966年 大阪外国語大学ビルマ語学科卒業
    NHK国際局チーフ・ディレクター
    (2007年11月27日・記)
    ☆関連図書(既読)
    「アウン・サン・スーチー 囚われの孔雀」三上義一著、講談社、1991.12.10

    (「BOOK」データベースより)amazon
    日本とは昔から関係が深いビルマ。そこではいま、「開発」を優先する軍事政権と、国民の希望を背に民主化をめざすアウンサンスーチーたちの勢力が緊張関係にある。30年以上にわたってビルマとかかわってきた著者は、人びとの肉声を通じてその生活を紹介しつつ、政治・経済・社会の現状を解説し、在日ビルマ人の暮らしも活写する。

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著者プロフィール

フリージャーナリスト。大阪外国語大学ビルマ語学科卒業後、NHK国際放送局で国際放送ビルマ語ラジオ番組の制作を担当した。シュエバ(ビルマ名)として在日ビルマ人の活動に加わっている。主な著書に『ビルマ民主化運動1988』(梨の木舎、1989年)、『ビルマ 「発展」のなかの人びと』(岩波書店、1996年)、『負けるな! 在日ビルマ人』(梨の木舎、2008年)など。

「2016年 『「アウンサンスーチー政権」のミャンマー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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