教養としての言語学 (岩波新書)

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レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004304609

感想・レビュー・書評

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  • 金曜日に職場を出る時、たまに「良い週末をー!」なんて言ったりするんですが、これってある意味外来語なんですね。
    日々あまり意識せずに使っている言葉も、この本を読むと面白く感じられてきます。
    言語社会学の先生が書かれた、その分野の「すべらない話」を纏めた本。大学の面白い講義ってこんな感じだったなぁ、と懐かしく思い出されます。

    5章あってそれぞれテーマは異なるのですが、どれも楽しく読めました。人間はなぜ言葉を使いこなせるようになったのか、あいさつで使う言葉の違いは社会的地位のあらわれ、言葉から見えてくる相手との関係性や距離の取り方、などなど。

    気楽に読めて、知的好奇心も満たされる良い1冊でした。

  • 個性的な言語社会学者として知られる著者が、これまでおこなってきた言語学概論の講義の中から、いくつかのテーマを選んでまとめた本です。

    あいさつ、指示語、人称といった個別的な問題が扱われていますが、議論が進むにしたがって、その言語が語られる社会関係の中で、話者がどのような心的態度を取っているのかということが、深く関わっていることが明らかにされていきます。

    最終章は、近代以降の日本が西洋文明との接触したことで被った言葉の変化を「言語干渉」という概念で捉え、その具体相について取り上げられています。

    言語学概論としては、かなり著者の個性が強く押し出されている印象ですが、いずれのテーマも興味深く読むことができました。

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  • 第1章 記号としてのことば
    第2章 ことばの働きとあいさつ
    第3章 指示語のしくみ
    第4章 人称をめぐる問題
    第5章 「言語干渉」から見た外来語

  • 語用論の文献がほしかったけど、なかったので言語学関係の基礎を扱った新書を読んでみることにした。

  • 卒論関係その4。

  • 言語学の体系を紹介というよりは、いくつかのトピックを取り上げたという感じ。日本語を主な考察対象としている。鳥類や外来語の分析などは面白かった。流石というべきか非常に読みやすい文章で、時間もかからなかった。その分あまり本格的なものを想像していると若干薄く感じられるかもしれない。個人的に一番興味を持ったのは、本書内でも何度か触れられている著者の独特過ぎる来歴。

  • 言語学の体系だった解説本という訳ではない。著者が記した幾冊かの書物から溢れたトピック的な話題を、一般向けに掘り下げてくれている。
    「日本語」「英語」といった特定の言語ではなく言語学という領域。その範囲は膨大であろうから、適当に面白い話題をチョイスしてくれるのはありがたく、記号としての言葉、あいさつ、指示語、人称、言語干渉というテーマが語られている。
    どれも面白いが、人称の話は勉強になった。英語や仏語には、部下や下僕が敬意・忠誠を表するのに、会話の相手(上司・主人・主君)を3人称で呼ぶという古典的な用法があるそうで、Harry Potter の中で、召使妖精の Dobby がヘンな文法で、Harry と会話していた理由が解明した。(本書を読むまで、Dobby は英語が下手なだけだと解釈していた)
    最後の「言語干渉」とは、母国語が外国語の影響を受けることで、まさに日本語にとっては、昔から重要視されてきたもの。外来語賛成/反対という単純な見方ではなく、巧い分析がなされている。

  • 人称の話は面白かったです。

  • [ 内容 ]
    動物の伝達行動から分かる人間の言語の特質、体調が悪くてもHow are you?にFine, thank youと答えるわけ、ひとりごとの時なぜ英語は自分のことをyouと言うのか、など、ことばをめぐる意外な事実や見逃されてきた問題を、言語学の基本をていねいに解説しながら解き明かす。
    深く言語のしくみを知りたいと願う読者のための待望の一冊。

    [ 目次 ]
    第1章 記号としてのことば
    第2章 ことばの働きとあいさつ
    第3章 指示語のしくみ
    第4章 人称をめぐる諸問題
    第5章 「言語干渉」から見た外来語

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