ぼくのマンガ人生 (岩波新書 新赤版509)

  • 岩波書店 (1997年5月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004305095

感想・レビュー・書評

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  • そういえばちいさい頃、コロコロコミック掲載のベイブレードのセリフ一字一句違わずに暗唱していたものである。「うおおお!」「ビッグバントルネード!」
    それに愉快そうに耳を傾けてくれた父母の寛容・偉大を想う。
    暗記した事柄は使う場面があってこそ定着する。使いまくると庵野秀明にもなれる。

  • いじめられっ子だった筆者が、何か得意なものを身に付けようとして、漫画を描くようになった。生命尊厳をテーマに書いており、仏法の考え方に通ずる。

  • 苛酷な戦争体験を経て「生命の尊厳」を後生大事にするようになった経緯と、それが手塚作品を通底する大テーマであることが語られる3,4章が一番の読みどころ。「手塚治虫は科学技術を礼讃している」という世の風評に対して忸怩たる思いも表明されている。この点につき、手塚のよき理解者であった葛西健蔵氏は「手塚治虫の哲学は『生命を大切にする』ことと『心なき科学技術の発達はかならず人類を滅亡させ、地球を滅ぼす』というものです」(p.162)と簡にして要を得た談話を残していらっしゃる。手塚作品の原点を探れる一冊。

  • やらずにはいられないものってある気がするし、誰しもそれには向き合うべき。
    ただやりたくない事とも戦わなくてはいけない現実もあってどれだけその中にあって自分の本能に従えるか。
    自分にとって本当に大切なものは何か、社会にとって必要なものか何かを深く考える人だという印象。
    誰かへの真剣なメッセージを自分も伝えられるようになりたい。

  • 道は二つ持つ、ということを早い段階で学べた本。

  • 日本人に生まれたことのメリットはいくらもあるが、手塚治虫を原著で読めるというのは、間違いなく最大のメリットのうちの一つだろう。その手塚治虫の死後8年、生前の講演記録などから書き起こされたエッセイ集。

    少年時代からマンガに取り憑かれ、そして、太平洋戦争の空襲を生きのびたことで、永遠のテーマ「生命の尊厳」を得る。その後はひたすら、しかし、当たり前のようにマンガ(とアニメーション)に情熱を傾ける人生を様々なエピソードを交えながら振り返る。

    手塚治虫が少年時代に書いたというマンガの、生きいきとした表現に感銘を受けた。やはり天才というものはいるものだ。

  • 昭和マンガ界の巨匠、手塚治虫先生晩年の講演記録(テープ)から、子供時代に始まるマンガ家としての人生をまとめたものです。
    マンガをとおして、読者に表現したかったもの、そしてあくまでもそれを追求していった事に、手塚治虫の偉大さを感じます。
    手塚治虫のテーマはただ一点、「生命の尊厳」であるということ。
    そして、そのテーマを表現する為に、手を替え品を替え様々な表現手法をとってきた、という歴史を読み取ることができるのです。
    本人が話した講演をおこしているので、文字にしても手塚治虫の魂が伝わって来るようです。

    単なる作品紹介とおもって購入すると、全く別のものです。
    しかし、手塚治虫の作品をある程度読んでいて、心が動いた経験のある人ならば、物語という側面ではなく、1人の人間が人生を通して伝えたかった事とその大きさ深さに、再び心を動かされることでしょう。
    生きる! ということに対してほんとに真剣だった手塚治虫。
    そのエネルギーを少し別けてもらえるような感じがする、良書です。

  • 漫画家・手塚治虫が語る半生。講演会の話をまとめたもの。
    手塚治虫は、日本のマンガ業界に多大な影響を与えた人物であり、彼の人生は母親のマンガを容認する一言で始まった。子供の頃はいじめを受けていたが、自分が好きな事が友人達に認められると、周りの態度はガラリと変わったという。若い時に、得意なことを1つか2つ見つけて自己研鑽することを勧めている。 自身の漫画 人生を俯瞰して、人との付き合いやアニメに対する想いなどを語っていてとても面白かった。
    自分も子供の頃に読んだ代表作「ブラックジャック」に影響を受けた。 子供のマンガと大人向けの劇画の中間的な立ち位置で、少し背伸びしたい子供達にぴったりのマンガだった。ブラックジャックのカッコよさに憧れたものだ。腕の良いクールな医者で、金持ちには強欲な人間として振舞うが、弱者にはとても優しい。手塚治虫が描く主人公はとても個性的で面白い。

  • 手塚治虫は哲学が、独自の人生観ある人だったんだと良くわかった。だからこそ後世にも読み継がれる名作を書き続けられた。
    そしてその背景には戦争があった。いつ死ぬか分からないから、マンガという天命を全うしていた。
    子どもたちに手塚治虫の漫画を読ませてあげよう。

  • 自分が特質するためのスキルを一個を持っておいた方がいいのはすごく同感。それを高校2年生までに一つ、そして大人になってからもう一つあると軸がブレた時にどうにかなるという考えは共感した。

    最後の漫画も面白かった。手塚治虫だからこその、コミカルとシリアスの2つを堪能できて、漫画だけど考えさせられる哲学的なストーリーは最近の漫画でも果たしてあるのだろうか?

  • 25年5月4日日曜日読了図書館本

  • 御用とお急ぎの方は、ラストに載っているマンガ「ゴッドファーザーの息子」(31P)を読むだけでほぼ内容が分かる。

  • Score:4.5

  • 「護られなかった者たちへ」
    「ぼくのマンガ人生」読了
    小説(生活保護)、と自伝(手塚治虫の考え)に触れて生命の尊厳について考えた。生活保護の根幹は憲法の「生存権」だし手塚治虫の考えの根幹は戦争体験、どちらも生命の危険に晒され続けた人間たちが知恵を絞り戦争の中で考え出されたもの。「国」ってなんなんだろう、何の権利があってそこに住む人たちの生命を奪う権利があるんだろう。
    「生存権」とか「生きる権利」とか自分が分かりやすく社会的弱者になったときにしか恩恵を受けられないと感じるから、風当たりも強いし後ろめたさが生まれるように思う。社会的強者の「生存権」についても考えてみたいな。生きていても良いんだよ、って死にたいくらい辛い時の最後のセーフティーネットになるにしては勿体ない。

    手塚治虫の子どもを未来人と捉える考え方とても素敵だったな。自分の存在しない未来を生きる人ってそりゃ尊いわ、子どもを大切にしない社会は終わってる。

    そういや利根が空港の雑踏に紛れ込んだ時、何で見つけられないんだ…?何かがおかしい…とヒリヒリしてるとき、「そうか!分かったぞ…。視覚障がい者のフリをして空港にいて、誰からも存在を認められてない、透明な存在だから見つからない=障がい者という弱者」も炙り出すのか…と勝手に解釈しながら読み進めたら、単純に女装で紛れてただけでした。ってアレなんだったんだ?勝手に期待した私が悪かったけど、そこだけ納得いかんな。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/705304

  • 手塚治虫晩年の主に講演記録をもとに一部マンガも収録、周辺の方たちが三田手塚についての文章も入れて作られた本。生い立ちからどのような気持ちでマンガを描いてきたかなど手塚マンガが読まれ続ける限り必要な情報が得られる。しかしあらためて年譜を見ると、手塚は昭和とともに生きた人だったのだなあと感慨あり。昭和3年生まれで平成改元の1か月後に死去。

  • 晩年の著者が自身の生涯について講演で語った内容をまとめている。

  • アトムだって、よく読んでくだされば、ロボット技術をはじめとする科学技術がいかに人間性をマイナスに導くか、いかに暴走する技術が社会に矛盾を引き起こすかがテーマになっていることがわかっていただけると思います。
    とあるが、危険な技術は人間は知べきではないと言っているのかなと思いました。
    ここは少し違和感を覚える。なんでだろう。

  • 数々の作品の底流にあるメッセージを
    本人の口で語る基調な本。いじめ、戦争体験など、
    手塚治虫がいかにして生まれたかが
    うかがえる

  • マンガを読み聞かせてくれた手塚先生の母。共に昆虫蒐集に励んだ友人。当時はまだ主流ではなかった作文教育。そして、戦争。そうした豊かで、時に強烈な経験が先生のマンガの原点にあるのだと思った。
    本書を通して綴られるのは先生のテーマである「生命の尊重」。

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著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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