教育改革: 共生時代の学校づくり (岩波新書 新赤版 511)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004305118

感想・レビュー・書評

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  • 日・英国・米国の比較教育について書かれている!
    また学校選択の自由、子供に学びの場を自由に選択させたいという思い。

    結構堅めだと思う。資料といったかんじ

  • 教育問題を社会学的な視点から読み解いている本。諸外国の学校制度をはじめ、現在までの改革の流れ、そして現在の問題までと幅広く扱っています。いじめや不登校の類型もあり、なかなか興味深い本だと思います。類型にはやや疑問符をつけたくなる部分もあるのですが、やはりきちんといじめを類型化しようとするその姿勢はすごいなと思います。若干保守主義的な部分も見られる?

  • 20年前の「教育改革」は、私たちの教育の土台を作り出している。本書を手に、学校教育の意義と課題を、確かな眼差しで見つめ直そう。初版は1997年。
    (選定年度:2018~)

  • 1997年に出版されたちょっと古い本ではあるが、ちょうど今いろいろな弊害が露わになってきたゆとり教育と学校選択制が導入されることになった時期に批判的な意見を述べている本である。教育の機会均等の立場から、現在その地位を確実に気づいているようにも見える公立中高一貫校についても批判的である。
    なぜ反対なのかを、日本の教育問題を歴史的に紐解くだけでなく、イギリス、アメリカの教育、学校制度とその問題点を挙げながら客観的に説明している。
    教育改革とは大きなテーマであり、失敗しながらそれでもそのとき最善と思われる方法でやっていくしかないものなのではないかと思った。決して誰か一人の一声で決めてはならない。

  • 1997年刊。◆学校週五日制導入後、ゆとり教育・教育の私事化に警鐘を鳴らす立場から、進展しつつある教育改革(当時)とは異なる処方箋を提起。なるほどと思う面と疑問符をつけざるを得ない部分とが交錯する内容。特に、公立小中学校の問題点はほとんど触れられていない。個人的には、公立小中の問題点は、知識の定着に意を払わなすぎにあると思っているが、この点の処方箋がない。加えて、公立中高一貫校に対する否定的眼差しだ。これは、うまく利用すれば、低所得者層の学力向上に資する(有体に言えば一定学力ある低所得者層を優遇)はず。
    低学力の低所得者層は、人材・費用をかけて底上げ。高学力の低所得者層は公立中高一貫校ないし公立学校内のカリキュラムの弾力的運用で解決。ただし、高校の授業料などの無償化が進めば、公立中学校のカリキュラムの弾力化で対応可能かもしれない。

  • 教育の問題点について知りたくて読書。

    学生時代のゼミの課題本の再読。約13年ぶりとなる。この時点でゆとり教育の問題点を指摘していた著者。今ではゆとり教育は見直しが始まっている。

    教育カウンセラーを置く、1クラス2名担任制、能力別クラス制度、そして、何よりも教員自身の教務力の向上が前提である。

    本書を読んだ時点では学生であり、教師になると前だったが、教師を経て、教壇からも日本からも離れている今では少し現実味が薄いのが正直な感想。

    アメリカ、フランス、ドイツ、イギリスとの比較は興味深い。今は中国に住んでいるので、中国や韓国などの教育制度をもっと知りたいと思う。

    教育改革はいつの時代も叫ばれている。しかし、遅々として進まない印象がある。また、小学校や中学校から改革しようとしている風潮もあるが、ピラミッドの頂点である大学や大学院から変えないと意味がない。

    初等教育は基礎教育の繰り返しを徹底する訓練。平行して稲盛さんが『生き方』などで述べているような道徳などの他人の気持ちを理解することの大切さを伝える徳育教育が重要だと思う。

    大学進学率がこれだけ高くなり、大学が高校のようなった現代の日本には、入試と同じくらい欧米のように卒業することが難しく、価値のあるもにしていくことが大切なのだと思う。

    読書時間:約45分

  • [ 内容 ]
    「個性を生かす教育」はどうしたら実現できるのか?
    いじめ・不登校の克服の可能性は?
    山積する諸問題に新たな角度から光をあて、学校完全週五日制や公立中高一貫校の導入等が子供や社会に与える広範な影響を検討する。
    国家主導の改革が進行する中、真の改革の指針を提示し、学校・家庭・地域の連携による教育の再生を考える。

    [ 目次 ]
    第1章 教育改革の時代(岐路に立つ日本の教育 教育改革の論理と展開 ほか)
    第2章 「六・三・三制」と中等教育(社会資本としての初等・中等教育 公立中高一貫校の問題点 ほか)
    第3章 教育福祉社会の思想―青少年の生活空間をどう考えるか(学校週五日制の理想と現実 パストラル・ケアと青少年の生活環境)
    第4章 教育問題と教育改革(教育問題とは何か 「教育病理」現象の展開と背景 ほか)
    終章 学校再生の戦略―学校選択か、学校づくりか

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    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 教育基礎論のレポート用に読んだ。
    再読中。

  • 教育問題の考え方、捉え方がわかりやすくかいてある本。
    問題提起!

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