地球温暖化を防ぐ―20世紀型経済システムの転換 (岩波新書)

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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004305293

感想・レビュー・書評

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  • フォトリーディング&高速リーディング。

    20年前に書かれた、環境問題に関する本。時代が流れネットでいろいろ見てわかってみると、多少扇動的(或いはいわゆる御用学者の完全な洗脳目的)の本であると感じる。

    データはしっかりしている模様。

  • 1997年刊。◆地球温暖化は単純な温度上昇というより、極地氷床部の後退・消滅、海水温の急激な変動、結果全世界的に生じる異常気象。加え、温室効果ガス(特に永久凍土に封印されてきたメタン)割合が閾値を超える結果、過去の適切な事態への復帰が不可能。という問題。◆本書はかかる観点ではなく、温暖化という点で若干的外れの感。が、化石燃料が遠くない将来(数十年ではなくとも、200年位ならどう?)が僅少化・枯渇化する可能性は高い。一方、社会が化石燃料に依拠しているのは確実。この点で化石燃料使用を減じる方法論は意義深い。
    本書は炭素税や排出権取引の経済学的分析に力が入る。◇また、日本国内で言えば①産業利用ではなく、民生利用・運輸目的の化石燃料使用量の増加が「失われた十年」で顕著、②家電製品大型化や自動車普及台数の増大が①の要因、③経済成長率と電力利用の増大・化石燃料使用の増大は相関関係を持つわけではない、④家電製品の適正化、ハイブリッドエンジン・小型化など自動車要因を減らす、公共交通機関、特に鉄道の復権が重要。⑤民生利用なら太陽光発電など個別発電システムでも補充可。⑥1980年初頭レベルに戻すだけで相当使用量減。
    ◆一方、文化面。まず、化石燃料の採れない日本が、大量に採掘可能な米国型の生活スタイルを理想とするのは無理。また元来そういう文化的基底ではなかったはず。そういう意味で、米ではなく欧州の電気や燃料への対応の方がよほど日本に親近性があるのでは、との指摘。納得。◇確かに、フクシマが例となる地震国日本・使用済み核燃料の処理の問題があって原子力に頼り過ぎる事は無理な状況。それでも原子力大国仏国を含め、欧州の有りようを詳細分析する必要は高いと感じさせる書。

  • 約15年前の本なので内容として古い部分はあるものの,炭素税など地球温暖化への経済学的なアプローチについてはわかりやすく説明してあり,とても参考になった.

  • [ 内容 ]
    地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出は二十世紀型工業文明と表裏一体の関係にある。
    その排出削減のためには、二十世紀型工業文明を見直すと同時に、炭素税、排出権取り引き等の措置を適宜活用しなければならない。
    これらの措置の有効性と経済影響を吟味し、今後の温暖化対策の方向を提示するとともに、二十一世紀型文明の輪郭を描く。

    [ 目次 ]
    第1章 地球温暖化問題とは何か(地球温暖化のメカニズム;なぜいま地球温暖化問題なのか;環境と文化;問い直される二十世紀型工業文明)
    第2章 エネルギー需給と地球温暖化(経済成長とエネルギー消費の増大;新エネルギーと原子力)
    第3章 温暖化防止対策を考える(温暖化対策にまつわる利害;炭素税の有効性と経済影響;早期の対策か対策の先送りか;排出権取り引きと共同実施)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 京都議定書ができた1997年の本ですが、当時からこういう考え方を書いていたのかと思うとスゴイとしか言いようがない。二酸化炭素排出削減策を採用することが必ずしも経済的にマイナスになるとは言えない。そのことが明快に解説されていて目からウロコです。少し古い本だけど、ぜひ多くの人に読んでもらいたい一冊。

  • 地球温暖化に対する経済的観点からの詳細な分析は、非常に明快でわかりやすかったです。ただ、私自身の経済的知識のなさを痛感させられたので、経済的知識を身につけてからもう一度読み直してみたいと思います。オススメ。

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著者プロフィール

滋賀大学学長、経済学博士

「2013年 『ものの値段大研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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