プラトンの哲学 (岩波新書)

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  • 岩波書店
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レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004305378

作品紹介・あらすじ

透徹した原点の読みに深く根ざした最上の案内書。

感想・レビュー・書評

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  • 岩波文庫の古典ギリシャもので好きな翻訳者である藤沢令夫先生によるプラトン入門。
    著作を年代順に解説しており、それによってプラトンが探求したものが深化しながら、ときに自己批判しながらも展開されているさまが概観できた。そこから文庫のタイトルだけではわからない、著作群からなる関係性が見えてよかった。
    個人的には、イデア論を自己批判した(また後世の誤解の元となった)『パルメニデス』にたいして、熱っぽくソクラテス=プラトンを擁護しているところが印象に残った。冒頭もそうだが、後世誤解に晒され続けているプラトンを救い出そうとする意思がーーもちろん藤沢氏は一級の研究者であり、テキストから救い出すのは勿論だけれどーー僕にとっては、論理いじょうにとても胸を打たれた。
    冒頭、「金や評判・名誉のことばかりに汲々としていて、恥ずかしくないのか。知と真実のことには、そして魂をできるだけすぐれたものにすることには無関心で、心を向けようとしないのか?」と『ソクラテスの弁明』から引用している。素朴だと誹りを受けるかもしれないけれど、現代でもほんとうに大事なことだ。
    終章において、プラトン哲学から現代批判をしていて(物質主義が蔓延する現代に対し、プラトン的な精神の大切さを説く)、それはあまりに単純すぎないかと思われるかもしれない。しかし「このような事態の進行に対してほんとうに対抗する力は、たとえ現実の勢力とはなりえないにしても、原理的には、『精神』原理しかないのである」(p.223)とかえす切実さは、僕は真摯に受け止めたいのだ。

  • さすがプラトン全集の訳者の一人だけあって、切れ味抜群の読みを見せてくれる。イデア論を相当がんばって擁護していて、プラトンに対する認識を新たにさせる。―いやはや、全く新たにさせるのだ。
    これを通せば、好奇の目でプラトンが読めるようになるだろう(?)
    つまらなかったあの著作も、著者の巧みな解釈によって、どこが興味深いポイントなのか判るようになる。

    ただし終章では、プラトン哲学を安直に適用したようにしか見えない現代批判が展開されていて、ちょっと残念だった。
    社会的な出来事を〈物〉と〈善〉の二元論だけで評するのは流石に雑すぎるのではないかと思う。

  • プラトンの思想遍歴がわかる描き方になっていてよかった。哲学はきほん自説を自分で反駁がいちばんの本質だと思っていたのでこういう描き方されるのがいちばんわかりやすい。アリストテレスとプラトンならおれはプラトンのほうが好き。

  • さすがプラトン研究の泰斗による著作だ。読書を通して、確かな手応えを感じる。

    ソクラテスの遺志を継ぐ形でのあるべき読みを示し、数々の誤読をなぎ倒している。
    また、「全著作」を通して現代へのプラトンのメッセージを伝えている。

  • 歴史上、過去2回古典として受け継がれてきた書物が選別されたことがあり、プラトンは奇跡的に全ての著作が葬られることなく書写され現代まで受け継がれている、という古典の厳しさを知りました。

  •  第一人者によるプラトン哲学の入門書。
     とは言っても、ある程度は哲学の基礎をかじっていることが前提にはなるだろうと思う。のっけから現代哲学の主流を否定して、真のプラトン理解から哲学を始めようとする著者の心意気には圧倒されるが、いくつかの指摘にあるようにややプラトンに寄りすぎている感はある。専門化の姿勢としては当然とも言えるか。
     とはいえ、「プラトンの毒」という表現からも、プラトン最強説を唱えているわけでもないことは確か。プラトンのみならずギリシャ哲学の入門としても一級品だと感じた。

  • 配置場所:摂枚新書
    請求記号:131.3||F
    資料ID:59703014

  • 「借」(大学の図書館)。

    プラトンの哲学の中心的な部分の発展を前期から後期にかけて、著作を援用しながら解説している本。
    プラトンの専門家による解説だから、かなり詳しい。
    ただ個人的にはちょっと読みにくかった。

  • (2003.03.28読了)(2003.03.06購入)
    内容紹介 amazon
    西洋哲学の祖と仰がれるプラトン.だが,その哲学の内容はしばしば通俗的理解によって歪められてきた.ソクラテスの影響,イデア論を中核とする思想の展開と最終的達成,さらに現代に生きるわれわれにとって彼の哲学がもつ意義.プラトン哲学の核心を,研究の第一人者が長年の蓄積の上に立って平易に語った最上の案内書.

    ☆関連図書(既読)
    「ソクラテスの弁明・クリトン」プラトン著・久保勉訳、岩波文庫、1927.07.03
    「饗宴」プラトン著・久保勉訳、岩波文庫、1952.10.05
    「ソクラテス」田中美知太郎著、岩波新書、1957.01.17

  • 西洋哲学の祖と仰がれるプラトン。だが、その哲学の内容はしばしば通俗的理解によって歪められてきた。ソクラテスの影響、イデア論を中核とする思想の展開と最終的達成、さらに現代に生きるわれわれにとって彼の哲学がもつ意義。プラトン哲学の核心を、研究の第一人者が長年の蓄積の上に立って平易に語った最上の案内書。

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