法とは何か 新版 (岩波新書)

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レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004305446

感想・レビュー・書評

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  • 法律の勉強の手始めに読んだがタイトルと乖離がありすぎて無駄。後半ほとんど飛ばした。法学入門ではなく、著者の現代社会批判。20 年前の本なので読む価値なし。

  • 岩波の法律関係書ということで内容はお察し。
    今時左寄りの教授でも、こんな主張はないよっていうのもちらほら。学部生ですら反論できそうな論理は、新書とはいえがっかり。岩波新書の傾向を踏まえた上で手に取っているので左寄りかつ、内容の深みも専門書に劣るということは織り込み済みだったけど、それにしてももう少し読み応えのある主張を期待していたのだが。
    法の精神とは正義である、という冒頭の言葉は法学を学んだものとしては熱い気持ちになれたが、あとは、法とは何かということより、著者の左寄りの主張が垂れ流されるだけでちょっとうんざり。各論点とも、少々空想的に過ぎるな、という印象。岩波新書の入門書と言われるものの多くに該当すると思うが、これ一本で入門書として初学者が読むのは多少不適かと。

  • 『法学はまた議論を大切にする場でもあるから、読者も本書を素材として大いに議論してほしい。』
    ――あとがきより。

    筆者の思想信条にかなり依る記述もあり、初見ではびっくりする人もいるかもしれません。
    ただし、学者肌の法律家というのは元々左寄りの思想が強い人が多く、そういうものだと理解したうえで論旨を理解すべきだと思います。
    思想信条が自分の考えに沿わないからといって、その人の論も否定するようであれば、この表題にある「法」に則った考えとは言えないでしょう。

    個別の法律に関する解説では理解できない、根源的な法のあり方を考える本です。
    例えばAという法律に違反したからBという刑が適用される、という話にとどまらず
    「なぜAという法律が成立し、正当性があるといえるのか」
    「なぜBという刑で権利が守られると考えられているのか」
    という点を考えることができます。

    冒頭にあるように 法=正義 を念頭に置いて読んでみてください。

  • 法の正義論から、法学からみた現代史、現代の法律が抱える問題点など、幅広い内容が、具体例を交えて書かれている。ただ、そもそも「法とは何か」という問いに真正面から答えていないし、著者の理想社会を求める問題提起が多いので、そのぶん差し引いて読み解かなければならない。

  • 読了。

  • 法学をやる人は読むべき本、と思う

  • 偏ってるよ…とは聞いていたが、まさかここまでとは、というのが正直な感想。昭和の時代の「市民派」「人権派」の法学者の典型…という感じ。私ですら、いろいろ反論思いついちゃうところが多すぎだし、今の時代にはもうあわないことばかり。
    例えば、借地借家関係において、確かに昔は「強い貸主、弱い借主」だったかもしれないけど、今は「強い借主、弱い貸主」の事例も多くなってきて問題になっているわけだし、消費者問題だって、「不条理なクレーマーとこれに翻弄される従業員」という新しい構図が現れているのに、全ての事例で消費者は弱者と言えるのか?「つぐないは失われた共同体の連帯を取り戻す出発点」なんて書いてあるけど、不条理な土下座の強要とか、そういうことをなくすために、金銭賠償が原則となったのではないのか?「ゼロリスク」が証明されるまで、市場を商品に出してはいけないみたいなことも書いてあるし、国家賠償における公務員個人の責任を明らかにしたところで、トカゲのしっぽ切りになって現場の職員だけが責任取らされて上級管理職が安泰になってしまうことの対策は何も書かれてない。消費者保護を言いながら、著作物再販制度はOKなの?和解や行政指導が多いのは、裁判所や行政だけの問題でもなく、それを受ける側も公にされるのを望んでないっていう問題はどう考える?生活保護を世帯単位ではなく個人単位でっていうけど、世帯の中で2人は余裕があるのに1人が生活保護レベルって場合には、受給OKになっちゃうんだけどそういう場合はどうするの?中国のCO2排出量に何も言及してないのはどうして…?などなど、ざっとあげただけでもこんなにあるのよね…。
    これは初学者や法律を全くかじったことのない人が読んじゃダメだね…。

  • 法とは何か。

    新書のボリュームで、わかりやすく、かつ、様々な観点から考えさせてくれます。

    法とは何か、法が及ぼす影響は何か、法を知るとはどういうことか、
    それらを考えていくと、
    社会で生活するということの様々な分野に及んでいきますね。

    法を紐解きながら、
    社会正義とは何か、権利とは、義務とは、民主主義とは、政治とは、国とは、
    そんなことを考えさせられます。

    日本において、市民が民主主義を担っているか。
    1人1人が考えなければならない問いでありながら、
    ついつい他人事になってしまっているのではないでしょうか。

    憲法改正、裁判員制度、死刑制度、冤罪、投票率、
    その問題を考えるにあたって、法とは何かという視点は、欠かせないように思います。

  • 法といってもいろいろある。家族の決まり、地域のルール、宗教上の制約、会社の規則、道徳。これらの法と法律との関係、欧米と日本における法の歴史的、文化的な差異、さまざまな法律上の問題点、こうした堅苦しい論点を堅苦しくなく全体を丁寧に俯瞰したのが本書である。著者の人権を中心とした指摘は、本書が刊行されて10年以上経過した現在においても重要である。
    「法の精神とは、一言でいえば、正義である。」(p.8)。何が正義なのか、に対する一つの解はない。このことが法につきまとう永遠のジレンマなのだろう。

  • いつ買ったのかは覚えていないが、古本屋の値段シールが貼ってあるところを見ると、過去にどこかの古本屋で手に入れた本であろう。

    「法とは何か」という題名からして一般論を延べた教科書的な本であるのかと思ったら、著者の意見バリバリの本だった(笑)この著者、かなりのリベラリストで、日本の法システムや日本人の法に対する考え方など「未熟でまだ全然本来のものとは掛け離れている」といちいち指摘してくれるんだけど、そしてそれはわたしもかなり納得するものだったのだけれど、それが却って現実と理想の「差」として見えて、絶望的な気分になりながら読んだ(笑)

    「新版」発行が'98年。それからさらに20年経って、あのときの状況からさらに状況が悪化しているところもあり(わたしにはそう見える)、果たして今、この著者がまた新たに書き直すとすれば、もっと厳しい意見になるだろうなと思いつつ読んだ。

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