太宰治 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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  • レビュー :9
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004305606

作品紹介・あらすじ

波乱に富んだ人生を送った太宰治は没後五十年を迎える。多くの、特に若い読者を引きつけ続けた作品群は、いま私たちに何を問いかけるのか。『女生徒』『斜陽』等の多様な「語り」の魅力、『お伽草紙』『人間失格』などに響く人間賛歌を、誠実な「読み」から導き、確かな構成力と洒脱な精神を併せ持った作家・太宰の姿を、時代を追って描く。

感想・レビュー・書評

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  • 時系列に沿った作品論が読みたかったので、ややボリュームに不足はあるが纏まりのある一冊だった。

    以前、『富嶽百景』を扱ったときに幾つかの作品に触れたのだが、私には好き嫌いが強い(笑)
    個人的には『人間失格』は白けてしまうし、でも『女生徒』のような女性視点の作品は本当に引き込まれるところがある。

    太宰治の破滅的イメージを、彼自身が楽しませようと作り上げているのなら、彼が自身や他者を文章に描き込む力というのは凄いものなのだと思う。

  • 時代も歴史も無関係に太宰を論じれば、このようなショウモナイ本が出来上がる。太宰の消毒殺菌お得パック。

  • 配置場所:摂枚新書
    請求記号:910.268||D
    資料ID:59800371

  • 太宰治という作家と、その作品について時系列に解説している本です。
    著者も言っているとおり、「太宰再入門」という言葉がちょうど良い。
    太宰作品を読んだことのない人には理解できない本だと思うので、
    何作か読んだ人が、作家と作品についてより理解を深めるために読む、というのが適していると思います。
    もしくは、作品は読んでいるけれど、太宰という人間のことは知らない人にも。
    これを読んで私は、太宰作品の魅力は「文章のリズム」と「言葉選びのセンス」、それから「読者の隣人であること」だと思いました。
    上からではなく、いつも隣で話しかけられているような、肩を並べるようなそんな心やすさを感じます。
    本質を誰にでも受け取りやすい文章で書けるということは、それだけですばらしいと思うのです。
    この本の中で抜粋されている箇所も、心を掴むような文章が多いですが、『津軽』の「大人とは、裏切られた青年の姿である。」が、大人になった自分にすごく共感できました。

  •  太宰の個人史を辿りつつ、奥野健男氏の提唱に従い、大きく「前期」「中期」「後期」の三つに執筆期間を分類し、その中で書かれた作品についての「再入門」—再読から見えてくるものについて考えていく。

     当時の時代背景、作品にまつわるエピソード等が語られているのは当然のことながら、彼の作品に通底して見られる〈語りかけ〉の形式や作品の〈軽み〉などを中心にこれまでの論を踏まえつつ解釈していく。
     結局のところ「読み方」に関しては、ある一つの考え方に縛られること無くさまざまな可能性のもとで読者自身が揺れながら読んでいくのが良いとする、多少月並みな感も感じられるものだったが、鋭い考察がとても多く、太宰治論としては非常に良くまとまっている一冊ではないだろうか。

  • 【読書】昨日ウッチャンナンチャンのイロモネアを見ていたら、ピースが出ていた。綾部は面白くなかったけど、又吉は面白かった。ちなみに又吉は、読書が好きらしい。好きな作家は太宰治。携帯の待ち受けも太宰治らしい。そんなわけでこの本を手に取る(どんなわけだ)。実は、本当に恥ずかしながら、太宰治の本をしっかり読んだことがない。たしかに人間失格、走れメロスは読んだことがあるような気がするが、あまり記憶がない。太宰治を読む上でまずは入門として読んでみた。昔はなんにも考えずに学校の先生から読めといわれていた本も年を重ね、経験を重ねると、やはり見えてくるものがある。さて、何から読もうか。ちなみに、ピース又吉は携帯の待ち受けが一時的に正岡子規だったことがあるらしい(超どうでもいいですが)。

  • [ 内容 ]
    波乱に富んだ人生を送った太宰治は没後五十年を迎える。
    多くの、特に若い読者を引きつけ続けた作品群は、いま私たちに何を問いかけるのか。
    『女生徒』『斜陽』等の多様な「語り」の魅力、『お伽草紙』『人間失格』などに響く人間賛歌を、誠実な「読み」から導き、確かな構成力と洒脱な精神を併せ持った作家・太宰の姿を、時代を追って描く。

    [ 目次 ]
    序章 いま太宰を読むこととは
    第1章 作家・太宰治の誕生まで
    第2章 生きて行くために、書く
    第3章 「美談」の造形
    第4章 動く「私」
    第5章 戦時下の自在
    第6章 元気な女たちと「父」
    第7章 さらなる人間悲喜劇へ

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