瀬戸内の民俗誌: 海民史の深層をたずねて (岩波新書 新赤版 569)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004305699

作品紹介・あらすじ

風光明媚な内海は、古来から日本列島の大動脈であり、同時に、身分制社会の底辺で海の民が「板子一枚下は地獄」という過酷な労働を生きた場所であった。長年の現地踏査をもとに、アジア諸地方とつながる海の世界を、水軍の発生史や海神伝承、さまざまな信仰などから描き、今は消えた「家船」や「おちょろ船」の風俗を伝える。

感想・レビュー・書評

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  • 村上水軍ファンにとってその基礎的バイブルとなる1冊であることに間違いない。

    個人的には清少納言の知られざる裏話など、一般的な歴史的知識にスパイスを加える記述もけっこうあって、そういった楽しみ方もあるなとしみじみ。

    フィールドワークを軸に論が展開されているので、沖浦先生の地に足つけた実践を肌身で感じることができる1冊でもある。

  • この本は購入しようにも現在入手は古書になるため図書館にて借りる。

    沖浦氏の他の本と比べると少し、話がバラけて読みづらいような気がした。

  • 歴史的背景を丁寧に説明しているのは良いけれど、打ち立てる説の根拠が弱い。ルーツや歴史が中心なので、宗教や生活様式の細かい点についてはあまり言及されていない。

  • 非常に参考になりました。河野家について勉強になりました。

  • 2002年8月 読了。広島出身なので、瀬戸内は身近だが、またまた知らないことばかり。いつか、友人のお墓のある島を訪ねたい。

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著者プロフィール

沖浦 和光(おきうら・かずてる): 1927−2015年。大阪府生まれ。東京大学文学部卒業。桃山学院大学名誉教授。民俗学、比較文化論、社会思想史専攻。被差別民と被差別部落の研究をおこなった。国内外の辺境、都市、島嶼を歩き、日本文化の深層をさぐる研究をつづけた。主な著書に、『宣教師ザビエルと被差別民』 (筑摩選書)、『幻の漂泊民・サンカ』 (文春文庫)、『天皇と賤民の国』 (河出文庫)がある。

「2023年 『「悪所」の民俗誌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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