日本絵画のあそび

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 75
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004305743

作品紹介・あらすじ

日本絵画は洒落た視覚のマジックに満ちている。大小を逆転させ、虚実の境を紛らわせ、極端な対比を強調し、さらには威厳に満ちた図像を戯画に変えてしまう。冴えた技巧に支えられて奔放に展開した日本絵画の面白さを、手練の著者が存分に書き下ろした、もうひとつの日本の美術論。さてさて日本絵画は面白い!収録図版多数。

感想・レビュー・書評

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  • 絵解きというか、絵巻物の読解をやっていたので、興味があって購入。娯楽知識としても読みやすいかと思います。個人的には、右と左の法則だとか、あの辺が非常に興味深かった。

  • [ 内容 ]
    日本絵画は洒落た視覚のマジックに満ちている。
    大小を逆転させ、虚実の境を紛らわせ、極端な対比を強調し、さらには威厳に満ちた図像を戯画に変えてしまう。
    冴えた技巧に支えられて奔放に展開した日本絵画の面白さを、手練の著者が存分に書き下ろした、もうひとつの日本の美術論。
    さてさて日本絵画は面白い!
    収録図版多数。

    [ 目次 ]
    1 誇張と即興(平安時代の「絵そらごと論」;「をこ絵」をめぐって;葛飾北斎のパフォーマンス ほか)
    2 「虚」と「実」のはざま(落語「抜け雀」の物語;名画伝説のパターン;視覚のトリック―「掛物あしらひ花」 ほか)
    3 対比の妙(「黒白屏風」をめぐって;「黒牛」と「白像」の趣向;「虎」か?「猫」か? ほか)
    4 「右」「左」をめぐって(「左」優位が「右」優位へ;極楽浄土の描き方;時間の表現―「右」から「左」へ ほか)
    5 江戸人のユーモア―達麿の図像学(禅の象徴としての達麿図;見返り達麿―即興の戯曲;達麿が遊女に、遊女が達麿に ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 色んな作品を知れて面白かった

  • まさしく日本絵画の入門書。素人でも「これは面白い!」と
    膝を打つような面白い絵を集めて、日本絵画の世界への第一
    歩を誘ってくれる本。
    確かに女装した達磨大師や絵から抜け出てくる鍾馗様など、
    遊び心たっぷりの絵がたくさん紹介されており、入門の一歩
    には適切かも知れない。だがそこから先にさらに一歩進もう
    とすると、深い森のような黒い海溝のようなとんでもない
    世界が広がっていそうだなとも思わせる本でもあった。

    呑気に「すごい絵だな綺麗な絵だな」と思っている方が私に
    はあっているかもしれない(笑)。

  • 2003年7月25日、2刷、並、帯無
    2015年10月16日、津BF

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著者プロフィール

1948年、愛知県西尾市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修了。専攻は日本美術史。サントリー美術館主席学芸員、群馬県立女子大学文学部教授を経て、現在、岡崎市美術博物館長、群馬県立女子大学名誉教授。文学博士。
主な著書に、「狩野探幽ー御用絵師の肖像」(臨川書店2014年 徳川賞)、「日本絵画の見方」(角川選書2004年)、「美の架け橋ー母国に遣わされた屏風たち」(ぺりかん社2002年 芸術選奨文部科学大臣賞)などがある。

「2018年 『屏風と日本人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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