日本の社会保障 (岩波新書)

著者 : 広井良典
  • 岩波書店 (1999年1月20日発売)
3.64
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  • 本棚登録 :150
  • レビュー :11
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004305989

日本の社会保障 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • (所得再分配)
    老人医療福祉…公的保障(税)
    (リスクの分散)
    若年者の医療…社会保険 逆選択が起こりやすいもの
    年金…民間保険 逆選択が起こりにくいもの

    逆選択:保険者は加入者一人ひとりのリスクを正確に把握できないために、平均的な保険料を課す。このため、低リスク者は負担が大きいと感じ保険に加入しなくなる。低リスク者が脱退したことにより保険料が高くなる。これによってさらに低リスク者が脱退する、という悪循環。これを回避するためには「加入を義務づける」こととなる。

  • 社会保障の詳細な制度説明に走らずに、基本的・哲学的な存在意義の解説から入ることで、社会保障を考えるためのフレームワークをまず構築する。その上で日本の社会保障の特徴と改革の方向性を明らかにしてくれるので、とても腑に落ちる。 これこそ良書と言えると思います。

    ただ、あえてクレームをつけるとすれば、

    1)日本の社会保障の改革の方向性を示してはいるものの、現実の政治や制度変更に伴い想定される混乱に関する記述はないので、あまりにも理想主義的ではないかと感じる。

    2)環境と高齢化のアナロジーの議論は牽強付会な気がした。一緒に議論する意味があるのかよく分からなかった。。。

  • タイトルは地味で、出版も1999年。果たして読む価値はあるのだろうかと思いつつ、前評判を元に頁をひもときました。

    予想に反して、これは21世紀を見据えた、日本だけでなく、世界の「社会保障」をその原理・原則まで遡って論じた歴史的名著だと思います。

    久しぶりに、本物の「社会科学」の本に出会った気がしました。

    すぐに読めるので、年金、医療保険、介護保険、福祉について疑問、関心のある方は是非、だまされたと思って、読んでみてください。それらの必要性と実施方法について、整理された視点を持つことができると思います。

  • 全然頭に入ってこねぇ
    もっとわかりやすいので概要つかんでから読もう

  • 良書。先輩に薦められて読んだ。
    日本のみならず、欧米各国の社会保障制度についてもわかりやすく整理している。後半は、著者が考える制度改革の方向性ばかりに頁が割かれる嫌いがあるが、社会保障に関する論点整理をする上で非常に役立つと思われる。

  • [ 内容 ]
    少子・高齢化の進行や経済の低成長に伴って、社会保障の今後が問われている。
    医療、年金、福祉など個別分野ごとの課題を明確にしつつ、その全体像をとらえる必要がある。
    原理に溯って考えるために歴史的な展開を検証しながら、二一世紀の福祉国家の姿に迫るグローバルな視点を提出し、「公私の役割分担」を中心に、改革の方向性を提示する。

    [ 目次 ]
    第1章 福祉国家の生成と展開(福祉国家の歴史的展開 福祉国家の現在―そのモデル・経済との関係・持続可能性)
    第2章 日本の社会保障―その軌跡と問題点(日本の社会保障の特徴と評価―経済システムの進化と社会保障 日本の医療・年金・福祉の特徴と問題点)
    第3章 社会保障を考える視点(市場と政府―経済学的視点 リスク・情報・規範―倫理学的視点 ほか)
    第4章 これからの社会保障―理念・選択肢・方向(社会保障とはそもそも何か 社会保障制度改革の選択肢と方向)

    [ POP ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  •  新聞やテレビでも毎週のごとく取り上げられる日本の社会保障の問題。昨今は不況で雇用情勢も厳しく、税体系も含めた抜本的な改革が必要といつも言われ続けている。そんな社会保障の枠組みを各国の制度、歴史、経済的な背景を踏まえ、日本の状況を分かりやすく示したのが本著といえる。1章では社会保障の原点である福祉に立ち戻り、福祉を国家の中の枠組みで語る知識の前段を示し、2章で日本の社会保障体制の特異性と変化、3章で社会保障の見方・考え方を示した後に、終章では日本の今後のあり方を著者なりな考えを元に示している。<br /><br /> 私自身も障害者ということもあり、社会保障の恩恵を預かっている一人でもあるのだが、やはり社会的な弱者を守るリスクヘッジという意味での社会保障(本著の中で述べられている「保険的」考え方に近い)は必要だと思っている。しかし、年金問題などを見ていて思うのが、日本のような赤字国家でどこまで個人の体制を保障するのかというところは改めて、その分を誰かが負担しなければならないというところまで立ち戻って考えるべきでなければならない。経済状況の変化、個人や家族のあり方の変化に対応した、よりより社会モデルを早急に生み出すことが急務であることを読んでいて感じた。

  • 「定常化社会」を提唱して話題の著者。公と私の役割分担など、これまでの日本の分析も含めてわかりやすい。しかし「定常化」が「必然」なのか「あるべき姿」なのか、グローバル化の中であり得るのか、悩ましいところも。

  • \105

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