- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004306115
作品紹介・あらすじ
250年余にわたり江戸時代人の心をとらえ続けた歌舞伎は、その壮大な虚構宇宙を彩る味わい深い術語群を生み出した。中には「捨てぜりふ」「板に付く」「茶番」など、現代語に定着しているものも多い。さまざまな言葉を手がかりに歌舞伎という芸能の奥深くへ分け入り、その魅力の源泉を読み解く。『歌舞伎のキーワード』の姉妹編。
感想・レビュー・書評
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『歌舞伎のキーワード』(1989年、岩波新書)の姉妹編で、42の項目について解説がなされています。
著者は「あとがき」で、「江戸時代以来歌舞伎とそれを取り巻く多くの人々が作り出し、育て、伝承してきた数々の「ことば」について、それぞれの成り立ち、正確な概念とその変遷、ことばの背景になっている江戸文化の特質などをめぐって、自由に書き綴ったエッセイである」と説明しています。たとえば、舞台の仕掛けについて解説しているところでは、「回り舞台は舞台の照明を暗くせず、明るいままでゆっくりと回すのが原則である」と述べられ、「近年、舞台を薄暗くしたり暗転にすることがあるのは、近代人好みの合理主義の結果で、古風な歌舞伎の楽しさをそこなう」と論じられているところなどは、著者自身の歌舞伎に対する考えがストレートに語られており、エッセイとしての性格が強く出ています。
前著同様、日常生活のなかで用いながらも、その意味がどのような由来をもっているのかということを知らなかったことばについて学ぶことができました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ことばから読み解く江戸大衆文化の花と粋
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歌舞伎の中でも、せりふ、演出、役者のありかた、劇場周辺のこと。
人に関係すること。
立ち回りについてあり。 -
赤611 01/01_03:20:22登録