ポピュラー音楽の世紀 (岩波新書)

  • 岩波書店 (1999年9月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004306368

みんなの感想まとめ

音楽の多様性とその歴史を深く掘り下げた一冊で、ポピュラー音楽がどのようにして世界中の人々に愛されてきたのかを教えてくれます。国やジャンルを超えた音楽の繋がりが描かれ、ジャズ、サンバ、タンゴ、ソウル、レ...

感想・レビュー・書評

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  • 一番後ろの「索引」から眺めて見たい。
    年代を超えて、国を超えて、ジャンル分けなどどうでもいい、世界のあらゆる場所であらゆる人々に歌われてきた、聴かれてきた、愛されてきた音楽、つまりポピュラー音楽のことが語られていく。
     人間は音楽と共に暮らしているのだ!
    と今更ながら思い起こしてくれる一冊です。

  • 各国の音楽の歴史がまとめられている。正直なところ情報が多すぎて、吸収しきれない。

    ジャズの土台となった音楽的な直接要因は、ブラスバンド、ラグタイム、ブルースの3つで、ハーモニーなどヨーロッパ音楽の理論も入り込んだ。

    サンバは、田舎からリオの郊外に来た黒人工場労働者が行っていたどんちゃん騒ぎの民俗芸能のようなものだったものが、ポピュラー音楽に転換したもの。
    タンゴは、キューバから伝わったアバネーラに、アフリカ系の祭りの踊りなどが混じり合って生まれたダンスに合うように作られたもの。 20世紀にドイツから伝わったバンドネオンが導入され、歯切れのいいビートに乗せて演奏されるようになった。

    ソウルは、モータウンに代表される滑らかで耳障りのいいのが売り物の1960年代以降の黒人音楽。
    ジャマイカのレゲエは、ニューオリンズあたりからのラジオの電波に接しているうちに、リズムアンドブルースを自分たち流に手直しして歌うようになったもの。
    サルサは、プエルト・リコからの移民たちの音楽。
    ヒップ・ホップは、リズムアンドブルースの模倣から出発したジャマイカ黒人文化に、黒人音楽の方が逆影響されたもの。

  • ミュージックマガジンの元編集長 中村とうようさんによる、20世紀のポピュラー音楽をまとめられたもの。ブルース、ジャズ、ラテン音楽、ボサノバ、アジア音楽等の世界のポピュラー音楽のシーンおよびその遷移が分かりやすく書かれており、音楽の知見を広げられた。著者はクラシック音楽等の西欧世界の音楽が好みではないようなので、その点は理解した上で読んだ方が良いかも。
    この書籍が書かれた頃は、紹介されていた音源を手に入れるのが大変だったが、今はサブスクリプションで容易にアクセスできるようになったので、時間を作れたら、この本を片手にじっくり聴きたい。
    ミュージックマガジンを愛読していたので、著者の訃報を聞いた時は本当に残念でした。

  • 音楽の聴き方、感性が変わるほどの素晴らしい音楽本です。

    ひと言で言えばアメリカ中心主義、あるいは商業主義による音楽の搾取構造の告発。アメリカの自文化主義によって、アフロアフリカンをはじめ、カリブ海や南米の大衆音楽は常に剽窃される形で商品化され、搾取されてきたことを20世紀末に書いた筆者は本当に偉大な音楽評論家だと思う。欧米以外にも、ロックやジャズ以前にも、ポピュラー音楽は存在していることを、非常にコンパクトな必要最小限の記述でありながらも、歴史や世界各地の匂いのようなものを感じさせながら教えてくれる。

  • 35700

  • 内容が濃く、様々な示唆に富む、良い本。著者の持つ歴史観・音楽観に基づいた一貫したトーンで書かれており、良い意味で、常に背後にある種の主張が感じられ、それが読み物として読みやすい。カバーしてる範囲が広い(20世紀、全世界)ので、書いてある内容をすべて短期間に消化して記憶に残して「読み終わる」ことは不可能であり、座右に置いておいて事あるごとに該当箇所を読み返したくなる一冊。

  • アメリカは最初から音楽はビジネスだった。ポップ音楽もビジネスだから下から上がってきたものではない。
    アメリカのレコード産業のビジネスのやり方は楽譜出版社が試み始めた音楽の商品化のシステムを発展させたもの。
    バンドブーム、80年代。ダンス系、アンダーグラウンド、サブカルチャー

  • 題名からアメリカのポピュラー音楽を解説するものだと思っていたが、あに図らんや南米、中南米、アフリカ、アジアを含め全世界のポピュラー音楽を取り上げている.著者の調査力に驚嘆したが、本書の内容をもっと"ポピュラー"にしていく必要性を痛感した.私の好きなジャズも従来にない新たな視点からの解説があり、楽しく読めた.

  • 地元の図書館で読む。期待以上の出来です。正直、あまり期待していませんでした。ブルース、ジャズもよくわからない僕には、敷居が高いと思っていました。再読の価値があります。

  • 世界のポピュラー音楽について詳細に説明している。
    特に、世界的な影響をあたえたさまざまな地方の音楽についても言及している。

    『ミュージック・マガジン』という雑誌があったことは覚えていません。
    ごめんなさい。

  • (後で書きます)

  • 10年以上前の本だが、最近のポピュラー音楽がなぜつまらなく、使い捨てにされているのかという問いに対するひとつの答えがここにある。
    本当は、音楽ってもっと身近で生活に密着してるものだったはずなのに…。

  • 中南米音楽の比重が高い反面、反米主義/反商業主義っぽい人なので、バランス的にどうなのか不安。「オーティスは真のソウルだが、モータウンは甘い音楽」という古くさい認識もどうかと思う。でも、面白かった。

  • 個人的に全然好きじゃない。
    学校の課題で読んだけど、気分悪かった。

  • 音楽が流通に乗るようになってからの歴史を追い、各地域のポピュラー音楽を網羅してくれている。タテ(時代)とヨコ(地域)の関係がつかみやすく、いい感じのガイドブックとして機能している。
    それにしてもこの人アメリカ嫌いすぎだろうと思った。ちょっと欧米かぶれてる位が日本人としての自然なメンタリティだと思うのだが(少なくとも音楽の趣味においては)。

    蛇足:あまりにも昔取った大学の講義と内容が似ているので焦る。遊園地化して久しい今どきの大学ではポピュラー音楽史の講義というものが設置されていることも珍しくなく、まぁ要するに自分以下の年代の人には「一般教養でありそうな内容」といえばピンとくるだろうという話です。


    300円。

  • ポピュラー音楽を商業主義が成立した上に成立する音楽と定義し、違う文化の混交と社会の下層であるゆえに受ける圧力によって生まれてくるという視点によって、世界的な上下構造に音楽を置いて描いている。

  • 1999ポップ音楽の批判的総括。アメリカ中心主義批判。商業主義批判。

  • 音楽評論家として著名な氏によるポピュラー音楽の歴史的概観書。

    それぞれの項目にほとんど行数が割けないため、説明が定義的にならず、さらっとした説明になっているのは特徴的。もともと、音楽ジャンルに関する包括的な解説を書いている本自体が珍しいので、そのような意味でも一読に値する。しかし、さらっとしすぎていて、「定義」のような解説を求めている人からすると物足りないように思われる。

    また、ポピュラー音楽の中に潜む民衆性を個人的見解として高く評価し、それに比して民衆的基盤を持たない一部の商品化された(ポピュラー)音楽に対し批判的なスタンスで臨み、それぞれのポピュラー音楽の誕生・変化を彼なりの切り口から体系的に描き出している。

    かなり重厚な内容を持ちつつ、それでいて易しく読める良書。しかし、あえて問題を挙げるなら、重厚な内容を新書サイズに纏めた為、それぞれの説明が少なく、他の箇所から推量したり、読者が意図を推測して理解する必要が生じている点か。

  • 第一人者が、いつもの毒舌は控えめに20世紀を代表する文化であるポピュラー音楽をざーっと俯瞰する本。特定のジャンルの愛好者には物足りないかもしれないが、ジャンル間の連続性や関連性の記述が、リスナーとしての耳を広げるのに役に立つ。

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