翻訳はいかにすべきか (岩波新書)

著者 : 柳瀬尚紀
  • 岩波書店 (2000年1月20日発売)
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  • 8レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004306528

作品紹介

翻訳事始の時代から今日まで、日本の翻訳はいったいどこまで進んだのか。きりっと引き締まった二葉亭四迷の翻訳に引き比べ、掃いて捨てるほどの代名詞の山、時制にがんじがらめ・辞書丸写しの文体、言わずもがなの迷訳・誤訳。「翻訳に不可能はない」と言いきる著者が、自らの血のにじむような実践を振り返りつつ開陳する翻訳論の決定版。

翻訳はいかにすべきか (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  •  万人受けしない筆致の、翻訳についての熱い小文。


    ■新赤版 652
    ■体裁=新書判・並製・カバー・220頁
    ■定価(本体 720円 + 税)
    ■2000年1月20日
    ■ISBN4-00-430652-3 C0295

     明治のはじめ,翻訳事始の時代から今まで,日本の翻訳は一体どこまで進んだのか.きりっと引き締まった二葉亭四迷に引き比べ,掃いて捨てるほどの代名詞の山,時制にがんじがらめの文体,言わずもがなの迷訳・誤訳.「翻訳に不可能はない」と言いきる著者が,自らの血のにじむような苦労を振り返りつつ開陳する翻訳論の決定版.<https://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/43/3/4306520.html


    【目次】
    目次 [i-iv]

    序章 001
    一国さを貫く
    竈猫の実践
    翻訳は細部に宿る

    第一章 飜譯は如何様にすべきものか 011
    軽快にして細心
    習いたてのピアノ
    辞書語と翻訳
    『血笑記』――血も滲む推敲の跡
    はじまえは下に居た
    時制自制症の克服
    彼と彼女の呼びかけ語
    足と膝、全身と肩
    誤植余談

    第二章 小砂眼入調 053
    続「あいびき」
    「三人冗語」と「雲中語」
    「トウコギ」と「とうこぎ」
    粗漏と精細
    「三人冗語」「雲中語」の翻訳批評
    情實翻訳批評
    小砂眼入調現代版
    英和辞典語翻訳
    耳にとどく文節

    第三章 翻訳の姿勢 107
    翻訳は不朽の業
    精読の愉悦
    書淫の怪物
    もう一人の怪物
    精読と省略

    第四章 『ユリシーズ』翻訳 135
    鼎訳の猫と猫訳の猫
    頭黒の小用
    覆いの掛った蹄訳
    鼎訳と猫訳の点検
    翻訳は趣味ではない
    可哀そうに……
    《俺》の出番

    第五章 無理の愉悦 179
    無理がジョイスフル
    三島由紀夫のフィネガン飜譯
    恩師・加藤郁乎
    日本語という天才

    余が飜譯の標準 206

    あとがき(一九九九年十二月 柳瀬尚紀) [211-214]

  • 考察が細かく、熱意がすごく伝わってくるが、如何せん批評の仕方に節度が感じられず、人品を損なっているように思われて残念。
    言葉遊びも入れすぎると読みにくいだけ。それがおもしろくなかったり、サラリーマンの駄洒落のようにしか感じられないと最早苦痛。
    同業者同士の喧嘩は内輪でやった方が宜しいかと。

  • 翻訳された文章を如何に日本語らしく表現するかについて書かれた本。他の翻訳者がどう翻訳し、自分はどう翻訳するかを比較した文章が多く、途中で飽きてしまった。

  • 翻訳の奥深さを知ることができる。
    余りにも超級の技法なので,自分が使うことはないかもしれない。

  • ジェームス・ジョイスの翻訳で有名な著者ですが、本書では二葉亭四迷、堀口大學、澁澤龍彦などなどの文学者の翻訳に関する姿勢を援用しつつ、氏の独特の翻訳スタイルがどんな考えに基づくものであり、それが決して駄洒落の一言で済むものではなく、原書の精読によるものであるかを告白しています。本書では、他書の誤訳をいくつか指摘していますが、氏持ち前の駄洒落っぽさで刺々しさを中和しています。翻訳にはいかに『志の高さ』が必要かを痛感させられる一冊です。

  • 翻訳家を志す私としては避けて通れない一冊ですね。英語の翻訳を主体に書いてありますが、森鴎外や二葉亭四迷などの話も載っていて面白いです。後半は誤訳の紹介になってしまっていたのが少し残念でしたが、とても参考になった本でした。

  • 読むたびに新たな発見があります。<br />

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