歌舞伎の歴史 (岩波新書 新赤版 661)

著者 :
  • 岩波書店
3.44
  • (2)
  • (4)
  • (12)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 75
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004306610

作品紹介・あらすじ

社会秩序から逸脱し、異相のいでたちで町をのし歩く-そんなカブキ者の風俗から名をうけた歌舞伎は、その後、"カブキ"の存在形態をさまざまに変奏し、たえず新しい劇的主人公を造形してきた。近松、並木正三、鶴屋南北、黙阿弥らの作品を読み解きながら、人びとを魅了してやまない歌舞伎のドラマトゥルギーを、四百年の歴史の中に探る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 第1章 歌舞伎の夜明け
    第2章 劇としての門出
    第3章 義太夫狂言と舞踊
    第4章 歌舞伎再興
    第5章 鶴屋南北と棺桶
    第6章 黙阿弥と白浪物
    第7章 狂気と英雄
    第8章 新歌舞伎の創造
    第9章 現代の歌舞伎

  • 歌舞伎の歴史を新書一冊でたどった概説書です。

    近松門左衛門、並木正三、鶴屋南北、河竹黙阿弥らの作品について、ある程度筋書きを紹介しながら、その特色を解説しています。ただ、どちらかと言えば作家の方に焦点が当てられており、役者についての解説や不足しているように感じました。

  • 傾き⇒歌舞妓⇒歌舞伎

    出雲の阿国から始まり、武家諸法度の時代に、風俗対策で一度消滅したカブキ踊り。

    その後、人形浄瑠璃・義太夫狂言が、江戸文化として、浸透・発展する中で歌舞伎は復活。

    ヤツシ事(ヤツれる)⇒ 落ちぶれる。卑しい業。 その葛藤状態。 歌舞伎、狂言の出発点となり描かれる局面。

    娯楽、風俗、教養、芸術… 様々な位置付けに変化しつつも、庶民の近くにあり、傾き者、ヤツシ者の生き様と周囲の人情を描いて来た総合芸術。

    歌舞伎に直感的に惹かれて居たが、少しは自分自身を理解出来ただろうか。
    とにかく、歌舞伎を一度観に行こう。

  • [ 内容 ]
    社会秩序から逸脱し、異相のいでたちで町をのし歩く―そんなカブキ者の風俗から名をうけた歌舞伎は、その後、“カブキ”の存在形態をさまざまに変奏し、たえず新しい劇的主人公を造形してきた。
    近松、並木正三、鶴屋南北、黙阿弥らの作品を読み解きながら、人びとを魅了してやまない歌舞伎のドラマトゥルギーを、四百年の歴史の中に探る。

    [ 目次 ]
    第1章 歌舞伎の夜明け
    第2章 劇としての門出
    第3章 義太夫狂言と舞踊
    第4章 歌舞伎再興
    第5章 鶴屋南北と棺桶
    第6章 黙阿弥と白浪物
    第7章 狂気と英雄
    第8章 新歌舞伎の創造
    第9章 現代の歌舞伎

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1931年,満州国大連に生まれる.1947年8月より6世坂東簑助(後,8世坂東三津五郎)に師事,歌舞伎学を学ぶ.1953年,同志社大学文学部英文学科卒業.1957年,早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了.1960年,同大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学.1996年,早稲田大学より博士(文学).杉野女子大学助教授,玉川大学教授,同大学学術研究所教授,武蔵野女子大学教授等を歴任.この間,1971年に「日本演劇学会河竹賞」,1993年に「芸術選奨文部大臣賞」を受賞.現在,歌舞伎学会会員,演劇研究会会員.
著書(単著のみ):『変身の思想』(1970年,法政大学出版局),『ほかひびとの末裔』(1974年,飛鳥書房),『歌舞伎をみる人のために』(1979年,玉川大学出版部),『三人吉三廓初買』(校注,1984年,新潮社),『吉良の首』(1987年,平凡社),『役者論語 評註』(1992年,玉川大学出版部),『歌舞伎の歴史』(2000年,岩波書店),『歌舞伎の根源』(2001年,勉誠出版),『河竹黙阿弥』(2009年,ミネルヴァ書房).

「2010年 『歌舞伎 〈通説〉の検証』 で使われていた紹介文から引用しています。」

今尾哲也の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×