科学事件 (岩波新書 新赤版 (663))

著者 : 柴田鉄治
  • 岩波書店 (2000年3月17日発売)
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  • レビュー :7
  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004306634

科学事件 (岩波新書 新赤版 (663))の感想・レビュー・書評

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  • 脳死・臓器移植、薬害エイズ、体外受精、原子力、水俣病、地震予知、クローン技術についてそれぞれ20数ページで、歴史とマスメディアがどう取り扱ってきたかを朝日新聞論説委員の経歴を持つ著者が概説する。個々の項目についての短い歴史が分かる章冒頭の年表は便利。主に人の命と関わる技術のマス報道の1999年までの流れを説いた本なので、詳細と2000年以後と他の味方については訂正項目も含めて読者でフォローする必要があるがスタート地点として分かりやすい。
     個人的には、自分がそれらの技術を意識した時期は、現場での議論が大きくなってからかなり後であるということを強く意識させられた。その技術の始まりにはすでに物心がついていたものであっても。

  • 臓器移植、薬害エイズ、クローン羊などに科学事件について、学会、行政、報道がどうのように対応したかについて元新聞記者の立場から語られている。

  • 筆者は新聞社の科学部にいたとのことで、事件に対するメディアの扱いにかなり重点を置いて書かれている。一般市民はこうした事件をほとんどメディアから知るわけで、メディアの見方イコール市民の考え方になる傾向があるだろう。記者がどう考えてどんな記事にしたかを客観的に見られて面白い書き方だと思う。
    最初の「脳死・臓器移植」の章が衝撃的だった。

  • 戦後日本で起きた数々の科学的事件(原子力、大地震(予知)など含む)について簡潔にまとめたうえで、そこにおける報道の問題点を指摘する。
    トピックごとに一章が作られており、読みやすい。
    また、当時の科学ジャーナリズムを引っ張ってきた著者が何を考えてきたのか知ることはその内容に賛否こそあれ、意義深いものといえるだろう。
    かなり多くのトピックを扱っているので一章一章が薄いのが残念である。

    この震災を受けて、原子力/エネルギーの問題について議論が起きている。
    こうした問題は科学的な問題でありながら、その政策的決定やそれを今後どう扱っていくべきか、ということを考える上で非専門家(市民)の考えが非常に重要なものと言える。(ほかに同じようなトピックに生殖医療などがあるだろう)
    だからこそ、科学コミュニケーション(これは啓蒙ではない。対話である)ということが言われる。
    そこにおいて、旧来型のマスメディアはどのような役割を果たして行くべきなのか。著者は、「線を引く側」にまわるべきだ、という。
    つまり、それは最大公約数的な「中立性」から抜け出し、なんらかの判断をくだすことを意味する。
    私はそれには基本的に賛成だ。

    しかし、「それはすごく難しい」ことである。
    「〇〇シーベルト、〇〇ベクレル、などと、読者に読ませるためでも、何らかの批判性があるわけでもない、政府や東電の言ったことをそのまま載せるような記事が多いように感じる」としても
    「それをもって垂れ流しというのは違う。公式な発表は発表として載せた方が良い。それを批判する記事を書くのであれば、(そうすべきだが)3倍以上の労力がかかる」という点は指摘される。
    その文脈で言えば、「線を引く」前に彼らは、その土俵となる事実関係を白日のもとに晒す必要がある。

    これまでの歴史は過激な言葉を使うのであれば「犬死」の歴史だったと私は考えている。(参照:http://d.hatena.ne.jp/filled-with-deities/20091228/1262012247)
    一つ一つの科学事件について詳細な検証を加えるとともに、我々が何を明らかにしてこなかったのか、何を見捨ててきたのか、何を学ばなかったのか、また、同時に検証しなければならないのだろう。

  • [ 内容 ]
    半世紀間つぎつぎと導入された科学技術は、社会と大きな軋轢を生んだ。
    脳死・臓器移植、原子力事故、薬害エイズ、クローン羊誕生などの事件に社会はどう対応したのか。
    緻密な検証にもとづき、科学技術にどう向きあえばいいかを考察。

    [ 目次 ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 4004306639  194p 2000・3・17 1刷
    〇科学は人間にすばらしい恩恵をもたらす。いくらすばらしい技術でも扱うのが人間なのだ。いろいろな問題点やジャンルを知るための入門書になると思う。

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