快適睡眠のすすめ (岩波新書)

著者 : 堀忠雄
  • 岩波書店 (2000年7月19日発売)
3.24
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  • 本棚登録 :404
  • レビュー :49
  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004306832

作品紹介・あらすじ

快い眠りは健康で充実した生活の必要条件だ。しかし今日、睡眠不満を訴える人はひじょうに多い。なぜ不十分になるのか、快適睡眠のために何をすべきなのか。眠気のリズムを知り、それにうまく合わせることはもちろん、昼間の過ごし方も大切だ。リズムを乱しておこる障害や、効果抜群の昼寝とおやつ、サバイバル睡眠法も紹介。

快適睡眠のすすめ (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • ぼくはいわゆる完全な「夜型」だ。夜布団に入ってもなかなか寝付けないし、そもそも布団に入る時間帯が遅い。朝の目覚めも悪い。

    やはりこれではいかん。しかし、そもそも夜型と朝型は何が違うのだろうか?---と気になってこの「快適睡眠のすすめ」を読んでみた。

    著者は精神生理学の大学の先生。いわば睡眠のプロだ。前半は過去のいろいろな実験結果や研究発表を紹介しながら、睡眠について解明されていることを分かりやすく説明している。有名なレム睡眠とノンレム睡眠を始め、睡眠のメカニズムがよく分かって勉強になる。(そうそう、この本によると「食事した後に眠くなるのは血液が胃に集中して脳の血の巡りが悪くなるから」という説はデマなんだそうだ。)

    で、その睡眠のメカニズムを受け、朝型と夜型の違いはどこ?安眠とはどういう状態?どうすれば質のよい睡眠を摂れるの?という、読者が「そう、それが知りたくてこの本を読んでるんだよ!」と思ってるところの分析に入る。

    朝型と夜型について、この本の内容を簡単にまとめておこう。

    実は朝型と夜型では入眠・就寝の時刻は1時間ほどしかずれていない。一番の違いは、朝型が規則正しいのに対し、夜型は不安定だというところ。これは1日の体温変化でもはっきり現れていて、朝型はある時間帯で急激に体温が下がるのに対し、夜型はゆるやかに下がる。体温が下がると眠くなるので、朝型は規則正しく入眠でき、夜型はなんとなく起きていられてしまう---逆に言うと、朝型は夜更かしが「できない」体質になっているのに対し、夜型は夜更かし「できてしまう」わけだ。
    さらに面白いのが、主観評価だ。朝型の人は自分の睡眠について比較的満足しているが、夜型は「睡眠不足」「寝付けない」「起きれない」などの不満が多い。実際の実験では主観評価ほど睡眠時間は短くないし睡眠の質も悪くないそうなので、このあたりから夜型は「実は神経質だったり不安を持ちやすかったりという性格が多いのではないか」と書いている。世間のイメージと逆でとても面白く、個人的には極めて納得のいく説明だ。

    そのほか面白かったのは、不眠型を自認する人が実際に入眠するまでの時間が、アンケートでは平均1時間なのに対し実際の測定では15分と、4倍も異なっているという結果。著者はこのことからも、「不眠の傾向にある人は自分の睡眠を過小に評価したり、不安に感じすぎている。これが余計に睡眠の質を下げているのではないか」と述べている。確かに、安眠型に比べると自律神経の亢進度(要するに興奮度合い)が高いらしい。

    こういった結果と考察を踏まえ、本書の後半は「いかにスムーズに眠りにつき、起きるか」という具体的な方法を書いている。その方法は世の中で広まっているものとそれほど変わらない。寝る前に風呂に入る、テレビやパソコンなど興奮するものは控える、アルコールで寝ようとしない、朝起きたら太陽の光を浴びる、といったところだ。ただなぜその方法が効果的かをしっかりと書いているので、とても説得力がある。睡眠と密接に関係ある体内物質「メラトニン」や太陽光の目覚め効果、睡眠時の騒音や布団・枕といった睡眠環境にいたるまで、科学的にその効果・悪影響を説明している。さらにサマータイム制や昼間の「お昼寝」」制度という社会的話題にも触れ、睡眠研究のプロとしての提言もしっかりされている。

    ということで、本書は睡眠に関する研究結果と実際的な方法が「広く深く」書かれている良書だ。睡眠についての本はそれこそ山ほどあるが、科学的な解説をしてもらいながら自分の生活に役立てることができるという意味では、最高の一冊といえるだろう。図書館で借りて読んだ本だが、新書でもあることだし、買って手元に置いておきたいと思った。

  • 専門書を含めてこれまで睡眠に関する本を数冊読んできたが、本書が最もまとまっていて全体像を掴みやすい。データも豊富で正しく理解できるように工夫されている。
    それにしても眠りについてこんなにも多くの事が解っているなんて思わなかった。少々古い本なので、今ならもっと多くの謎が解明されていることだろう。

  • "入浴後10-15分後の体温が下がるタイミングで布団に入る

    頭を冷やす、足を冷やす

  • 2001.3.21 ~ 28 読了

  • 内容紹介

    快い眠りは健康で充実した生活の必要条件だ.しかし,睡眠不満を訴える人はひじょうに多い.なぜ不十分になるのか,快適睡眠のために何をすべきなのか.眠気のリズムを知り,それにうまく合わせることはもちろん,昼間の過ごし方も大切だ.リズムを乱しておこる障害や効果抜群の昼寝とおやつ,サバイバル睡眠法も紹介.

    内容(「BOOK」データベースより)

    快い眠りは健康で充実した生活の必要条件だ。しかし今日、睡眠不満を訴える人はひじょうに多い。なぜ不十分になるのか、快適睡眠のために何をすべきなのか。眠気のリズムを知り、それにうまく合わせることはもちろん、昼間の過ごし方も大切だ。リズムを乱しておこる障害や、効果抜群の昼寝とおやつ、サバイバル睡眠法も紹介。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    堀忠雄 1944年北海道生まれ。1968年、早稲田大学第1文学部哲学科心理学専修卒業。広島大学総合科学部助教授をへて、現在、広島大学総合科学部教授。専攻、精神生理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    目次
    1 眠りのメカニズム
    2 眠りにはリズムがある
    3 眠りには個人差がある
    4 リズムが乱れると
    5 サバイバル睡眠法
    6 昼寝の効用
    7 睡眠環境を工夫する
    8 世代別改善ポイント

  • 初めて読むことになった新書。
    歴史の長い岩波だけあって文章読みなれてない自分には前半の専門的な話はかなり辛いものがあったが、後半につれて実践的な内容が増えて読みやすくなる。
    生活リズムにおいて眠くなる時間帯である午後2時前後に交通事故が多いといった点は確かにそうだと思った。
    また内容が2000年と若干古いので注意。

  • 最近、良い睡眠をとれていないように感じたので(昼間に眠くなる)、さらに睡眠関連本を読んでみた。
    午後2-4時に眠くなるのは、昼食後で胃に血液集まってるからってわけではなく、人間の眠気のリズムということらしい。
    眠るためには体温が重要。体温が下がるときに入眠できる。
    昼寝をするなら、20-30分程度にとどめる。特に午後に2時間とか眠ってしまうと、夜の睡眠の質が悪化する。30分以下の昼寝の習慣ある人がアルツハイマーになる確率は1/3程度になるそう。
    コーヒーより紅茶の方がカフェイン多いんだよとよく言われて、でも、どうも実感と合わないな~と思ってたら、元の含有比率は紅茶の方が多いけど、1杯あたりの抽出量考えたら、コーヒーのがカフェイン多くなる(使用する量によるわけだけど。)。長年の謎が解けた!(笑)
    運動すると体温上昇→下降時に眠気。だから、運動して2~2.5h後に寝れるように、夜運動すると良い。
    などなど。小ネタが結構面白かった。

  • 2008-01-17

    みなさん睡眠には持論をもたれてるとおもいますが,意外とちゃんと様々な実験を通して得られた知見なんてしらないんでは?

    朝型と夜型で,単純に夜型の方がなまけものとかおもってません?

    眠気の周期は24(もしくは25)時間周期の概日周期だけだとおもってません?

    夜型の人は長い時間寝ても,いつもなんか眠いのはなぜか知ってます?

    一日平均10時間以上ねたりしてても,死亡率ってたかまるんですよ.



    などなど.

    ちゃんとした実験と統計を経て,眠りの知識はためられているのです.本書はすごーく触れやすい学術書.

    ただのHow to 本じゃ無いところが魅力的でした.



    だれでも6時間睡眠までは短縮できるらしい.

    (それ以上は無理しない方がいいらしい)

    トライしてみよっかなぁ・・・.

  • ドラマだと思ったらドキュメンタリーでした。緊張感が伝わってきておもしろかったです。

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