女性労働と企業社会 (岩波新書 新赤版694)

  • 岩波書店 (2000年10月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004306948

みんなの感想まとめ

女性の働き方の多様化が進む中、依然として雇用環境における性差別や賃金格差が存在する現状を深く掘り下げた作品です。2000年に出版された本書は、当時の日本の法律や雇用形態の遅れを指摘し、未だ解消されてい...

感想・レビュー・書評

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  • 女性の働き方が多様化する一方で、処遇や賃金など雇用環境での性差別がまだ存在している現状とその対抗策について書かれた本。

    本書は2000年に出版されたものですが、本書が明示した問題点は2020年現在も解消されていないものです。

    女性の労働環境改善を考える上で、まず最初に読んでおきたい本です。

  • 必要に迫られて読んだので、読了に時間を要した。先進国OECDの中で、2000年時点で日本の法律や雇用形態がこんなにも遅れている事に驚愕した。未だに払拭されない問題である事に根深さを感じる。

  • 11月25日『OLの日』この一冊

  • 現代社会でもなお女性特有の働きにくさは存在します。その原因を考える際の出発点となるような本です。

    [配架場所]2F展示 [請求記号]080/I-3 [資料番号]2002113333

  • 10年以上前の著作とはいえ、現代社会で労働する女性たちの置かれている環境や心境を具体事例とデータを用いて詳細に記述している。自分と照らし合わせると、仕事で向上心を燃やすほど、家庭との両立の難しさや仕事内容のきつさから、管理職よりもスペシャリストを目指そうとする女性が多いとの指摘に納得した。男女の仕事内容の差はまぬがれ得ないのかという問題と共に、自分自身がその論理を利用して嫌な仕事をまぬがれてスペシャリストになりたいという気持ちがあることがリンクしている。個人的課題として、、社会がスペシャリスト型女性を容易に受け入れる態勢に基本的になったいないのだから、スペシャリストになりたいなら自分で目標を具体化しながら受け入れられる場所を探して上手く道をつくっていかねばならないと思った。

  • [ 内容 ]
    専門職、OL、増える派遣社員やフリーター、深夜勤やフルタイムの仕事までこなすパートタイマー…改正「均等法」の下、能力主義管理の進む中で、女性の働き方はますます多様化している。
    変らぬ職場の性別役割意識に不満をくすぶらせながらも、働き続ける彼女たち。
    その実像を豊富なデータで描き出し、性差別に対抗する戦略を提言する。

    [ 目次 ]
    1章 女性労働をみる視点(女性労働―到達の地点 私の関心と方法)
    2章 企業社会のジェンダー状況(女性労働者の分布 五つのライフヒストリー ほか)
    3章 「男の仕事」・「女の仕事」(「女性の特質・感性」とはなにか 性別職務分離の職場 ほか)
    4章 女性たち自身の適応と選択(ジェンダー意識の一般状況 専門職とOL―若い女性たち ほか)
    5章 ジェンダー差別に対抗する営み(職場の性差別に対抗する思想 職場の性差別に対抗する手段 ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 女性を差別しないでください

  • ■日本型能力主義が女性差別を生みだしているということがよくわかった。

  • わたしは、女性だから、これから生きていくうえで、社会に出て男性と同じように働くことは難しいと感じられるから、この本を選びました。

  • 卒論

  • 企業社会において、女性の労働はどのような位置づけか?男女平等なんてありえるのか??


    細かい事例もときたま紹介しているけど、どっちかっていうとマクロの一般論って感じ。
    事例ばっかり集めて感情的になるのではなく、いろんな角度から分析していて冷静な視点で描かれていて、面白かったー。


     
    昔は女は結婚退職までの「腰かけ」の仕事で数年勤めればよかった。性別によって採用区分が違っていて、男の仕事を女が補佐する形だったこと。では今は??

    今も男の仕事を女が補佐する形はあまり変わっていない。建前上は性別によって、採用・昇進に差をつけてはならない。
    だが「能力主義・結果主義」の名のもとに、結局女性のほうが昇進しにくいのだ。
    それは男は結果が見えやすい仕事を割り振られるのに対して、女は「必要だけど数値化しづらい」、結果が見えにくい仕事にばかりつかされているから。

    そしてそれは仕事にも性別(?)が割り振られているのではないかと。
    「きつい」「闘争的」「汚れ仕事」などなど、「前線」で働くのは男の仕事。
    後者は「気配りが要求される」、「細かい仕事」などのいわゆる「女性ならでは」の仕事。つまり補佐的業務を「女性に向いている」としておしつけている。

    結局「性別で差別してはいけません」⇒「性別じゃないよ、『能力』に応じた仕事を割り振って、それに見合った処遇を行っているんだよ」って理屈が通っちゃうのかぁ・・・


    あと「能力主義」社会における「能力」=夜中も土日も働ける能力をさすらしい。
    すなわち女性は家庭のこともやらなければならない=どうしても勤務時間に制約が出る=就かせる仕事にも制約が出る=昇進が遅いのは仕方ない。
    という論法。


    でもこれってさ、「仕事と家庭の両立」なんて女にだけ押し付けられているってことじゃん。男も女も働くなら、男も同等に家事やれって思うww
    二人とも忙しくてやり切れないなら、外部に委託するって選択肢もありだよね。
    女が働くには「家事と育児に支障をきたさない範囲で」旦那の許可をもらってから、なんて話も当然のようにあるしね。


    そして今も女性を看板としかみていない企業がたくさんあるんだよね。銀行は美人=受付、ブス=金庫番…と客から隠すらしい。
    不動産会社もあまり女を採用しない。ただ会社側の事情からすると、土地の利権が絡んで、ヤクザが乗り込んでくるために、仕事によってはやはり強面の男に任せたいらしい。(土地の下見をしていたらヤクザに追っかけられたりとか!!)
    これは単純に女性差別だとはいえないよなー、でもなんだか腑に落ちないんだよなー・・・。


    だけど女の人皆がバリバリ働くのを望んでいるわけではないし、難しいなぁ。

  • 少々古いデータであることは否めず、今現在の数値が気になった。
    働きたい女性側と、それに対する社会体制/企業側の不備への対抗を示す論としては良書だろう。
    ただ、なぜ女性の職業カーブがM字型カーブを描くか。
    これについては、企業側、社会側に対する問題視的では足らず、女性が「自立し働くこと」を当たり前としない「社会」について明かすこともまた別に必要だろう。
    これは経済学的視点に立ったときの職業カーブの問題指摘。

  • 三十代でこの本に出会えて本当に良かった。とんがってた若い頃には理解できなかったと思う。
    社会に対して、また自分自身に対してモヤモヤわだかまっていたものが、解きほぐされ、考え続けるための手がかりを与えられた。労働問題に関してだけでなく、生き方に関しても目が開かれた気がする。

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著者プロフィール

1938年三重県四日市市生まれ。1961年京都大学経済学部卒業(1969年経済学博士)。1996年社会政策学会学術賞受賞。甲南大学名誉教授。著書に、『国家のなかの国家──労働党政権下の労働組合・1964-70』(日本評論社、1976年)、『新編 日本の労働者像』(ちくま学芸文庫、1993年)、『能力主義と企業社会』(岩波新書、1997年)、『女性労働と企業社会』(岩波新書、2000年)、『リストラとワークシェアリング』(岩波新書、2003年)、『格差社会ニッポンで働くということ』(岩波書店、2007年)、『労働組合運動とはなにか──絆のある働き方をもとめて』(岩波書店、2013年)、『私の労働研究』(堀之内出版、2015年)、『過労死・過労自殺の現代史──働きすぎに斃れる人たち』(岩波現代文庫、2018年)など多数。長年の映画ファンとして、その分野のエッセイストとしても知られる。

「2022年 『スクリーンに息づく愛しき人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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