ダルタニャンの生涯: 史実の三銃士 (岩波新書 新赤版 771)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004307716

感想・レビュー・書評

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  • 「ダルタニャン氏の覚え書」にはじまり、
    三銃士の活躍した時代の文献を振り返る。

    歴史と小説の話が交錯し,当時の人間模様が分かる。
    三銃士が二倍に面白く読み直せる。

    ガスコーニュが,フランス側のバスク地方だということを知りました。

    話はダルタニャンの末裔に及ぶ。

  • 実在の自称伯爵ダルタニアン。三銃士の話しよりずっと面白い。最近、ダルタニアンの生涯を綴ったダルタニアン物語が再刊行されたので比較しても面白いかも(^^) 子供ころは岩波文庫でダルタニアンがアラミスの名前をよびながら戦死するまでシリーズ化されてたのに、いつから上下巻の二冊になったんだろう。

  • 高校~社会人ルーキーの頃に読んだ「ダルタニャン物語」。デュマによれば、この作品は「○○」という書物をもとに書いた…という能書きがあり、「本当なんだろうか、嘘なんだろうか…」と思っているうちに大人になってしまいました。そのもやもやを解消してくれる本です。

    佐藤さんの解説が非常に丁寧です。シャルル・ダルタニャンなる人物(この人は実在の人物)の偽回想録が出回っていたこと、それをデュマがパクッて広げていったことをざっと説明し、当のダルタニャン氏の足跡を追っていきます。アトス、アラミス、ポルトスの三銃士もモデルの人物が実在していたらしく、そちらも解説されています。

    実際のダルタニャンがどういう生涯を送ったのかということと「ダルタニャン物語」の波乱万丈さ加減とは全く別の話ですが、当時の出世話のひとつを活写してくれるこの本の面白さにこの☆の数とします。

  • 三銃士ダルタニャンは大好きなヒーローなので、実在すると知って読んだ。実在する、というかモデルで、デュマのダルタニャンは脚色がたくさんあるし、細かい部分は全部想像なんだろうけど、モデルの方もデュマのイメージと近い人物像だったみたい。たぶん。出世目指して汲々としたり、国王や枢機卿のようなお偉方に無理なことを言われながらもうまくやり、人には正々堂々親切でもあり、そんなわけなのでたぶん目配りの行き届いた頭の回転の速い人だったらしい、ということでほとんどデュマのダルタニャンだ!パリの屋敷と生家が現存しているらしい。さすがはフランス。行ってみたい。

  • 実在のダルタニヤンも好漢だった。

  • 内容紹介
    小説,そして映画や演劇を通して,世界文学中もっとも有名な主人公は実在の人物だった.絶頂期のフランス王朝の都パリに上ったダルタニャンを迎えた,波瀾の史実とは.出仕,陰謀,栄達,確執….小説よりも奇なる,人生という冒険に挑んだ男の足跡を生き生きと再現し,歴史の醍醐味を伝える.直木賞作家初のノンフィクション.

  • 小説,そして映画や演劇を通して,世界文学中もっとも有名な主人公は実在の人物だった.絶頂期のフランス王朝の都パリに上ったダルタニャンを迎えた,波瀾の史実とは.出仕,陰謀,栄達,確執….小説よりも奇なる,人生という冒険に挑んだ男の足跡を生き生きと再現し,歴史の醍醐味を伝えるノンフィクション。

    アレクサンドル・デュマの「三銃士」および
    佐藤賢一氏の「二人のガスコン」と合わせて読むと面白いかもしれない。
    「三銃士」の中でのダルタニャンは何かと強気なイメージ。
    「二人のガスコン」でのダルタニャンは少し弱気なイメージ。
    そして本書のダルタニャンは地味なイメージ。

  • 2011/10/28公開の映画 『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』 にあわせて読みたいな。
    アレクサンドル・デュマの原作より面白い!ということで、これから楽しみ。

    確かに面白い本です。が、途中で、休止。

    2011/10/5 予約  10/10 借りる。12/1 途中でやめる。

    内容と著者は

    内容 :
    小説,そして映画や演劇を通して,世界文学中もっとも有名な主人公は実在の人物だった.
    絶頂期のフランス王朝の都パリに上ったダルタニャンを迎えた,波瀾の史実とは.
    出仕,陰謀,栄達,確執….
    小説よりも奇なる,人生という冒険に挑んだ男の足跡を生き生きと再現し,歴史の醍醐味を伝える.直木賞作家初のノンフィクション.

    著者 :佐藤 賢一
    1968年山形県鶴岡市に生まれる。東北大学大学院博士課程単位取得退学。
    現在、作家。
    著書に『王妃の離婚』(直木賞受賞作)など

  • 三銃士(デュマの銃士;クールティル・ドゥ・サンドラスの銃士;史実の銃士)
    パリに出る(偽らざる素性;ガスコンの気風;なぜダルタニャンか)
    出世街道(マザラン枢機卿;フロンドの乱;足場を固める;フーケ事件;銃士隊;パトロンとして;栄達と苦悩;最後の戦争)
    ダルタニャンの末裔(ダルタニャンの遺産;息子たち;歴史小説の主人公)

    著者:佐藤賢一(1968-、鶴岡市、小説家)

  • 『三銃士』の主人公・ダルタニャンのモデルとなった実在のダルタニャンの伝記です。
    こちらもなかなか魅力のある人物だったようです。

    銃士の社会的な位置付けとか、貴族の慣習など物語からだけではわからない部分の説明があってよかったです。

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著者プロフィール

佐藤賢一
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年「ジャガーになった男」で第6回小説すばる新人賞を受賞。98年東北大学大学院文学研究科を満期単位取得し、作家業に専念。99年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を、14年『小説フランス革命』(集英社/全12巻)で第68回毎日出版文化賞特別賞を、2020年『ナポレオン』(集英社/全3巻)で第24回司馬遼太郎賞を受賞。他の著書に『カエサルを撃て』『剣闘士スパルタクス』『ハンニバル戦争』のローマ三部作、モハメド・アリの生涯を描いた『ファイト』(以上、中央公論新社)、『傭兵ピエール』『カルチェ・ラタン』(集英社)、『二人のガスコン』『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』『黒王妃』(講談社)、『黒い悪魔』『褐色の文豪』『象牙色の賢者』『ラ・ミッション』(文藝春秋)、『カポネ』『ペリー』(角川書店)、『女信長』(新潮社)、『かの名はポンパドール』(世界文化社)などがある。

「2023年 『チャンバラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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