- Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004307877
作品紹介・あらすじ
巨大ピラミッドやミイラから垣間見える死生観、青銅器段階での高い文化的達成、再分配のシステムなど、インカ帝国に代表されるアンデス文明と、古代エジプト文明との意外な共通性に着目して、両地域の専門家が対話を試みる。環境、歴史的条件の違いを意識しながらのきめ細かな比較検討は、「文明とは何か」を考える手がかりとなるだろう。
感想・レビュー・書評
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専門家同士の対談って、話が広がって行くところや思考の発展があったりして好きで、この本もなんとなく手に取った。話の流れをきっちり決めてやった対談な感じでした。
内容はエジプトとインカの文明の比較で、文明とはってところを探る。
エジプトと言うとピラミッドはなぜ建造されたのか?とかピラミッド軸の話が多いと思うけど、成り立ちや民族、ざっくりとした歴史などがインカ帝国との比較でわかって長年の宿題を終わらせた気分。
遠く離れて時代も違うけど、共通して遊牧民が農耕民族を征服する過程があったり、進化?の型ってあるのかな?と思ったり。どちらも青銅器文化のまま発展していったとか興味深い。
周りの文明と関わっていたエジプトと、独自のインカという比較も面白い。古代世界の中のエジプトの立ち位置とか面白い。
インカ帝国が文字を持たなかったと言うことも初めて知って、どうやって統治や技術の伝承をしていたのかと気になる。もし滅びずに独自の発展をしていたらどうなっていたのかすごく知りたい。
争いがあまりなかったから武器が発展しなくてスペインに対抗できなかったのだし、文明の遅れてるかどうかは戦力だけでは測れないはず。(そもそも優劣なんてないと思うけど。)
独自に発展した新大陸の文明が残っていたらと思うともう知れないのが悲しいな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
インカとエジプト、時代も場所も大きく異なるが、それぞれの文明の変遷は似通った部分が多い。
メソポタミアやオリエントからの影響を受けながら何千年も叡智を積み重ねてきて、ギリシャやローマ世界、つまりは現在の西欧文化の根源を作るエジプト文明。他方旧世界からは隔離されたなか、文字も持たず、目まぐるしい発展を遂げたインカ帝国。
双方ともとも鉄器を知らず、青銅器文明だったのも興味深い。直線的に豊かさを測れないことを再確認する。 -
七つの古代文明を比較し、新しい視点を得ようとする試みが感じられた。
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[ 内容 ]
巨大ピラミッドやミイラから垣間見える死生観、青銅器段階での高い文化的達成、再分配のシステムなど、インカ帝国に代表されるアンデス文明と、古代エジプト文明との意外な共通性に着目して、両地域の専門家が対話を試みる。
環境、歴史的条件の違いを意識しながらのきめ細かな比較検討は、「文明とは何か」を考える手がかりとなるだろう。
[ 目次 ]
プロローグ 文明を比較する
1 ふたつの古代文明
2 麦とジャガイモ―文明成立の基礎条件
3 大ピラミッドの時代
4 王宮と倉庫―統治と再分配のシステム
5 太陽神と神聖王
エピローグ 古代文明史の中のインカとエジプト
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両古代文明研究の第一人者の共著。【所蔵】
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インカ帝国に代表されるアンデス文明と古代エジプト文明との比較。意外な共通点に着目してそれぞれの専門家が対話。非常に面白い。
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全く違うようでいてどこか似ている。そんな古代文明の類似点・相違点を徹底比較。スペシャリストに依る対談形式なので気楽に読めて雑学ゲット。