ドイツ史10講 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 433
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004308263

作品紹介・あらすじ

ゲルマン世界、神聖ローマ帝国、宗教改革、絶対主義、二回の世界大戦…二千数百年の激動の歩みを、一講ずつ、要点を明確にして、通史的に叙述。中世的世界、大学や官僚と近代化の役割など重要なテーマに着目しつつ、つねに「ヨーロッパの中のドイツ」という視点から描き、冷戦後の統一ドイツの位置にも新たな光を当てる。

感想・レビュー・書評

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  • ☆☆☆2017年12月レビュー☆☆☆


    ドイツとは何だろう?現在のドイツは19世紀に生まれた新しい国で、歴史を遡ればその地域には「神聖ローマ帝国」があった。自分なりに解釈すれば、諸侯連合のボスといった存在だったのだろうか。諸藩連合のトップの江戸幕府のようなものか? 


    今回の読書で印象に残ったのは、オーストリアのヨーゼフ2世の改革だろうか。「啓蒙絶対主義」の国王により、農民開放や信教の自由がなされたというのは興味深い。
    ドイツ統一から第一次世界大戦、ヒトラーの出現に至る歴史にも触れている。


    ドイツを中心にヨーロッパの歴史を学ぶのに分かりやすい良著だと思う。

  • 岩波新書の「10講」シリーズの既刊3点を読んでみたが、本書が一番読みやすかった。新書一冊でドイツ史まるごとを語るというのはそもそも無理なので、題材の適切な取捨選択が必要だが、本書の著者はそこら辺の塩梅を大変うまくやっているように思った。結果、全編の見通しがとてもよい本に出来上がっている(この点、あれもこれもと詰め込んで混沌としている『イギリス史10講』と対照的である)。著者自身の体験を交えて語られる現代ドイツのくだりも興味深い。

  • 前半部分、ローマ帝国との繋がりは特に混乱しやすいところであり、一応概観を理解できたと思う。
    また、現在までに連なるドイツの地方分権的性質がどのように育まれたかもよく分かる記述であった。
    何よりドイツ史と言えば、ナチスの取り扱いに頭を悩めるのだろうが、第一次世界大戦以後からの民主主義との付き合い方の文脈で語ると、もしかすると国民は皇帝を求めていたのかもしれないという可能性を示唆してくれる。

  • https://whbg.wordpress.com/2006/08/31/%e5%9d%82%e4%ba%95%e6%a0%84%e5%85%ab%e9%83%8e%e3%80%80%e3%80%8e%e3%83%89%e3%82%a4%e3%83%84%e5%8f%b2%ef%bc%91%ef%bc%90%e8%ac%9b%e3%80%8f%e3%80%80%ef%bc%88%e5%b2%a9%e6%b3%a2%e6%96%b0%e6%9b%b8%ef%bc%89/ で紹介されていたものを2年ほど前に読み、今回は再読。

    ゲルマン時代から始まり、フランク王国→神聖ローマ帝国、統一からのドイツ帝国→第一次世界大戦敗戦によるワイマル共和国→ナチス・ドイツと敗戦からの分割と統一までをコンパクトにまとめた一冊。

    ドイツ史はかなりごちゃごちゃ印象を受けていたが、本書は読みやすい筆致で、歴史初心者にすっとドイツの変遷を学ばさせてくれる。

    最終章では2000年代初めのドイツがいかに民主主義を成熟させてきたかが語られているが、現在の難民とテロ問題に揺れる現代ドイツを考えると複雑な思いを抱いてしまう。

  • 大学以降、久々に世界史の学習。今回はドイツ史。10講でドイツ統一の問題点まで通史をカバーでき、お得感あり。フランス史・イギリス史もあるらしい。ウイーン体制に秘められたオーストリア・メッテルニヒの腹のうちなど、面白く読みました。

  • 第1講 ローマ・ゲルマンの世界からフランク帝国へ
    第2講 神聖ローマ帝国とヨーロッパ
    第3講 カール四世と中世後期のドイツ
    第4講 宗教改革時代のドイツとヨーロッパ
    第5講 絶対主義の歴史的役割
    第6講 ドイツ統一への道
    第7講 ドイツ帝国の光と影
    第8講 第一次世界大戦とワイマル共和国
    第9講 ナチス・ドイツと第二次世界大戦
    第10講 分割ドイツから統一ドイツへ

  • ドイツの歴史を10講にまとめた、1冊です。
    文庫本にまとまっているのには非常に便利です。
    なかなか馴染みのない中世や現代のドイツは複雑な成り立ちで、世界史の勉強をしていた頃にはさらっと流していた部分もしっかり理解できました。
    この本は歴史解説ではなく、歴史観を含めたドイツ史を読むという点で読むことで、非常に楽しめました。

  • 駆け足で巡るドイツ史。教科書的に浅く概観する感じなので、特に近世以降がちょっと物足りない。
    民主的なワイマール憲法の下がファシズムを生み出されてしまったその原因について、著者は、権威主義的な官僚統治で発展したドイツ帝国に慣れ親しんだ人々が議会制民主主義という社会構造の変革にすぐについていけなかったため、としている。議会制民主主義の定着には「歴史の経験からすれば少なくとも半世紀はかかる」とのこと。そして、ファシズムをもたらした元凶を「大衆人」であり、その典型であるテクノクラートであるとするオルテガの説を紹介している。

  • 今まで気がつかなかったが「国民国家」として歴史を考えたとき、ドイツ史は難しい。フランク帝国、神聖ローマ帝国、ドイツ帝国、いずれも現代ドイツとイコールではない。

  • ドイツについての歴史講。日本は島国なので、一つの国としての歴史を講じやすいが、陸続きのヨーロッパにおいて、現在の国境による国家の歴史を語ることは容易ではない。それでも様々な変遷を紐解きながら関わりを重視し、ドイツ史を講じてくれる。細かい歴史考察ではなくて、あくまで移り変わりと関わり合いを重視した10講である。今の私の関心はローマ時代から中世に欠けてなので、6講までで満足している。読み返しながら、ノートをとる。フランス史のこれとも重ねながら読みたい。

    15/3/16

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