俳人漱石 (岩波新書 新赤版838)

  • 岩波書店 (2003年5月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784004308386

みんなの感想まとめ

多様な視点から俳人漱石の魅力を探る本書は、漱石の俳句をフィクションの形で評価するユニークな試みです。著者は、漱石と彼の親友である子規、そして自身の三者による架空の鼎談を通じて、漱石の膨大な俳句の中から...

感想・レビュー・書評

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  • 現代俳句の代表作家の一人である著者が、漱石の俳句をフィクションながら、漱石、子規、著者の鼎談方式で鑑賞する(野心的な?)取り組みである。

    小説家漱石になる前に既に俳人漱石としてデビューしていたとは知らなかった。もっとも漱石の親友である子規が選者となり、新聞その他に掲載したので、子規の贔屓の引き倒しと思いしや・・・子規は漱石の着想力を評価していたようである。

    「明治29年の俳句界」という子規の評論が新聞「日本」に掲載された中で、子規は碧梧桐、虚子等の新派の俳人達を大々的に紹介したあと、漱石についても「漱石は明治28年始めて俳句を作る。始めて作る時より既に意匠において句法において特色をあらわせり。その意匠極めて斬新なる者、奇想天外より来りし者多し」
    斬新さを好んだ子規は従来の発想法から飛躍した漱石の発想を評価していたのだろう。

    ・・・等々漱石の俳句の背景や当時の情況を色んな文献からの引用もふんだんに盛り込み、それを子規の口を借り、また著者自ら喋り、俳人漱石像を浮かび上がらせようとする試みは面白い。漱石の俳句に興味のある方は一読をお勧めします。

  • ふむ

  •  鐘つけば銀杏(いちょう)ちるなり建長寺(漱石、明28.9.6の海南新聞に)  柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺(子規、明28.11.8の海南新聞に)

  • 漱石、子規、著者の架空鼎談を通じて、漱石の膨大な俳句のなかから百句を論評したもの。架空鼎談は失敗作も多いけど(一人は相槌を打ってるだけ、とか)、本書は3者が突っ込みを入れ合ったりしていて、とても面白い。

    「俳人漱石」はユーモアや余裕に溢れていたのに、そうした側面は、小説では後期3部作から失われていくようにも思われた。

  • 構成が面白い。
    著者のあふれんばかりの尊敬と親愛が感じられる微笑ましい一冊。

  • [ 内容 ]
    夏目漱石は作家になる前は俳人だった。
    特に英語の教師として赴任した松山時代から熊本時代にかけて、友人・正岡子規の影響もあって、句作に熱中し、新進の俳人として時めいていた。
    二千五百をこえる漱石の俳句から百句を選び、滑稽、ユーモア、ことばあそびにあふれる漱石俳句の世界を、漱石・子規と対話しながら紹介する。

    [ 目次 ]
    1 俳人になるまで
    2 俳人・愚陀仏
    3 二人句会
    4 ときめきの俳人・漱石
    5 俳人から小説家へ

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 著者が夏目漱石と正岡子規と漱石の俳句について鼎談しています。その設定だけでも面白いでしょう。

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著者プロフィール

昭和19年4月、佐田岬半島(現在の愛媛県伊方町)に生まれる。
短歌同人誌「鱧と水仙」同人、佐佐木幸綱の「心の花」会員。歌集『豆ごはんまで』『雲の寄る日』。
句集に『朝の岸』『落花落日』『水のかたまり』『リスボンの窓』など多数。
評論・エッセー集に『正岡子規 創造の共同性』『正岡子規 言葉と生きる』『俳人漱石』『ヒマ道楽』『モーロク日和』など。
京都教育大学名誉教授、佛教大学名誉教授。
俳句グループ「窓の会」常連。
大阪府箕面市に住む。

「2025年 『正岡子規の百首』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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