鞍馬天狗 (岩波新書 新赤版 851)

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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004308515

作品紹介・あらすじ

鞍馬天狗は日本人がもっとも親近感をいだくヒーローの一人であろう。生涯に一八一人の人を斬っているが、斬り方や斬る意識が時代によって変わっていく。鞍馬天狗が人を斬る目的は何だったのか、人を斬ることを反省したことはなかったのか。シリーズ四七本の全作品を読みぬいて、これら鞍馬天狗をめぐる謎を解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 大正時代の鞍馬天狗は、倒幕を正義として「密書を持った者を探している」詮議を拒めば殺してもいい、という腕力勝負/昭和になり少年誌掲載の杉作登場『角兵衛獅子』では、近藤勇が幕府側ながら良い男、新撰組と厳しい規律で忠義を尽くした武士と描かれ/戦争末期に書かれた『鞍馬天狗敗れず』では阿片密輸を告発した天狗は力関係で黙認の政府により刑死…/戦後には探偵役で復活/映画で嵐寛寿郎は浪人髷に頭巾というスタイルを案出して一大ブームとなった40本。嵐の練達の剣術は竹光で六尺棒を斬った。原作者の「人を殺しすぎる」非難で中止と

  • [ 内容 ]
    鞍馬天狗は日本人がもっとも親近感をいだくヒーローの一人であろう。
    生涯に一八一人の人を斬っているが、斬り方や斬る意識が時代によって変わっていく。
    鞍馬天狗が人を斬る目的は何だったのか、人を斬ることを反省したことはなかったのか。
    シリーズ四七本の全作品を読みぬいて、これら鞍馬天狗をめぐる謎を解き明かす。

    [ 目次 ]
    1 鞍馬天狗と遊ぶ(人を斬る;敵を殺せ;一度死んだ鞍馬天狗;人を殺してはいけない)
    2 鞍馬天狗の歴史観(攘夷;鞍馬天狗の歴史性;討幕;鞍馬天狗の革命観;鞍馬天狗と明治)
    後書―アラカンの映画「鞍馬天狗」について

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4004308518
    ── 川西 政明《鞍馬天狗 20030821 岩波新書》
     

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著者プロフィール

1941年大阪市生まれ。文芸評論家。小社編集者として『埴谷雄高作品集』『高橋和巳作品集』を世に出す。著書『わが幻の国』で平林たい子文学賞、『武田泰淳伝』で伊藤整文学賞受賞。他の著書に『謎解き「死霊」論』『文士と姦通』等がある。

「2016年 『大岡昇平 文学の軌跡』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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