- 本 ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004308829
感想・レビュー・書評
-
グリム童話やアンデルセンの童話から我々の思考や感情、こころの深層に語りかけてくるそのメッセージを繙く。
童話は児童文学と考えられているけれど、大人になった今に読んでみたらきっとまた別の、複雑な読み方ができるだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アンデルセンの「皇帝の新しい着物」、グリム童話の「いさましいちびの仕立屋」「ふたりの兄弟」「死神の名づけ親」の4作品を取り上げ、物語に込められた知恵を分かりやすく解説しています。
「皇帝の新しい着物」と「いさましいちびの仕立屋」では、サブタイトルが示している「ただの人」として生きることがテーマになっています。また「ふたりの兄弟」からは、ユング心理学における「影」の問題が読み取られ、「死神の名づけ親」では死と愛の問題について語られます。
著者の解釈には、ユング心理学やマックス・リュティの物語論などが踏まえられており、それらの切れ味を知ることができるという点でも、おもしろく読みました。 -
深層心理学に基づく記述が多いので、
「ちょっとこれは…」という解釈がちらほら。
ある意味これは二次創作ですかね。
モチーフの研究も丁寧だったし、
単純な読み物としては面白かったです。 -
アンデルセンやグリムの作品が、大人の視点で読む時に、こんなにも私たちの考え方や感情、こころの深層に語りかけてくるのか、という気付きを与えてくれる良書。普段私たちが目を向けようとしないこころの中の矛盾をユーモアと厳しさを交えて示してくれる。
著者プロフィール
宮田光雄の作品





