メルヘンの知恵―ただの人として生きる (岩波新書 新赤版 882)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004308829

作品紹介・あらすじ

アンデルセンの描いた「はだかの王様」とは、実は私たち自身のことではないだろうか。グリム童話の「死神」の物語は、誰もが抱く死への不安を克服させてくれるのではないか。子ども向けとされがちなメルヘンの中から四作品を選び、そのストーリーに、現代を真摯に生きようとする人びとへの思いがけぬ示唆や限りない励ましを読みとる。

感想・レビュー・書評

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  • ‪グリム童話やアンデルセンの童話から我々の思考や感情、こころの深層に語りかけてくるそのメッセージを繙く。‬
    ‪童話は児童文学と考えられているけれど、大人になった今に読んでみたらきっとまた別の、複雑な読み方ができるだろう。‬

  • アンデルセンの「皇帝の新しい着物」、グリム童話の「いさましいちびの仕立屋」「ふたりの兄弟」「死神の名づけ親」の4作品を取り上げ、物語に込められた知恵を分かりやすく解説しています。

    「皇帝の新しい着物」と「いさましいちびの仕立屋」では、サブタイトルが示している「ただの人」として生きることがテーマになっています。また「ふたりの兄弟」からは、ユング心理学における「影」の問題が読み取られ、「死神の名づけ親」では死と愛の問題について語られます。

    著者の解釈には、ユング心理学やマックス・リュティの物語論などが踏まえられており、それらの切れ味を知ることができるという点でも、おもしろく読みました。

  • 深層心理学に基づく記述が多いので、
    「ちょっとこれは…」という解釈がちらほら。

    ある意味これは二次創作ですかね。
    モチーフの研究も丁寧だったし、
    単純な読み物としては面白かったです。

  • アンデルセンやグリムの作品が、大人の視点で読む時に、こんなにも私たちの考え方や感情、こころの深層に語りかけてくるのか、という気付きを与えてくれる良書。普段私たちが目を向けようとしないこころの中の矛盾をユーモアと厳しさを交えて示してくれる。

  • [ 内容 ]
    アンデルセンの描いた「はだかの王様」とは、実は私たち自身のことではないだろうか。グリム童話の「死神」の物語は、誰もが抱く死への不安を克服させてくれるのではないか。
    子ども向けとされがちなメルヘンの中から四作品を選び、そのストーリーに、現代を真摯に生きようとする人びとへの思いがけぬ示唆や限りない励ましを読みとる。

    [ 目次 ]
    1 “ただの人”として生きる―アンデルセン『皇帝の新しい着物』を読む(皇帝の“新しい着物” ペテン師のはた織たち ほか)
    2 “ただの人”と“英雄”とのあいだ―グリム童話『いさましいちびの仕立屋』を読む(ある夏のあさ 偉大な自己発見 ほか)
    3 “別の自分”と出会う―グリム童話『ふたりの兄弟』を読む(二組のふたり兄弟 森の中の出会いと別れ ほか)
    4 生と死を考える―グリム童話『死神の名づけ親』を読む(現代人にとって死とは何か 死神との出会い ほか)

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著者プロフィール

1928年高知県生まれ。東京大学法学部卒業。東北大学名誉教授。主な著書は『西ドイツの精神構造』(学士院賞)、『政治と宗教倫理』『ナチ・ドイツの精神構造』『現代日本の民主主義』(吉野作造賞)、『非武装国民抵抗の思想』『キリスト教と笑い』、『ナチ・ドイツと言語』『聖書の信仰』全7巻、『国家と宗教』『カール・バルト』『ボンヘッファー』(以上、岩波書店)、『宮田光雄思想史論集』全8巻(創文社)、『十字架とハーケンクロイツ』『権威と服従』『《放蕩息子》の精神史』(新教出版社)ほか多数。

「2022年 『良き力に不思議に守られて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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