社会起業家 社会責任ビジネスの新しい潮流 (岩波新書 新赤版900)

  • 岩波書店 (2004年7月21日発売)
3.52
  • (19)
  • (39)
  • (81)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 418
感想 : 50
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784004309000

みんなの感想まとめ

社会起業家の概念を探る本書では、ビジネスを通じて社会を変革する人々の姿が描かれています。利益追求が最優先とされる現代において、社会のための活動が広がりつつある中で、ボランティアや寄付に依存しない新たな...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【要約】


    【ノート】

  • よい本。著者の情熱が分掌からひしひしと伝わってくる

  • 名門大学を出て、自分で会社を興して、事業が拡大した暁には株式を上場し、第二のビル・ゲイツになるか、さもなければ大企業に就職して、ハードワークをこなしながら高級を得る

    一昔前のエリートの考え方だったが、最近は事情が違うらしい。

    「日本でもNPOが就職ランク1位になれるか?」
    http://agora-web.jp/archives/1530290.html

    今では、NPO(利潤も追及するNPO)が上位にきている

    Humanities/Liberal Arts、日本でいう文系出身の新卒は

    3位が、Teach for America(教育のNPO)

    という記事を見て、この本をとりました。

    社会起業とは何なのか、社会起業家が増えてきた時代背景など、一通り学べる。

    自己啓発本よりも、はるかに自分が将来何を実現したいのか考えさせられる。

    企業が社会性を求めている背景と理由
    ・企業のグローバル化(国家が衰退、GDPで比較すると、上位で21位でエクソンモービルが他国を抜いてでてくる)
    ・ステークホルダーの行動の変化(買う・買わないで意思表示。ナイキの不買運動など)
    ・エンロン事件の影響(自分は何のために働くのか、考えるきっかけとなった事件)

    パタゴニアのイヴォン・シュナイザー
    「会社は社会を変えるための道具」
    この人を紹介している章を読んでしびれた。かっこよすぎる。

    いろいろと勉強になりました。

    次は、イヴォンの本買うぞーーー

  • ビジネスを通じて社会を変えようと登場した社会起業家についてまとめた本。出版が2004年と古いため、あまり目新しいことはなかったのが残念。

    ①社会起業家とは(結びにかえて)

    (1) 経済への貢献
    (2) 市民社会の形成
    (3) ライフスタイルの提唱

  • ひとつに、消費者の啓蒙の重要性を感じた。
    環境に配慮していたり、きちんと労働基準を守る企業の商品を選んで買ってもらう。そういった雰囲気を醸成する必要がある。

    市場における商品選択の基準を、より人道的・環境配慮的なものにシフトすることによって、企業の利益至上主義を資本主義の内部から解体させる。解体というより「ずらす」。そういう試みも可能なわけで、とても面白いと思った。

    つまるところ、買い物は常に政治的な行為なのだ。
    消費者としての市民は、労働者としての市民と同等に重要なトピックだと感じた。

    そして、消費者がよりよい商品選びをするための選択肢を、社会事業家が積極的に示していく。
    進歩的な企業の 良識的な振る舞いが、他の企業の経営方針にも影響を与えていく。

    営業成績以外の評価基準を新設し、意識的な投資家たちに示していく。

    そういった投資家が援助するのは、「所属する組織に対する忠誠心」よりも「目標達成に対する忠誠心」を持った人たち。市場原理に飲み込まれることをうまく避けつつ、思い思いの社会貢献事業を目指す。

    企業や個人のミクロな行動が、マクロ的な市場全体に影響を与えることが可能であることを示していると思う。


    ところで、筆者は行政のダメダメさを自明として、「官から民へ」みたいな項目もメリットとして掲げているが、「社会事業」って そもそも そういう枠組みの話なのか、対比されるべきものなのか疑問。
    「官僚」ははたして非効率なのか、社会に関する事業をすべて個人に任せて良いのかは、また次の機会に考えてみたい。

  • 国内外で活躍する社会起業家達のやりがいと困難をわかりやすい文章で簡潔に掘り下げていってくれる。
    なかでも私はSRIであるとか、NPOにも求められるようになってきた経営的な視点に惹かれた。
    善意だけでは長期的な社会貢献は難しいというのが私の考えである。第一世代の社会起業家達が、自らが正しいと思って営利活動に勤しみ、その結果として社会貢献が付随してきたというこのモデルこそ、理想であると考える。そのようなモデルが生まれる背景を作るには消費者の監視が不可欠である。
    しかし消費者全てがいちいち「この企業のこの製品はどこどこでこのような方法で製品を作っている」という風に調べていくのは困難である。そこでSRIである。SRIが企業倫理の監査として機能するには私達、消費者が環境や福祉、労働基準といった新しい経済的価値について関心を持たねばならない。
    我々消費者は、価格やブランドといった選択が主流となっている現状の経済から、もう一段階上へと考えをシフトする必要があると感じた。

  • 入門編としていいと思います。

    少し難解な表現のきらいもありますが、事例がよく載せてあって、イメージがつかめるかもしれません。

  • NPOであれ企業であれ、そこでの活動を通して世の中にポジティブな影響を与える。社会問題を解決する。そんなことを大切にして起業する人達の活動を紹介している本です。

    彼らが注目するのは、地域活性化や環境保護、社会福祉・・・。問題が山積みのこれらの分野を前にしてひるまず、前向きに解決策を考え行動し、それで食べている。自分の所属する団体を大きくすることや、そこで得られる利益を最大化することよりも、その組織を作り出した理由や哲学を優先する。なんか企業のイメージ変ります。

     社会問題解決の手段として企業的活動を利用する彼らの世の中へのスタンスには、とってもあこがれます。だって、それって問題だらけの世の中を変えていくことだから。思えば何とかしたい社会問題は周りにいっぱいあるなぁ。

  • 起業家への応援歌。

    髪の毛が真っ白になった方、
    廃業した方、
    夢を忘れて、維持に走っているように見られている方
    などなど、必ずしも薔薇色ではないかもしれない。

    仕事柄、起業家を支援しなくてはいけないのに出来ていない現状が嘆かわしい。

    技術支援をしなくてはいけない組織なのに、「仕事がないか」「人がいないか」の相談が多い。

    原点に帰れなくなる起業家はそう多くない。
    次世代に引き継げない悩みは耳にする。

    次世代は次世代で起業してもらえばいいということだろうか。

  •  岩波新書にしては分かりやすかった(笑)。社会起業家というのがどのようなものなのかよく分かった。ざっくり説明すると、社会に与える影響を十分に考慮しながら、最終的に公益につながような手法で利益を追求する起業家のこと。
     高い志と優れたスキルがなければ社会起業家になれない訳ではない。社会起業家は、ちょっとした問題意識から生まれることもある。社会起業家は「難しい」とか「流行に過ぎない」とか思っている人には是非とも読んで欲しい。

  • 最近は登録してから買うようにしている。

  • 3.11以降、こうした潮流が更に進んでいるように感じます。

  • 副題に『社会責任ビジネスの新しい潮流』とあるように、社会責任投資(SRI)を中止に社会起業とNPOの動向を紹介しています。日本でも有名なスターバックスについても触れています。
    彼ら社会起業家たちは環境や人権問題、地域再生等に対し、使命感を持って活動・起業している様が伺えます。他人任せでなく、『自分が変えていくんだ!』という責任感が強く、その志に共鳴した人々が、ついには今日の世界システムの変革を起こすまでに成長する姿には脱帽と敬意を表するばかりです。
    非常に新鮮で、この様な世界があるのだと改めて知らされた内容がこの一冊に凝縮されています。
    サクサク読めて面白いのですが、その実態、設立当初の思いと実際の現場の行動が今も一貫しているのか、また設立数年後の課題をもう少し具体的に述べてほしいと感じました。今やNPOの存在意義は不動の地位となっていますが、乱立するそれらは受益者が特定されており、万人が利用するものではありません。そのため、NPO活動についてよく分からないという人も多いはずです。また、SVN(ソーシャル・ベンチャー・ネットワーク)もNPOも、いまの時代だからこそ隆盛できる背景がありますが、数十年後には廃れていく可能性も否定できなく、それについて言及してくれたら更に面白いだろうと感じました。

  • 【内容】構成としては、前半に社会起業そのものやその背景についての概念的知識、後半は実例の紹介というわかりやすい形になっていた。社会起業家についての知識がかなり少ない人への導入の本としては最適。
    【文責】みなみ

  • もともと環境問題に意識があったというよりも、何かに夢中になっていろいろなことをしていった中で、最終的に環境をテーマにしていく人の方が、起業家としては向いているのかな?と思った。
    私はまだまだ勉強不足だが、サラリーマンの傍ら、副業として、なにか活動ができたらいいなと思う

  • アメリカの事例が豊富であるしアメリカにおいての「社会起業家」がわかる。

  • 社会起業家について、概観してあり、分かりやすくまとまっている。
    筆者は、社会の課題を解決するために奮闘する人は、たとえ、組織に所属していても社会起業家といって良いそう。また、彼らの活躍が閉塞感溢れる日本社会を打破するチカラになるのでは、と期待したくなる。

    2011年5月29日読了!

  • [ 内容 ]
    単に収入を得る手段としてだけでなく、自己実現のために、そして環境・人権などの課題に使命感をもつ-このような価値観をもって働く社会起業家がいま注目されている。
    社会責任投資の高まり、企業とNPOのパートナーシップといった新しい動向を明らかにしながら、アメリカ・日本の社会起業家の生き方を紹介し、その意義を考える。

    [ 目次 ]
    第1章 NPOのような企業、企業のようなNPO
    第2章 ビジネスの社会化、NPOのビジネス化の潮流
    第3章 社会起業家を生み出す基盤
    第4章 活躍する社会起業家たち アメリカ篇
    第5章 活躍する社会起業家たち 日本篇
    結びにかえて-社会起業家たちのインパクト

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 次のような方に読んでいただきたい
    * 企業の社会的責任や社会責任投資に関心がある
    * 環境や社会のニーズを無視した利益至上主義に疑問を感じる
    * NPOで働くことに興味があるが、はたして生活できるのか
    * ビジネスをつうじて環境や社会に良いことをしたい 等

    「NPOの様な企業(NPO型事業)」ベン&ジェリーアイスクリーム

    * ホルモン成長剤を与えないで育てた牛から絞った牛乳をしよう
    * NPOが主催するイベントにおいて、積極的に無料でアイスを提供
    * ホームレス等の社会参加のため、店を職業訓練の場として提供
    * 環境への配慮を社則化 等

    「企業の様なNPO(事業型NPO)」コモングラウンド

    * 「ホームレス地獄」タイムズスクエアホテルの再生、再生の資金を企業団体につのる
    * シェルターと福祉サービス

    社会起業家とは

    1. 地域コミュニティーや世界の多彩なニーズにこたえる社会的な使命感を根底に抱きながらも、事業を実践する過程では、巧みにビジネステクニックを応用していく。
    2. 資本力は弱いながらも、時代を鋭くとらえたアイデアや創造性にあふれた組織を作る。
    3. 同じ価値観を共有する師指揮と有機的に結びつき、相乗効果を考えながら、目的を達成するためのネットワークを実践していく。
    4. 労働を収入の手段としてだけではなく、自己実現の手段と考える。
    5. 株主第一ではなく、地元住民らから発展途上国の国民までステークホルダーとする
    6. 長期的な効果を重要視

    ダブル・ボトムライン(DBL)
    金銭的な成果と、社会的な成果の両方を実現しようとする考え。

    背景

    1. 「小さな政府」の増加
    2. 資金調達の困難
    3. ベンチャー・フィランソロピーの登場

    企業、NPOとのパートナーシップ
    * スターバックス→質の良いコーヒーと付加価値が上がる


    1. ケア・インターナショナル 商品「ケアサンプラー」を製造販売し、一部を寄付
    2. コンサベーション・インターナショナル 自然を保護しつつ、品質の高いコーヒーを栽培し加工処理する方法を協同研究開発
    3. トランスフェアUSA フェアトレードにおいて強力

  • 利益追求を最上の使命とする、現代の資本主義。
    だが最近その前提は、崩れつつある。
    「社会のための良いことをしよう」「生きがいを持ちながら働こう」そう思いながら活動する人間たちの増加により、社会の在り方自身が変わりつつあるのだ。

    以前、table for twoの代表者の方が書いた本を読んで、結構面白かったので、社会起業、というものに興味を持って読んでみました。
    自分個人としては、寄付から成り立つボランティアよりも、ビジネスとして成り立つ社会活動、この本で言う第二派の社会企業に興味を持ったクチです。

    こちらの本は、第一派、つまりボランティア・寄付を主体とした団体の紹介をすることが多かったように感じます。
    自分は最近の人間なせいか、「無償を基本とする活動」がどうにもピンときません。
    「無償での活動」は、活動をやる人に余裕があるからこそ出来るもので、余裕が無くなればすぐさま切られることの一つだと思います。その点、それがビジネスであるのならば、余裕の有無に関係なしに続けられる。
    もちろん、本人が大変でも無償活動を続けられる人もあるでしょうが、世の中にはそんな特別な人だけではないし、その他大勢の人の意識が変わっていくからこそ、社会自体も変わって行くものだと思います。
    そんな多くの人の、何気ない、本人の大きな負担にならないような善意を呼び起こし、それをそのまま困窮している人々に届ける、それが自分の思い描いていた社会活動でした。

    そもそも、社会活動の多くは、「No」の提唱から始まるものです。
    「CO2を増やしてはいけない」「児童就労を許してはいけない」「貧困層からの搾取をしてはいけない」――。
    それは至極まっとうな「No」であるからこそ、押しつけがましい空気を出しては、人を悪い意味で圧倒してしまうのではないでしょうか。

    と言う訳で、ためになる本でしたが、「『悪い』と思わないあなたが悪い」と言われているようで、悪い意味で圧倒されてしまったようで。
    何となく社会に良いことをしたいな、と思いつつも、そんなに強く「No」の意思表示をする覚悟の無い自分にとっては、実際社会活動を踏み込むのには二の足を踏んでしまいそうだな、と思ってしまいました。
    いや、実際は、小さなことから始めていけば良いのでしょうが。

全41件中 1 - 20件を表示

斎藤槙の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×