コミュニケーション力 (岩波新書)

著者 : 齋藤孝
  • 岩波書店 (2004年10月20日発売)
3.39
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  • 本棚登録 :980
  • レビュー :119
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004309154

作品紹介

豊かな会話、クリエイティブな議論は、どのようにして成り立つのか。話の流れをつかむ「文脈力」や基盤としての身体の重要性を強調しつつ、生きいきとしたコミュニケーションの可能性を考える。メモとマッピング、頷きと相槌、会議運営のコツなど実践的な技から、弁証法的な対話の喜び、沈黙それ自体の意味など深い考察まで、縦横に展開。

コミュニケーション力 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • 「ていうか症候群」・・・私の身近にもいます。「ていうか」ということば1つで話題を変えてしまう人たち。本当にずっと小学生のころから仲がいいんだけど、その2人の会話を聞いていると、よくこれで話が続くなあと思うくらい、それぞれが勝手に話をしている。本当に人の話を聞いているんだろうか。それで続く関係というのもおもしろいなあ。「人間ジュークボックス」・・・自分の言いたいことばっかり言って、人に話をさせない。同じエピソードを何度も語る。これは以前の自分のことです。はずかしながら、数少ない女性とのおつきあいの中で、何度かそう指摘されたことがあります。よほど仲良くなってからでないと、そうはならないんだけど。「うなずく人が減っている」・・・その通りだと思います。授業をしていても、うなずいてくれない、微笑んでもくれない、無反応。これでは話が盛り上がらない、相手が理解しているかどうか分からない。講演会などではなるべく私自身は相手の話にうなずくようにします。ちょっと自分をアピールすることにもなります。「質問する力が弱まっている」・・・いたいところついて来るなあ、という質問が減っているように思います。こちらが、そうそうそれも言っておきたかった、と思えるような突っ込みも減っています。人の話を聞きながら、キーワードをメモしていく。大事なところ、後で質問したい事柄などは色を変えたり、ぐるぐる巻きで目立つようにしておく。私は講演会ではいっぱいメモをとります。途中で質問したいことを思いつくと、そのことで頭がいっぱいになります。大人数の会場だとけっこう緊張したりするんだなあ、これがまた。そして、相手が喜びながら私の質問に答えてくれたら、しめしめ、やったー、という気分になります。ヒトはコミュニケーションをとることで人間という存在になったのだと思います。この本を読んで、コミュニケーションの技をみがいて下さい。ところでこの人はいったい何冊本を書くんだろう。

  • コミュニケーション力とは、意味を的確につかみ、感情を理解しあうこと。
    話をしていて、お互いの話に意味をつくりあげていかなければ、それはコミュニケーションとは呼ばない。その上感情をやりとりし合うことは必須。
    上記を踏まえて、どのようにすればコミュニケーション力を高めていけるかが書かれていた。
    図書館で借りたけど、購入して折に触れては読んでおきたい一冊。

  • 他の著者の、コミュニケーションや対話に関する本もいろいろ読んでいるが、書かれている内容や、踏まえられている実践や経験の濃密さは、齋藤氏のこの本が群を抜いている。学生時代の「対話」に費やされた情熱や、大学の教室などでの膨大な実践での経験が凝縮されている。

    この中で紹介されたいくつもの方法が、それぞれ独立の本となっている。『偏愛マップ』や『質問力』がその例だ。

    現代の若者に欠けている対話やコミュニケーションの力、かつての日本には満ちていたが、現代の教育現場に欠けている身体に深く根差した教育力など、今の日本に欠けている大切なものを取り戻すために、この人の紹介する数々の実践的な方法を、もっと普及させるべきだと思う。

  • 斎藤孝さんの「コミュニケーション力」に関する、原論的なものが展開されていた。少し難しいと感じる箇所(観念的?)もなかったわけではなかったが、スルスルと読めて、2日で読み終わった(3時間半くらいか)。対話は個人と個人というよりもその育った環境・それまでの時間なども含めた多と多との性質も大きいというのはなるほどと思った。相手のことを理解しようとすることがコミュニケーションの基礎になるというのはその通りだと思った。

  •  齋藤孝先生は雑談の名手ですが、ただのお喋りではありません。
     理論や指導にも通じていますので、師の書かれる著書は外れがありません。
     本書も、
     
    「理想的なコミュニケーションとはクリエイティブな関係性」
    「コミュニケーションは、響き合いである」
    「話していて一番疲れるのは、身体が冷えている人だ。響かない身体だ」
     
    といったキラーフレーズや重要な指摘が満載です。
     英語の勉強の前に身体を動かすとか、発表にハイタッチやスタンディングオベーションを取り入れるとか、斬新な授業の方法も紹介されています。
      
     齋藤師が行う授業は、ただ聞いているだけではなく、グループで発表し演習しているようです。
     対人恐怖症でグループ活動が苦手な私なら尻込みしてしまいますが、実際にこんな演習を行って揉まれていると実践力がついて社会人になっても活躍できそう。
     ということは、齋藤師のゼミは現代日本有数の人材養成所なのではないでしょうか。
     果たして私はそのゼミの出身者と互角に渡り合えるのでしょうか。何だか瞬殺されそう。
     齋藤ゼミの秘密を探れ!本書を読めばその片鱗を伺うことができます。
      
     また、齋藤師は本の紹介の名手でもあります。
     本書でも色々と読みたくなる本が紹介されていました。
     何を読むか分からない方は、まず、適当な齋藤師の本を読んでみれば、そこから芋蔓式に読みたい本が出てくると思います。
       http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20170425/p1

  • 書いてあることが、この前に読んだ同著者の「『頭がいい』とは、文脈力である」という本と被る部分が多かった。つまりとたとえばの往来の話、三色ボールペンメモ術、もちろん、文脈力そのものについての言及もあった。より普遍的で、一般的な内容になっていたため、目から鱗とはいかなかったが、そんな言葉の中に、「コミュニケーションが上手な人は、どんな人とのコミュニケーションも楽しめる」と書いてあった。至って凡百な内容だが、我が身を振り返り、雷に打たれた心地がした。偏愛は、コミュニケーション力不足。馬が合わない、は逃口上。自分のコミュニケーション力が、如何に不足し、欠如していたかを思い知らされたという意味で、個人的には名著。多分、読んだタイミングなんだと思う。これも、セレンディピティ。

  • コミュ力がある、ないとか、コミュ障とかいう言葉が人の評価として日常的に使われ、就職面接でも多くの組織がコミュニケーション力を求める資質の筆頭にあげる今日に生きる者として、コミュニケーション力とは何かを考えるには良い本。
    コミュニケーション力を、文脈力とかコメント力といったものに細分化して、コミュニケーション力とは何か、伸ばすためにはどのようなことに留意すべきかを説明しておりわかりやすい。
    自分のこれまでの会話を思い出しながら、これは出来てる、これは出来てなかった、対話者はこれが出来ていないから若干不愉快な会話になったんだな、と、いろいろ経験と照らし合わせながら読むと楽しかった。
    打てば響くコミュニケーションを気を付けようと思う。

  • *人間理解力
    その人の先祖から続く過去、そして未来を見通して接してみよ。相手がどんな人であれ、その奥深さを感じずにはいれないだろう。

    *コミュニケーションこそが人間の根幹
    植物状態の人がコミュニケーションしたように、人はいかなる人ともコミュニケーションをとることができる。コミュニケーションによってつながりを持つことこそが人間の根幹である。

  •  明治大学で、コミュニケーション技法などを指導されている斎藤孝先生。「コミュニケーションとはなにか」という定義づけから、その基盤、技法と話が拡がりながら収束して行く流れがとても分かりやすい。この本に書かれていることの殆どは、言い尽くされたことなのかもしれませんが、改めて心に刻みたいことばかりとも言えます。

     第三章に「コミュニケーションの技法」についての解説もあり、そこを知りたいという方も少なくないと思いますが、やはり一番大切なのは、何のためにコミュニケーション力が必要なのか?という問いに応えている第一章「コミュニケション力とは」をしっかり把握することだとだと思います。私にとっては、「自由を獲得するために」かな。

     この本の中で、私にとって最も新鮮だったのは、「会話は一対一ではなく多対多」という項でした。「結婚というのは、生活習慣と生活習慣の戦いや妥協の場となる。ちょっとした癖が気になったりするが、相手の中には別の人間が幾人も入り込んでおり、その土地の歴史で積み重ねられた慣習的な行動の束が、身体の奥深くに、知らぬうちに入り込んでいるのだとわかることで、相手に対する理解が深まる。」という話でした。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    豊かな会話、クリエイティブな議論は、どのようにして成り立つのか。話の流れをつかむ「文脈力」や基盤としての身体の重要性を強調しつつ、生きいきとしたコミュニケーションの可能性を考える。メモとマッピング、頷きと相槌、会議運営のコツなど実践的な技から、弁証法的な対話の喜び、沈黙それ自体の意味など深い考察まで、縦横に展開。

    【キーワード】
    新書・コミュニケーション・会話


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